奥出雲 そば街道を行く
奥出雲の豊かな自然は、そばの栽培には絶好の環境です。ここで作られるそばはまさに絶品。県外からも多くの方が訪れます。仁多米、島根和牛など島根を代表する食の産地・奥出雲の地で、本場の出雲そばを堪能する旅に出かけてみませんか。
出雲そばコラム
 出雲そばは一目見て分かる通り、麺の色が黒っぽいのが特徴。それは、玄そば(そばの殻つき)の挽きぐるみのそば粉を使っているためです。そば粉は製粉する際に、そばの実の場所によって一番から四番粉に分類されます。しかし、出雲そばでは粉の選別をせず、玄そばのまま製粉(挽きぐるみ)します。そばの外側の黒い部分には、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をはじめ、旨みを作る成分が豊富に含まれています。そのため、出雲そばは極めて香りが高く、栄養価にも優れているのです。一般に、そばはのどごしを楽しみながら食べるものですが、出雲そばに関しては、歯ごたえのある麺をしかっり噛んで楽しむという食べ方が良いそうです。また、「割子そば」「釜揚げそば」も他の地方にはない独特のものです。  
 
こねて・のばして・きって「そば打ち体験」に挑戦
山県そば
[場]島根県仁多郡奥出雲町大呂515
[営]10:00〜18:00
[休]水曜日(水曜日が祝祭日の場合は営業)
[問]TEL:0854-52-1149
[駐]有
奥出雲手打 山県そば
山県そばのご主人 西澤 由英さん 出雲横田駅から車で10分ほど行くと、棚田に囲まれた「山県そば」があります。町中から少し外れたところにありますが、県外からも多くのお客さんが訪れる人気のお店。その人気の秘密はなんといってもご主人が打つこだわりのそば!そばは地元で収穫し、水は美味しいと評判の延命水など、横田でとれる素材を使っています。作り方や食べ方も昔ながらの方法を大事にされておられるそうです。店内からはご主人のそばを打つ様子を見ることができます。メニューは「割子・釜揚げ・山かけ」の3種類が中心。「割子定食」には特産の仁多米ご飯が付いおり、そばと合わせて味わっていただきたい一品です。
今回はそんなこだわりのお店「山県そば」で、「そば打ち体験」に挑戦したいと思います。
そば打ち体験開始!「そば打ち体験」開始!
 山県そばのお店のすぐ隣に「そば打ち体験工房」があります。ここでは、お店の方の指導のもと、地域の栽培農家が丹誠込めて育て収穫した
「香り」「甘み」が豊かな奥出雲「そば」を使った本物の「そば」打ちを体験することができます。もちろん、出来上がったそばはご主人が茹でて器に盛りつけてくださるので、打ちたてを食べることができます。
  バンダナとエプロンを身に付け、手をきれいに洗ったら準備完了。私は今回初めてそば打ち体験に挑戦しますが、はてさて、無事に美味しいそばを打つことができるでしょうか?

そば打ちはスピードが重要!作業はテキパキと!まずは使用するそば粉をふるいにかけ、不純物を取り除くと共にそば粉に酸素を含ませます。

数回に分けてそば粉に水を加え、素早く混ぜます。「カニのような手」でやるのがポイント。水を加えるとそば粉の色が黒っぽくなってきました。

ぼろぼろとかたまりができてきたら、まとめてひとかたまりにします。粉の具合やその時の気候によって水分を調節。長年の経験が物を言う作業です!

生地全体に水分が行き渡るまでしっかりとこねます。生地が硬めなので、けっこう力のいる作業。体重をかけて繰り返しよくこねます。

こね鉢の側面を使い、こねた生地を円錐型にし、上から軽く押しつぶします。ここから生地をのばしていく作業に入ります。

これは「打ち粉」に使われるそば粉。山県そばでは粒子が粗いもの(上)と細かい物(下)、2種類を使用しているそうです。

打ち粉をふった台に生地をのせ、まずは手で押しつぶしながら、内側から外側へ向かってのばしていきます。

ある程度手でのばしたら、次は麺棒を使って平たくのばします。ただ棒を転がすのではなく、麺棒を持った手を外側から内側へ滑らせるようにして転がします。

のばした生地を両手でしっかり押しながら麺棒に巻き付け、手前から手元へ3回ずつ転がします。

縦・横と角度を変えながら繰り返し転がしていくと、写真のようにだんだんと生地がひし形になってきます。

今度は正方形になった生地を転がしていきます。水分が足りなかったり、作業に時間がかかると生地が乾燥し、まわりがボロボロと破れてしまいます。

つづいて、そばを切る作業へ。正方形にのばした生地の表面に半面ずつ打ち粉をかけ、破れないよう慎重に折っていきます。

折った生地をこま板で押さえ、「玉鋼(たまはがね)」で作られた麺切り包丁で切っていきます。麺の太さ分、包丁を左に傾け、こま板をずらして切る、という手順です。

手元から前へ押し出すように切るのですが、包丁は重いしこれがなかなか難しい!お店のご主人は慣れた手つきで切っておられました。さすが職人技!

初めはゆっくりとでしたが、慣れてくるとだんだんと早く切れるようになってきました。
麺の太さをそろえて切るのに苦労しました。

1時間ほどかけて5人前のそばが完成!
これから出来上がったそばを割子にしていただきます。自分で作ったそばはどんな味になるのでしょうか??

出来上がった「割子そば」!  ←こちらが出来上がった「割子そば」!
 麺の太さに多少ばらつきはありますが、「初めてにしてはうまく打てたなぁ」と感動!(笑)
さっそく 鰹節、刻み海苔、ねぎ、おろし大根をのせ、山県そば特製のつゆをかけていただきます。しっかりとした歯ごたえのある麺を噛むと、そばの香りと甘さが口いっぱいに広がります。甘めでこくのあるつゆとそばが絡んでとっても美味しい!!何杯でも食べられそうな気がしました!あっさりとした甘みの餡が付いた「そばがき」もデザート感覚で食べられるので、特に女性には嬉しい一品ですね♪
 多少時間はかかってしまいましたが、自分の手で一生懸命打ったそばの味には大満足!また挑戦して、次はさらに美味しいそばを打ってみたいと思いました。もちろん、ご主人が打ったそばも食べに足を運んでみようと思います。休日には、のどかな自然の中でご家族そろって、そば打ち体験に挑戦してみられるのも良いと思いますよ♪


山県そば「そば打ち体験」 ※要予約

 

受付時間 平日11:00〜 土・日・祝14:00〜 (前日までに要予約)
体験コース
料金

お一人様 2500円(上記内容と異なる場合がございます)  

定休日 水曜日
お問い合わせ TEL:0854-52-1149 FAX:0854-52-0410

 
奥出雲のそば屋
亀嵩駅 扇屋そば
杠杠亀嵩駅 扇屋そばのご主人 兼 駅長 杠 哲也さん[場]島根県仁多郡奥出雲町亀嵩
[営]9:00〜18:00
[休]火曜日(祝日の場合は営業)
[問]TEL:0854-57-0034
[駐]有
亀嵩駅の扇屋そば

 松本清張の名作『砂の器』の舞台となった奥出雲町亀嵩。扇屋そばは、亀嵩駅の中にあるめずらしいおそば屋さんです。しかも、ここでそばを打っているご主人は、なんと亀嵩駅の駅長も兼任されているそうです!レトロな雰囲気の店内からは、行き交う汽車や乗り降りする人々など、のどかな風景を楽しめる暖かな空間。ちょうどお腹も空いてきたので、さっそく「山月そば」を注文しました。その名の通り、月見と山かけが一緒になったおそばです。山月そば細めの麺はしっかりとした歯ごたえで、ふわっとした山かけが絶妙。そばは石臼挽きのそば粉に天然水を加えて作っています。奥出雲は山に囲まれ気温も低いところ。冷え切った体に温かいおそばがとっても美味しかったです。また、扇屋そばでは駅弁ならぬ「駅そば」も販売しており、事前に予約しておけば、汽車の到着時刻に合わせて、できたてのそば弁当を準備してくれます。生そばのお持ち帰りもできるので、お土産におすすめです。

 
舗味留(ぽあーる)

舗味留(ぽあーる)の奥さん・ご主人 藤原トシエさん・邦治さん[場]島根県仁多郡奥出雲町亀嵩
[営]夏10:00〜20:00、冬10:00〜19:00
[休]木曜日
[問]TEL:0854-57-0828
[駐]有

舗味留(ぽあーる)
そばと香茸ごはんのセット おしゃれな名前のそば屋さん、「舗味留(ぽあーる)」。ここへ訪れるのは90%が県外からのお客さんです。お店の人気メニューはそばと香茸ごはんのセット。奥さんが毎朝採りに行っている山菜もおすすめです。
  店を開いて約20年、いつも「手抜きをしない」味作りをモットーにこだわりを持ってそばを打っておられるご主人。その自慢のそばは強いコシがあり、のどごしも良く、山海の素材を使い半透明で甘みのあるつゆと絡んで、いくらでも食べれそうな美味しさです。ロケ地めぐりの途中、ぜひ立ち寄ってみてください。きっと、「また食べに来たい!」と思えるそば屋さんですよ!
 
手打ちそば あさひ亭
あさひ亭の女将 藤原ユキ子さん[場]島根県仁多郡奥出雲町横田1028-4
[営]11:00〜15:00
[休]月曜日
[問]TEL:0854-52-1714
[駐]有
手打ちそば あさひ亭
山かけそば 出雲横田駅のすぐ近くにあるそば屋「手打ちそば あさひ亭」。創業80年近く横田でもっとも古い歴史のあるお店は、おばあちゃんの家に来たような、とてもアットホームな店内が印象的です。女将さんは笑顔の素敵な方でした。県外からのお客さんも多く、有名人の方も多く来店されるそうですよ。
  ここの自慢は「あご」と「鶏ガラ」を使った「だし」。注文した山かけそばにはゆずの千切り、紅葉おろし、かいわれ、海苔などが入っており、見た目もきれいで香りもよく、とても美味しかったです。太めでコシの強い麺が濃いめのだしとよく合っていました。女性らしい気遣いを感じられるお店でした。
 
奥出雲横田”純そば” 一風庵
一風庵のご主人 島 啓司さん[場]島根県仁多郡奥出雲町下横田89-2
[営]11:00〜15:45(オーダーストップ)
[休]木曜日
[問]TEL:0854-52-9870
[駐]有
奥出雲横田”純そば” 一風庵

一日15食限定の「野の香」 奥出雲では比較的新しいそば屋「一風庵」。このお店はとにかくそばに対するこだわりがすごい。最近は長野や茨城のそばが粒が大きいためそちらが主流だそうですが、一風庵では在来種の「横田小そば」にこだわり、毎朝使う分だけを石臼で挽いているそうです。さらに二十数種の篩(ふるい)を使い、粉を整えているとか!お店の内装もこだわりを感じるおしゃれな造りになっています。つなぎを使わない十割そば粉を、「生粉(きこ)打ち」という技法で打っているそばはコシが強く、色が薄めのつゆは深い味わいでとても美味しかったです。写真のそばは一日15食限定の「野の香」。こだわりのそば屋「一風庵」へ、ぜひ足を運んでみてください!
◆『奥出雲横田”純そば”一風庵』 http://ippu-an.com/

 
本場手打 八川そば
[場]島根県仁多郡奥出雲町八川99-1
[営]11:00〜18:00
[休]火曜日
[問]TEL:0854-52-1513
[駐]有
本場手打 八川そば

 八川駅のすぐ前にある「本場手打ち 八川そば」。元はラーメン屋さんだったご主人が、大のそば好きということで始められたお店。なんでも、近所のおばあさんからそばの打ち方を教わったんだとか!ここでもそばは地元のものを使い、朝早くからゆっくりと少しずつ、1日に使う分だけ挽いているそうです。挽きたてをお客さんに出すのがこだわりです。店内も落ち着いた居心地の良い雰囲気でした。ざいごそばバリアフリーのトイレがあるのも親切ですね!ご主人や店員さんのお客さんに対する心遣いが感じられるお店です。
  八川そばのおすすめは、オリジナルメニューの「ざいごそば」。きんぴらごぼうや山菜などがたくさんのったおそばです。麺はコシがあり、つゆは甘めで上品な味。特産の仁多米おにぎりも付いていて、大満足でした。そば湯を飲んでホッと一息つく瞬間がいいですね!

 
吾妻そば 本店
 そばは地元で収穫・製粉し、つなぎに山芋を使った舌ざわりの良い麺が特徴。だしには鰹や昆布、椎茸などを使っています。人気メニューは、季節ごとにキノコや山菜を使った天ぷらそばや、栄養満点のスタミナそばです。

[場]仁多郡奥出雲町三成409-5

[営]10:00〜20:00
[休]年中無休
[問]TEL:0854-54-0219
[駐]有
◆観光ナビ・グルメ情報「出雲そば」≫
奥出雲の観光スポット
酒蔵奥出雲交流館
[場]島根県仁多郡奥出雲町亀嵩1380-1
[営]8:00〜19:00
[休]年中無休
[問]TEL:0854-57-0888
駐車場:40台
URL:http://www.okuizumosyuzou.com/
酒蔵奥出雲交流館
 亀嵩温泉の近くにできた道の駅「酒蔵奥出雲交流館」は仁多米をテーマとした交流施設です。仁多米、お酒や米ぬかなどの加工品のほか、奥出雲の特産品を展示・販売しています。なかでもおすすめなのは、仁多米を使って作られたお酒。仁多米大吟醸「玉峰」や本格米焼酎「砂の器」など、施設内には銘酒がズラリ!試飲コーナーもあります。また、「砂の器」ロケに使われたセットや小道具なども展示しています。セットの前で記念撮影もできますよ!ドライブの途中にぜひ立ち寄ってみてください。
 
亀嵩温泉 玉峰山荘

[場]島根県仁多郡奥出雲町亀嵩3609-1
[休]年中無休
[問]TEL:0854-57-0800
駐車場:130台

URL:http://tamamine.jp/

亀嵩温泉 玉峰山荘
 古くから「万病に効能がある」と言い伝えられる亀嵩温泉。おすすめなのが、天降石セラミックを使った山陰唯一の砂風呂。体の芯まで温もり、新陳代謝が活発化されます。露天風呂や家族風呂、水風呂もあります。もちろん、宿泊施設としてもとても趣があるので、ぜひ利用されてみては?館内のレストランでは、温泉入浴付きセットメニューがおすすめです。
 
砂の器記念碑
[場]島根県仁多郡奥出雲町亀嵩
詳細
砂の器記念碑
湯野神社 松本清張の推理小説「砂の器」の舞台となった地、玉峰山の麓に、記念碑が建立されています。ロケを行った際には、関係者の方々がこの記念碑の前で記念撮影をされました。「砂の器」ファンの方もよく記念碑の前で写真を撮っていかれるそうですよ。記念碑がある湯野神社の他にも、ロケを行った場所が数多くあります。ロケ地をめぐりながら、先々で奥出雲のそばを堪能する旅もおすすめですよ!
 
鬼の舌震
遊歩道

[場]島根県仁多郡奥出雲町三成宇根
[問]TEL:0854-54-2260
(奥出雲観光協会)

駐車場:30台

鬼の舌震

 「鬼の舌震」は馬木川の急流による浸食でできた断崖や巨岩怪石が見事な峡谷です。「鬼の舌震」という地名は、出雲国風土記の一文にある「和仁(わに)のしたぶる」が転訛したものといわれているそうです。峡谷を流れる川に沿って、遊歩道やハイキングコースが整備されており、紅葉の季節は特におすすめのスポットです。ゴロゴロと転がっている巨岩・奇岩にはいくつか名前があり、写真にあるのが「烏帽子岩」とよばれるもの。「烏帽子」に似ていることからこの名前がついたそうですが、それにしても、隣に映っている私と比べてもその大きさがよく分かります!!烏帽子岩他にも、「天狗の爪岩」「鬼の洗濯岩」など、ユニークな名前の岩がたくさんあります。また、川には天然記念物のオオサンショウウオやオイカワ、ウグイ、ヤマセミやカワガラスなど、貴重な生き物も生息しています。かつては与謝野晶子夫妻もここへ訪れており、この景色を見ながらいくつもの歌を詠んだそうです。ここへ訪れた際には、大自然に囲まれながら歌を詠んでみるのも趣があって良いかもしれませんね。
詳細

 
松葉屋
[場]島根県仁多郡奥出雲町下横田128-25
[営]9:00〜18:30
[休]不定休
[問]TEL:0854-52-2131
URL:http://www.okuizumosanka.jp/
松葉屋

噂の生どら 奥出雲へ訪れたら、ぜひ「松葉屋」へ。店内には奥出雲をイメージして作られたたくさん商品が並んでいます。なかでも、松葉屋の「噂の生どら」は県内外で人気の商品。ふわふわの生地の間に生クリームとつぶ餡をミックスした小倉クリームをサンド。さっぱりとした甘さで何個でも食べられそう。小倉、胡麻、抹茶、珈琲などのほか、季節によってイチゴ、いちじく、モンブランなどの期間限定商品もあり、バリエーションも豊富!詰め合わせセットもあるので、お土産にもおすすめです。私もお土産に生どらを買いました♪一度食べると忘れられない美味しさですよ。

 
しまね観光大使 林 亜希子さん
そばめぐりの旅を終えて…
 今回たくさんのそば屋さんを取材させていただきました。どのお店もこだわりを持ってそばを打ち、だしを作り・・・そばって本当に奥が深いなぁと改めて感じました。また、奥出雲そばは、地元の食材を使い、地元ならではの味を守っているということも感じました。そして、そんな奥の深さに魅せられる「そば通」が多くいるということもうなずけます。普段はそばを食べることが少なかったのですが、この取材を通して、もっといろんなお店のそばを食べてみたいと思いました。
しまね観光大使
林 亜希子さん

 
奥出雲そば街道マップ
奥出雲そば街道マップ
◆さらに詳しい奥出雲町の観光情報はこちら
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