H19年秋からH20年春まで放送された、NHK連続テレビ小説「だんだん」に登場する、「杜甫」という銘柄を守る造り酒屋は、松江の蔵元がモデルとなっています。また、ビッグコミックオリジナルで連載されたマンガ「蔵人」は、松江を舞台とした酒造りのお話。今、各メディアからも島根の地酒に注目が集まっているのです。
島根にはよい酒ができる大切な三つの条件が揃っています。きれいな水を育む豊かな自然、高品質の酒造好適米、伝統と優秀な技術を誇る出雲杜氏・石見杜氏。現在、島根県内には35場の蔵元があり、いずれも立派な品質の酒を造っており毎年全国新酒鑑評会等で優秀な成績を挙げています。
また、島根は日本酒発祥の地といわれることをご存知でしょうか。出雲神話のエピソードや出雲国風土記、日本酒の神様を祀る神社など古来よりこの地と日本酒に深い関係があったことを教えてくれます。
今回は酒蔵見学や試飲などを通して、島根の地酒の魅力をご紹介します。
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出雲神話には『スサノオノミコトがヤマタノオロチに八塩折(やしおり)の酒を飲ませ、酔ったところを退治してクシナダヒメを救った』という有名なお話があります。神話の時代、この地に酒造りの高度な技術があったことが伺えます。
また、出雲市には酒造りの神である久斯之神(くすのかみ)を祀る佐香神社(松尾神社)があります。酒の古名である「佐香(さか)」の名をもつこの地は、出雲国風土記にも『この地に神々が集い、調理場を建て酒を醸造させられた。180日間、酒宴を開いた後、お別れになった。故に佐香という。』といった記述で紹介されています。この神社では酒造が許可されており、毎年10月に行われる濁酒祭では仕込まれた濁り酒を神前にお供えして1年の酒造祈願をします。
島根の新しいお酒「佐香錦」は、島根県産の酒造好適米「佐香錦」を100%使用し、平成15年から島根の酒造メーカーが島根県統一ブランドとして製造販売しています。名前の「佐香錦」は佐香神社に由来して命名されました。
統一ブランドながら、各酒造場が競い合って造っているため、それぞれの個性ある味に仕上がっています。飲み比べて好みの味を見つけるのも面白いかも。
<佐香神社>
島根県出雲市小境町108
TEL:0853-67-0007
銘酒「豊の秋」の蔵元として知られる松江市の米田酒造さんにお邪魔しました。「ふっくら旨く、心地よく」をモットーに造られる酒は、JAL国際線ファーストクラスで14年間採用されるなど高い評価を得ています。今回は社長さんに案内していただき、酒造りの実際の様子を見学させていただきました。
米田酒造さんで使われている仕込水は松江の山あいに湧く美味しい水。吟醸酒造りに最適な水質だといいます。また米は島根産の酒造好適米を中心に兵庫産の高級米も使用。お酒の種類(純米酒、大吟醸など)によって米の精米歩合が違うんだそうです。ちょうどお米が蒸し上がり、次の工程に移されるところを見させてもらいました。蒸米が吊り上げられると、複数人の蔵人さんたちにより広げられていきます。蔵人さんたちの熱気と吹き出る蒸気に圧倒されました。
麹室では蒸米に麹菌を植えつける作業の最中。付きっきりでの深夜作業が必要になる大変な作業ですが、吟醸酒などデリケートな麹は杜氏さんなど職人の感覚が必要でとても重要な作業です。一方、米田酒造さんでは業界大手メーカー等との共同開発による自動製麹装置を使って、高品質の麹を作業負担を少なくして造ることに成功しているとのことです。これには、出雲杜氏の技術を絶やさないという狙いもあるとか。
大きな樽が並ぶ部屋では酒母が造られていました。酒母とはその名の通りお酒の元。酵母菌によりぷつぷつと音を立てて発酵しています。発酵により炭酸ガスが発生するので、時々かき混ぜてガス抜きをするそう。私も体験させてもらいましたが、とても重くて思ったより難しい!大体2週間程度かけて仕込むんだそうです。
この後もろみ(アルコール発酵)、搾りや火入れなどの様々な行程を経て、美味しい日本酒が出来上がります。そのどれもに、蔵元のこだわりや杜氏さんをはじめ職人さんたちの努力と酒への愛情が注がれている様子を、酒蔵見学を通じて体感する事ができました。
酒蔵見学は酒の仕込みが行われる冬季に限り受け付けていらっしゃるそうですので、是非一度その様子を間近で見てみてください。(※見学要予約)
さて、次は酒蔵から歩いて少しのところにある米田酒造本店にうかがいました。お店は昔ながらの雰囲気を感じられる素敵な佇まい。店内には酒蔵で使用されていた道具が随所に見られます。こちらではお酒の試飲をすることができるとのことなので、早速私もいただくことにしました。豊の秋「本醸造しぼりたて生原酒」は、搾ったばかりの新酒を無火入れ・無加水で楽しめる、この時期限定のお酒なのだそう。元は蔵人さんしか味わえなかったこの貴重なお酒、アルコール度数は高めなのですがコクと旨みが抜群。フレッシュな香りでとても美味しかったです。もちろんこだわりの大吟醸もおすすめ。
県内外から人気を集める豊の秋、是非お店で試飲をして、お気に入りの一本を旅のお土産にしてはいかがでしょうか。
<米田酒造株式会社>
島根県松江市東本町3-59
TEL:0852-22-3232
FAX:0852-22-3233
URL:http://www.toyonoaki.com/
NHK連続テレビ小説「だんだん」の中で伝統の銘柄「杜甫」を作る石井酒造という蔵元が登場しますが、そのモデルは松江市の李白酒造さんだといわれています。
「だんだん」で「華舞」というピンクのユニークなお酒が出てきましたが、李白酒造さんでは専務の田中さんが中心となって考案した新しいお酒、「華露(CARO)」が昨年から売り出されて話題です。「日本酒を飲んだ事がない若い女性にも、日本酒を知ってもらいたい。日本酒を一度口にしてもらえる機会があれば、味はきっと気に入ってもらえるはずだから、その為の『とっかかり』になれば。」日本酒としての造り方や味・香りは変えずに、新しく興味を持ってもらえる酒にするためにはどうすればいいか考えた末、お酒にキレイな色を持たせることに挑戦。ワイングラスに注ぐのが似合うかわいいピンク色は、なんと斐川町産の黒米(古代米)の色なんだそう。気になるお味は、かわいい見た目とは裏腹に、甘すぎないしっかりした日本酒で、スッキリといただけます。飲みやすくてとても美味しい!入門酒としてもピッタリなので、まずは華露で日本酒に親しんで、そこから昔ながらの日本酒を味わってみるのも新しいスタイルとしておすすめします。私も日本酒の美味しさを再認識できたので、今度は伝統的な李白のお酒もいただいてみようかな。
日本酒は海外でも大人気。李白では、アメリカや香港、シンガポールなど、多い時では全売上げの3割近くを海外向けに輸出しているんだそう。田中さん自らが赴いてのイベントでも、日本全国の銘酒に混じって李白は人気を集めています。海外からご旅行の方にも、島根のお酒は是非おすすめですね。
店内には試飲コーナー・お酒の販売の他、李白さんオリジナルグッズの販売もあります。私が手に持っているのがオリジナルTシャツ(2,300円)と720mlの瓶が丁度2本入るサイズのトートバッグ(630円)。トートバッグはとっても丈夫なので、エコバッグとして日常利用するのも素敵ですよ。その他にも利き酒でおなじみの蛇の目三勺ぐい呑み(150円)や、涼しげなブルーガラスがかわいらしい脚付きグラス(300円)にも李白のロゴが入っていて人気商品だとか。
松江城下の古い街並みが残る通りにある李白酒造さんに、みなさんも是非行ってみてください。
<李白酒造有限会社>
島根県松江市石橋町335番地
TEL:0852-26-5555
FAX:0852-26-5557
URL:http://www.rihaku.co.jp/
山陰の小京都・津和野も清純な水と地元の酒米、そして気候に恵まれ、こぢんまりした町に3軒の蔵元があります。明治初期の創業以来こだわりのお酒造りをつづけている古橋酒造もその一軒。昔ながらのたたずまいを残す酒蔵では見学も受け付けています。(※10名以上の場合は要事前連絡・仕込みの時期は見学できないこともあるので注意)お店では試飲も可能です。
酒蔵を利用したバー「Azul(アズール)」は、蔵元・古橋酒造から運んできたばかりの日本酒はもちろん、日本酒ベースのカクテルも楽しめるオシャレなナイトスポットです。津和野観光の際は蔵元とあわせて是非訪れたいですね。
<古橋酒造株式会社>
島根県鹿足郡津和野町後田ロ196
TEL:0856-72-0048
FAX:0856-72-0098
URL:http://www.tsuwano.ne.jp/uijin/
日本名水100選「壇鏡の滝湧水」「天川の水」を有する隠岐の島。隠岐酒造はこの自然豊かな地で操業を続ける隠岐唯一の酒造業者です。隠岐の名水、隠岐の米で造られるお酒は、やはり隠岐の海の幸と一緒に味わうのが一番!飲みやすいと評判の銘酒です。
<隠岐酒造株式会社>
島根県隠岐郡隠岐の島町原田174
TEL:08512-2-1111
FAX:08512-2-4585
URL:http://fish.miracle.ne.jp/okishzou/
※島根県酒造組合加盟の醸造元一覧










































