美肌県しまね うるおい研究室美肌県しまね うるおい研究室

美肌宿体験レポート

森林温浴ジャグジーと緑道散策で
癒しの空間を満喫する「湯宿草菴」

情緒ある門をくぐり、石畳を踏みしめながら浴びる緑のシャワー。日本三美人の湯「湯の川温泉」の宿で自然に包まれるジャグジーや、温泉で心をほぐす至福の時間を過ごします。自然と親しみ、温泉で和み、食で満たされる魅力的な宿をレポートします。

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良湯と深緑に癒される温泉宿で、
優雅に過ごす大人時間

日本三美人の湯に数えられる「湯の川温泉」は個性的な温泉宿が多く、出雲縁結び空港から近くアクセスが良いエリアです。
この温泉街で人気のお宿、くつろぎの滞在ができる「湯宿 草菴」。
宿に到着すると、門をくぐる前から出迎えを受けます。静かな庭の中の小径を抜けレセプションに到着するまで、清々しい緑をたっぷりと堪能できます。

最初に立ち寄ったのは宿泊者の共有スペース・ラウンジ。宿泊棟「紫雲閣」の1階にあります。
冷たいお茶やあたたかいスープ、お菓子などがあり、これらはすべてフリー。入浴後にここでゆっくり団らんするのにも良さそうな座り心地のいい大きなソファも置かれています。

敷地内に構えるショップ「Souan Style」はレストラン棟の隣にあります。
島根県内の伝統工芸と草菴とがコラボレーションした作品や地元の加工食品、ショップ店主自らが製作した革小物なども。
ここに並ぶのは、他では手に入らないオリジナル商品が多く、草菴ステイの良い想い出になりそうなものばかりです。

ショップから進み、全16室が点在する広い敷地を奥へと進みます。
宿泊棟「癒しの宿」の角部屋が、今回新たにリニューアルされた美肌コンセプトルーム“月燈(つきあかり)”です。

2部屋を1部屋に改装し広々とした空間からは、目の前に広がる和風庭園を眺められます。

その庭に張り出すように作られたのは、窓が大きくつけられたジャグジー。
ここで四季折々の自然を鑑賞しつつ、マイクロバブルが噴射するバスを楽しむことができます。

細かい泡はふわふわで、肌の上で微細な泡が弾けます。この刺激により、ぽかぽかとした温浴効果が持続し湯冷めしにくい効果があります。また、肌の汚れを強い摩擦を与えることなく落としてくれるので、肌負担が少なくピカピカ美肌へと導きます。

もちろん温泉も充実しています。
貸切風呂はタイプの違う湯船が5つ。
そのひとつが、お庭も見える開放的な檜風呂。十分な広さがあり、ゆっくりとくつろぐことができますね。

さらに美肌プランでは、この度開発されたオリジナルコスメ「Izumo Yunokawa Skincare Line」が加わり、自慢の“美人の湯”を利用した肌ケアもできます。
温泉コスメは「souan mist(化粧水ミスト)」、「souan soap(石けん)」、「souan face mask(フェイスマスク)」の3種類で、それぞれに湯の川温泉の温泉水が配合されています。
特に化粧水ミストは、源泉をそのままボトリングした天然温泉100%。いつでもシュッと気軽に持ち歩ける肌ケア商品です。

お風呂上りに冷蔵庫内に備えられているフリードリンク片手に「お手入れリーフレット」を読みながら、いつも以上に丁寧な肌ケアを行いました。石けんの泡立て方やマッサージするように優しいタッチで洗う方法など、細かいアドバイスが書かれています。
日々のケアに取り入れていきたい内容が詰まったリーフレットなので、持ち帰って家でも実践していきたいですね。

お部屋でじっくりと自分の肌と向き合う時間を過ごせる温泉宿ステイ。
温泉は柔らかいお湯が特徴で肌にもスッとなじむので、滞在中何度でも入ることができます。
緑を楽しめるテラスも、憩いの時間を過ごすのにぴったりです。

湯宿草菴
https://www.kankou-shimane.com/destination/20941

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旬の地元食材を使った
こだわり満載の美食膳を楽しむ

温泉宿の楽しみのひとつは夕食。食事棟は古民家で風情があります。
半個室のように区切られたプライベートな空間で食事ができます。

夕食は「特別和食膳」。一の膳から三の膳まで、小さな器を乗せたお膳仕立てで運ばれてきます。
多品種の料理は、ちょっとずつ色々食べられてうれしい。全体の量としても満足できる内容です。

夕食で使用される食材が、体や肌にどのように働くのかを記した冊子も用意されています。
例えばこちらの揚げ物。
海老カツにはオーツ麦を使ったオートミールがまぶされています。オートミールは食物繊維、鉄分、たんぱく質、カルシウム、ビタミンB1といった栄養素が含まれている、と書かれています。
グリーンアスパラガスにつけられた亜麻仁(アマニ)衣からは、オメガ3を含むα-リノレン酸を摂取できることも記載されていました。

しまね和牛ロースのステーキ 斐川町産玉葱のソース
にんじんや大葉からはβ-カロチンを、じゃがいも・シャドークイーンはビタミンC、ソースの玉葱は血液サラサラにする効果や抗酸化作用を含みます。
黒毛和牛のロースに含まれる亜鉛や鉄分、ビタミンB群で免疫力アップ効果があります。

地元の新鮮な野菜と高級食材「のどぐろ」「黒毛和牛」を使ったものですが、味付けも濃すぎず健康的な内容。説明を丁寧にまとめた冊子をパラパラとめくりながら、楽しく食事ができます。
新鮮食材の力が凝縮した島根らしい内容の料理は、心のこもった接客と調理法によって満足度も高いものでした。

湯宿草菴
https://www.kankou-shimane.com/destination/20941

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フルーツドリンクやスイーツで
酒粕をおいしく摂取「醗酵文化研究所」

突然ですが、「酒粕や甘酒って食べにくい、飲みにくいなぁ」って思ったこと、ありませんか?
調べれば、料理レシピはたくさん出てきますがこれがなかなか…。からだに良いことはわかっているけれど、簡単にできないなと少し抵抗感ありました。
そんな酒粕や醗酵食品をおいしく提供してくれるのがこのお店。

JR出雲市駅や電鉄出雲市駅から徒歩5分ほどの場所にあり、屋根付きのアーケード・サンロード中町の中にあるお店「醗酵文化研究所」。全三店舗が入る大きな古民家の入り口にある飲食店です。
オープンキッチンのカウンター席と奥まで続く土間になつかしさを感じます。

ここでいただくのは、同じ地域にあり江戸時代創業の酒蔵「旭日酒造」の酒粕や甘酒を使ったドリンクとスイーツ。
ブルーベリーとミルクに米麹の甘酒を入れたスムージーで、クリーミーで癖がなく、やわらかく包み込むような自然の甘さがうれしいドリンク。

酒粕を使ったチーズケーキは、ほのかな酸味と後に感じる酒粕の香りでコクがあります。酒粕とチーズという、醗酵食品同士が溶け合って全くクセがありません。
食べごたえもあって、しかもヘルシーというのはうれしいですね。

このお店は2020年6月からカフェとしてオープン。
人と人との作用=醗酵を生み出す場所として、レンタルスペースや交流の場としての役割もあります。展示や物販も行っていて、チーズケーキに使われていたグラノーラもその場で購入できます。

ランチのカレーやコーヒーも人気。
ふらっと訪れて、カウンター越しに会話しながら時間を過ごす人も見られました。

純和風の畳の席からは庭も見え、昔ながらの設えがホッと落ち着くお店です。

醗酵文化研究所
https://www.instagram.com/hakkoubunka_lab/?hl=ja

伝統の筒描藍染を継承する「長田染工場」

出雲市内の高瀬川沿いに工房を構える長田染工場。明治期、行商に来ていた縁でこの地に移り住み、以来5代にわたって藍染めを行っています。

藍染めには大きく2つの工法があります。一つは糸を染めてから布を織る「先染め」、もうひとつは白生地をそのまま、もしくは模様を描いてから染める「後染め」。長田染工場は生地に防染技法を加えた後に藍染めを行う「後染め」を行っています。防染技法を行った箇所は藍が入らず、白く色が抜けるため絵柄となります。防染のひとつとしてもち米を練って糊を作り、それを円錐状にした柿渋を塗った“渋紙”に入れて模様を描く「筒描藍染」を行う、全国的にも珍しい藍染め工房です。

代々受け継がれてきた型紙を使い下絵を付け、それを目安に筒描きしていきます。
風呂敷やのれんなどは、表を描いた後は裏からも描きます。その間、糊が固まらないうちに、一気に作業を進めます。
描いた後は米ぬかをふり、この後藍甕(あいがめ)で布を染めていく時に生地と糊が移らないようにします。

天日干しした後はいよいよ藍染め。
藍の甕に布を入れる前に行うのが、生地を濡らす「地入れ」。
これにより、かたまった糊を柔らかくして割れないようにし、布に一度水分を吸わせておくことで均一に染め上げることができます。

筒描藍染の場合、藍甕に入れた布を引き上げる作業中、糊が剥がれたり流れたりしないように丁寧にゆっくり行う必要があります。そしてぎゅっと絞ることもできません。

染め工程は「下染め」「中染め」「色上げ」の3段階に分けて行います。各段階で5回〜7回染め、合計20回くらい藍甕へ入れていきます。空気に触れ酸化することで発色して青くなる藍染めは、繰り返し染めることで青が重なり濃い青色に変化していきます。

3段階の藍染めの間に、淡い青を出したい部分には糊を乗せる作業を行います。これを藍取りといいます。
また「中染め」の前に、藍の定着を助ける“つぶした大豆と水を布巾で漉して出た汁=豆汁(ごじる)”を刷毛で引く作業もあります。
最後の「色上げ」前には、白抜きする部分などの糊を塗った箇所の最後の手直しを行います。最も濃い藍色とのコントラストをしっかりと仕上げで表現するため、両面の筒描をここでも行います。

天日干しと藍染めを繰り返した後、工房横の高瀬川で「寒ざらし」を行います。
藍は洗えば洗うほど青が冴え、より鮮やかな色合いに変化します。
「寒ざらし」の作業は、糊づくりや藍の染液を作るための「藍建て」の作業から始まった、すべての工程の成果が見える瞬間です。
藍がよく建つことで藍の「紫紺色」に染め上がる。奥深くて美しい魅力的な藍色が表現できます。この理想的で彩度の高い藍色を出すため、ひとつひとつの作業を緻密に進めていきます。

出雲地方では嫁入り道具のひとつとして家紋入り風呂敷を持たせる、という風習があります。
工場では、風呂敷の他にものれんやタペストリー、テーブルセンターやコースターといった日常使いしやすい商品も購入できます。伝統的で縁起のいい絵柄のほか、幾何学模様などの現代風デザインのものもあります。

当時この周辺には60軒ほどの藍染め屋があったとも言われています。現在、この地区ではただ1軒だけとなった長田染工場は、日本のアイデンティティともいえる「藍染め」と「筒描技法」の世界を継承する貴重な工房です。

長田染物店
https://www.kankou-shimane.com/destination/20586

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