美肌県しまね うるおい研究室美肌県しまね うるおい研究室

美肌たび 研究日記diary

革新的な取り組みで話題の町・邑南町
美食と美泊の旅

邑智郡邑南町は、広島県境に位置する中山間地域にあり、町の86%が森林という自然豊かな地域です。
2011年、全国に先駆けて町を挙げて「A級グルメのまち」宣言をし、食を通して農業を守り、町おこしを行う活動に取り組んでいます。大自然を活かした酪農を行う牧場やハーブガーデン、古民家での暮らしを体験できる宿など、個性的かつ町の風土を存分に感じられるスポットを巡ります。

邑南の食材ポテンシャルを最大限に生かす、
里山イタリアン「AJIKURA」

大自然に囲まれた邑南町にある本格イタリアンのお店、AJIKURA。
「A級グルメのまち」として食、農、人を盛り上げる邑南町が立ち上げたレストランです。現在は、広島県のイタリアンレストランで腕を磨いたシェフが、邑南町の食材を取り入れ、料理を提供しています。
邑南町の食文化を大切に守り、地元の農業や酪農をきちんと発信し支えていくという役割も担っています。

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A級とは「上級である」という意味と「永久」という意味が掛け合わされています。上級と言っても華やかな都会のグルメ界を目指すのではなく、地域に既にある価値を引き出し、伸ばし、“その場所に行かなくては味わえない食や体験”として提供していくことで、邑南町に訪れる人々に感動を与え、そしてさらに贅沢感を味わわせてくれます。
そしてさらに、地元の人たちも「永久に残したい、永久に守りたい味」と考える、心を込めて作った旬の食材や、丹精込めて育てた素材を使うことで、地元の魅力発見や自分のふるさとへの敬愛といった気持ちも芽生え、よい循環を生み出します。

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料理には、新鮮で香り高いハーブや邑南町の新鮮な野菜、地域のブランド豚「石見ポーク」や「石見和牛」が使われます。県外にはなかなか出回らない、希少価値の高い島根が誇る食材です。
食材の旬の時期を知るシェフが一番おいしい時期に一番おいしい調理法で提供してくれるという、この上なく贅沢なコースを組み立ててくれます。

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酒蔵を移築して改装した落ち着きのある建物で、一流のサービスと邑南町ブランド食材が詰まったランチやディナーが楽しめます。県内だけでなく他県からのお客さんも多く、これらの邑南町の町おこしの取り組みを見るため、全国からの視察も多いそう。
邑南町の魅力発信のフラッグシップであるAJIKURA。これからもたくさんのファンを生み出すスポットとして期待されています。

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里山イタリアン AJIKURA
https://si-ajikura.com/

香木の森公園でハーブの香りに包まれる
心落ち着く時間を

香木の森公園は香り広がる「ハーブガーデン」や、バラが咲き乱れる「バラの散歩道」、効能たっぷりの薬草が植えられた「薬草・薬木園」、摘み取り体験が出来る「さくらんぼ園、ブルーベリー園」などのガーデンが広がる、自然をテーマとした複合施設となっています。その広さは、なんと5.5ヘクタールという、東京ドームよりも広い敷地にあります。

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四季折々の景色の中、それぞれの彩りを楽しむことのできるガーデンを散策しながら、草花に引き寄せられた鳥や昆虫などを見ることもできます。
多くの自然に触れることができる、大人から子どもまで楽しめるスポットです。

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香木の森では、ハーブや植物や花々のお買い物もできます。
また「クラフト館」ではハーブを使ったアロマオイルや地域の産品なども購入できます。

おでかけにぴったりの花の名所。香りに包まれてリフレッシュするひと時が過ごせます。

しまね観光ナビ
香木の森公園
https://www.kankou-shimane.com/destination/20344

新鮮で安全安心な牛乳を使った
Milk&Beans Mui ミューイの乳製品。

香木の森へ行ったらぜひ立ち寄りたいのが、「Milk&Beans Mui ミューイ」。
まずご紹介したいのが、ミューイの生産するミルクジャム。邑南町の標高300m~400mに位置する“日和高原”で育った牛の生乳を100%使用しています。牛乳と砂糖をキャラメルや練乳のようにとろとろになるまでじっくり煮詰めて作ります。
口の中に広がる牛乳本来のミルキーな甘さとコクに、とりこになる人続出の人気商品です。石見地方のおみやげ店や道の駅にも置かれています。石見のおみやげとしてみんなに勧めたくなるやさしい味です。

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ミューイの牧場は、全国でも数少ない「自然放牧酪農」という、大自然の中で牛たちを自由に放牧させる飼育方法をとっています。自然の草をはみ、のびのびとストレスなく毎日を過ごす牛たちからは、安全でおいしいミルクが搾れます。この牛乳を使ったソフトクリームは、乳化剤、安定剤、香料を一切使わない、牛乳本来の味と香り、風味を生かした製法です。
青空と木々の緑の中で食べるソフトクリームは格別。無添加なのでお子様にも安心ですね。
風にそよぐ葉っぱの音をBGMに、自然を感じながら食べるソフトクリームは格別な味わいです。
お土産用のカップアイスクリームもあり、贈り物にも喜ばれています。

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なつかしの国いわみ
Milk&Beans Mui ミューイ
https://www.all-iwami.com/gourmet/detail_1105.html

暮らしを感じる古民家の宿、
日貫一日(ひぬいひとひ)

2019年、邑南町の日貫地区の古民家を改装し完成した、1日1組の宿です。
石州瓦の赤色が青空に映えるこの建物は、築100年の大正時代に建てられた一軒家。約30年の間空き家状態で、このまま朽ち果てようかという建物は、リノベーションにより再度命を吹き込まれ、「日貫一日-安田邸」として新たな歴史が始まりました。

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デザイナーが厳選した調度品やそのコンセプトから、訪れたゲストの満足度も高いそう。「しまね建築・住宅コンクール」最優秀賞受賞、「ローカルリパブリックアワード」特別賞など、建築に関する受賞歴もあります。
日本家屋の特徴でもある土間や畳などを活かし和風家屋の温かさを演出、ステイする上で必要な部分は現代的に改装した、過ごしやすい空間になっています。
実はこの土間はもともと座敷だった場所。なんと、キッチンがある土間です。ここからは大きなデッキテラスにつながっていて、窓からは燦々と太陽の光が差し込みます。

ここで提供されるのは「料理すること」。
食事が作られて提供されるのではなく、みんなで料理をするための食材、食器、レシピが用意されています。夕食メニューを予約すると、邑南町の野菜や石見ポークといった地元素材が準備されており、それらを使って実際にゲストたちが料理をします。
食材とともに料理家監修の、“ゲストのためだけのオリジナルレシピ”が提供され、日貫一日でしか食べることの出来ない一食が出来上がります。食器にもこだわりがあり、地元の窯元「森脇製陶所」の味わいある器が食卓を彩ります。
料理をする思い出や、そこで交わした会話、そしてみんなで囲む食卓など、ひとつひとつの体験すべてが邑南町で過ごした大切な記憶となることでしょう。

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宿泊は最大6名。
建物の真ん中にある座敷はみんなが集まって団らんするのに良さそうな、角の丸い机が置かれていました。食事を楽しむ土間、みんなが団らんする座敷、そして寝室が並ぶ間取りで、生活の形が空間にも表れています。

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端正な顔もありつつ、“暮らし”をとても意識した、素朴で温かみを感じることが出来る宿です。その暮らしとは、まさに邑南町の人たちが当たり前に行ってきた営みのことで、里山暮らしを知らない人にとっては温故知新の宿とも呼べるでしょう。里山の日常をワクワクするようなエクスペリエンスに変えてくれる、そんな宿でもあると思います。
都会暮らしでは、毎日せわしない時間を過ごすことが当たり前になってしまっています。たまにはじっと縁側にでも座って、おいしい空気と里山の景色を存分に満喫するのもいいですね。

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安田邸のすぐ近くには、フロント棟「一揖(いちゆう)」があります。
ここでは、宿泊した際の朝食会場としてや、地元のイベントでも活用され、新たなコミュニケーションが生まれる場所にもなっているそうです。

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自然体で過ごすことのできる穏やかなくつろぎの中、ゆるりとした時間を感じながら過ごす邑南町ステイ。
都会とのデュアル体験にも良いかもしれません。

日貫一日
https://hinuihitohi.jp/

文:西村 愛 
監修:島根県立大学 看護栄養学部 今中美栄 教授

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