美肌県しまね うるおい研究室美肌県しまね うるおい研究室

おみやげsouvenir

キビソ肌友だち

蚕からの贈りもの。
シルクセリシンを含んだ美肌タオル

私たち日本人の衣料文化は絹の歴史といっても過言ではないくらい、絹織物とともに歩んできました。独特の光沢と柔らかな肌触りは、今でも最も美しい繊維と評されています。蚕の絹糸はたんぱく質で構成されており、人間の肌に一番近い繊維といわれています。肌あたりが優しくストレスを与えないので、お肌の敏感な方にもお勧めです。
「キビソ」とは、蚕の繭からとれる糸の一部の名称です。漢字で生皮苧=キビソ、緒糸(ちょし)とも呼ばれ、きものや帯づくりの際には捨てられてしまう、蚕が最初に吐きだした糸のことを指します。このキビソを集めて織られたタオルが、「キビソ肌友だち」です。

自然の絹糸は、光や刺激などから守る「セリシン」に覆われています。セリシンはその働きで、蚕の糸の保温性や保湿性を保っています。このセリシンがあると絹糸は硬く光沢がないものとなり、しなやかで艶やかな絹織物にはなりません。そのため、着物や帯をつくるためには、70℃~75℃で煮込んでセリシンを取り除いてから、糸を染めてゆきます。
この、保温性や保湿性を保つ働きのあるセリシンが多く含まれているのが“キビソ”です。日々の入浴でこのタオルを使うことで肌にうるおいを補うことができると言われています。
“絹の肌タオル”というだけでも、とても贅沢な響きがあります。
キビソ肌友だちは、繭を守る知恵を大切にした、蚕からの贈りものなんですね。

このタオルは浜田市弥栄(やさか)町で作られています。
この地域は昔から養蚕が盛んで、京都の老舗企業が所有する西陣の帯を織る工場がありました。ここで2009年、弥栄オリジナルの製品であるキビソを使ったタオルが考案されました。
きっかけは、地元のお年寄りの「冬場になると肌が乾燥する」という声を耳にしたことでした。
キビソの持つ天然成分セリシンで乾燥した肌を保湿し、乾燥やかゆみを抑えるタオルを作ることができないか。何度もの試作を重ね、利用者の意見を集め、課題を改善し、長い間の努力を積み重ねて、キビソ肌友だちは完成しました。
絹糸を知り尽くした地域であったからこそ、生まれた美肌タオルです。赤ちゃんからお年寄りまで、どなたにも安心して使っていただける商品です。今では上質な美容タオルとして、全国から購入者が殺到する人気商品になりました。

セリシンは温湯に浸すと粘着性を持ちます。入浴に使うとぬめりが出てきますが、これがまさに保湿成分セリシンです。ぬめりがなくなっても、肌に優しい絹のタオルとして、長く使えます。

タオルはハードタイプとソフトタイプの2種類。ハードタイプは丈夫な作りです。長さによって4種類が用意されていて、それぞれが絞る時に指が引っ掛かりやすいよう両端が三つ折りになっています。
ソフトタイプはカットして使うことが出来るよう数か所にミシン目が忍ばせてあるので、長さは2種類。自分の好みのサイズに切り分けられる大きなサイズも人気です。

大手メディアなどで取り上げられるたび話題となり、美容業界では有名になったキビソ肌友だち。昨年はコロナ感染症の影響で中止となった旧弥栄村の敬老会の記念品として、75歳以上のお年寄り全員にこのタオルがプレゼントされました。

女性たちを美しく着飾るきものや帯をつくる知識と技術から、新たに、素肌を美しく、自身を磨くための商品を生み出したチャレンジ精神。そしてなによりも地元のお年寄りを大切に思う気持ちから生まれたアイデアと、自信の品質で織り上げたタオルです。
ぜひ実際に使ってみて、その保湿力を実感してください。

文:西村 愛 
監修:島根県立大学 看護栄養学部 今中美栄 教授

キビソ肌友だち

問い合わせ先 やさか村ワタブンアートファブリック
0855-48-2436
HP https://www.tu-ton-ton.com/

〒697-1122 島根県浜田市弥栄町木都賀 イ514-1

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