美肌県しまね うるおい研究室美肌県しまね うるおい研究室

美肌たび 研究日記diary

山陰の名湯・玉造温泉で
うるすべ肌をお持ち帰り

県内随一の規模を持つ温泉街であり、全国有数の美肌の湯としても知られる「玉造温泉」。1300年の歴史があり古い歴史書にも登場する温泉で、日本最古の湯のひとつに数えられます。風情ある温泉宿が並ぶ山陰屈指の温泉街には、温泉宿とともにパワースポットやお買い物スポットが並びます。年間宿泊者数50万人を誇る温泉街や周辺観光スポットを散策しながら、美肌旅を楽しみます。

やさしいたまご色に魅せられる
陶芸工房「湯町窯」

温泉街へ向かう前に、玉造エリアにある窯元に立ち寄ります。
「湯町窯」はJR玉造温泉駅からすぐ、玉造温泉からも車で6~7分という場所にあります。黒瓦が立派な和風建築で屋根の上には通風するための越屋根があり、前には陶器が並べられているのですぐに見つけられます。
ここは江戸時代、松江藩が茶器などを作らせ、御用窯としてはじまった“布志名焼き”を継承する窯元のひとつ「湯町窯」です。

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1922(大正11)年にこの地で創業した窯元は、現在三代目と四代目がその歴史を紡いでいます。
創業当時の日本では、きらびやかな芸術品ではなく、日用品の中にこそ美しさがあるという考えの下「民芸運動」が盛んになっていました。湯町窯も昭和に入りこの民芸運動の影響を受け、暮らしになじむ使いやすい器を作り始めました。バーナード・リーチなどの指導を受け、洋食器などを作る中で、「エッグベーカー」などの作品も生まれました。
戦後からの超ロングセラー商品エッグベーカーで焼く卵は、バターや油を敷く必要がないので、卵本来の美味しさが味わえます。そのまま直火で、そして電子レンジで使用することも出来るので、忙しい朝にはもってこいです。

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スリップウェアもたくさんあります。
スリップウェアとは、スポイトから化粧土を垂らして模様を描くこと。柔らかな波の模様や、幾何学模様などを描くことができます。
手描きによる味わいと装飾がアクセントになり、人気のシリーズです。

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地元の来待石(きまちいし)、凝灰岩から作られた黄色の釉薬を使うのも布志名焼きの特徴のひとつで、湯町窯にもたくさんの黄釉(きぐすり)の器があります。あたたかみのある色合いで、食卓を彩ります。
ところ狭しと並べられた器。店内にぎっしりと埋め尽くされた黄色、青、茶色…。手作りならではの柔らかい色調のものが多く、日常の暮らしにもなじみそうなものばかり。ほしいものを見つけたと思ったらすぐに目移りしてしまいます。

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たくさんの器からお気に入りのひとつを見つけるのは、宝探しのようでとても楽しい時間です。すべてが手作りのため、色や柄の出かたの微妙な違いがあります。
作品をじっくりと選び、自分の手にしっくりとなじむ器を購入できた時の喜びは格別です。
ぜひお気に入りの器を見つけて帰ってください。

しまね観光ナビ
湯町窯
https://www.kankou-shimane.com/destination/20380

玉湯川のせせらぎに癒される温泉街、
玉造の街歩き

玉造温泉街は松江市中心部から車で15分ほどの場所にある、全国にも“美肌温泉”としてその名を轟かせる温泉です。山陰旅行の宿泊先に選ばれることも多く、川沿いに温泉宿がずらりと立ち並び、湯けむり情緒もたっぷりです。

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玉造温泉には16軒の温泉宿があります。
どの宿のお風呂もとても個性的。お風呂の中で映像が流れたり風呂シアターがあったり、宿泊施設内にも足湯、手湯があったりと、温泉を満喫できる工夫がいっぱい。
また、日本一大きな混浴露天風呂、古から良質なめのうの産地として知られる玉造らしく、大浴場にめのうを敷き詰めた「めのう風呂」、美しい庭園を眺めながら入れるお風呂など、美肌温泉の名に恥じぬ自慢のお風呂が揃っています。

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玉造の温泉街には面白いスポットが数あり、中には宿に泊まらなくても美肌の湯を体験できる足湯もあります。歴史や自然を感じて見たり、川沿いに並ぶ神話の神様のオブジェを見つけてみたり、縁結びスポットでお願い事をしてみたりと、様々な楽しみ方ができます。

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温泉街を流れる玉湯川は、川に沿って歩ける散策路があります。
川のせせらぎを聴き、川風を浴びながら心地良いさんぽができます。
オススメは川原の足湯。
少し熱めのお湯がじんわりと、疲れたからだを癒してくれ、ホッと一息つけます。
他にも足湯が楽しめる場所がいくつかあるので、温泉街を散策する際はタオルを持ち歩くと良いでしょう。

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日本最古の美肌の湯を持ち帰ることができる場所もあります。
温泉街の一角には、源泉に触れられる「湯薬師広場 たらい湯」があり、容器があれば無料で持ち帰ることができます。
容器がない方には200円でボトルが販売されています。

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肌のキメが整い、お肌に水分を届けてくれるといわれる玉造のお湯は、“天然の化粧水”とも表現されます。
そんな温泉水をボトリングしてお土産に持ち帰れるのがうれしいです。友達にもあげたくなりますね。

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温泉街には縁結びスポットも。
古くからこの温泉街の湯薬師堂にお供えする水をくみ上げるためにあった「湯閼伽(ゆあか)の井戸」。昭和30年頃まで使われていましたが、現在は井戸としては使われていません。
今はこの井戸、「恋来井戸(こいくるいど)」と呼ばれています。

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恋来井戸にある「恋叶の素」という餌を鯉にあげて、見事食べてくれると恋が叶うといわれています。
“鯉来る=恋来る”に掛けてあるんですね。

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恋来井戸から見える赤い太鼓橋「宮橋」は、「恋叶い橋」とも呼ばれています。
この橋はフォトスポットにもなっていて、写真の中に玉作湯神社の鳥居が映り込むと恋が叶うのだとか。
恋来井戸で恋を近づけ、恋叶い橋で良縁を引き寄せ、そして神社でしっかりお参りをすれば、きっと神様も願いを叶えてくれそうです。

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玉造の温泉街ではその他にも、ぶらりと散策しながら楽しめる、魅力的なスポットが充実しています。
玉湯川沿いに並んでいる神話の神様像や、勾玉オブジェを探しながら歩くのも面白いですし、フォトスポットにはスマホ置いて撮影できる台も設置されています。
勾玉のパワーストーンや手作りの雑貨を販売するお店もあるので、おみやげ探しにもぴったりです。
つやつやになった素肌とともに、たくさんの思い出を持って帰ってください。

しまね観光ナビ
玉造温泉
https://www.kankou-shimane.com/destination/20241

神社のパワーを持って帰れる
願い石 叶い石の「玉作湯神社」

玉湯川の上流、温泉街のはずれにある玉作湯神社は、「出雲国風土記」にも登場する古社です。
ご祭神の1柱である櫛明玉命(くしあかりたまのみこと)は、天の岩戸神話の中にも登場する三種の神器のひとつ“勾玉”を作った神であるという、玉造らしい神話も伝わっています。
神社境内には古代住居をかたどった収蔵庫もあり、周辺で出土した玉類、砥石、古代のガラスなどが収められています。温泉街からも歩いて行ける距離で、朝、夕のお散歩がてらで立ち寄ることができます。

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勾玉や湯の神々が祀られ、長い間この地を守護してきた神社ですが、近年、この神社の中にある“石”が大きく注目されるようになりました。
それが、「願い石 叶い石」です。

願い石に手を合わせることで、願いが叶うんだとか…。
静かな境内を進み、まずは社務所に立ち寄ります。
ここで初穂料を納め「叶い石」をいただきます。中に入っているのは小さな天然石とお守り袋、そして願い札です。

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手水でお清めをした後拝殿へ進み、参拝をすませます。そこから、先ほどの叶い石一式を持って、今度は本殿近くの「願い石」へと向かいます。
そこには大きな丸い石がありました。
自然石とは思えないような、きれいな丸い石。この石は古くから境内の中にあり、神様が鎮まっておられるこの神聖な場所で、触ることで“おかげ”があるとして大事にされてきました。

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まずは願い石の前で一度手を合わせましょう。そして、願い石の下に流れる水で叶い石を清めます。
叶い石を願い石に触れさせて、3回願い事を唱えます。
大きな石から小さな石へ、力を注ぎ込むイメージでお願い事をします。

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これで、叶い石の中には願い石のパワーが注入され、神宿る境内に満ちる力をいつも身に着けておくことができます。自分だけの世界にただひとつのお守りになりましたね。
叶い石と一緒に入っていた紙は複写になっているので、ここにお願いと名前などを書いて、一枚はお守り袋の中に、もう一枚は神社へ奉納します。

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しっかりと願い事もでき、とても良いおみやげができました。このお守りを見るたびに旅の出来事が思い出されることでしょう。
もちろん、お参りするだけでも大丈夫。温泉街に立ち寄ったらぜひ玉作湯神社に立ち寄ってみてください。
神社の神聖な空気に、晴々とした気持ちになれますよ。

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玉作湯神社
https://www.kankou-shimane.com/destination/20237

美肌祈願のお地蔵さま
「おしろい地蔵」に会いに行く

神社で参拝を済ませたら、美肌スポットとして人気のお寺へと向かいました。
このお寺「清厳寺」は、臨済宗妙心寺派のお寺で、1637(寛永14)年に 松江円成寺二世瑞岩和尚の開山とされています。歴史が古く、地元では昔から大切にされてきた寺院です。
ここには“おしろい地蔵さま”という、美肌祈願ができるお地蔵さまが安置されています。昔、あざがあったお坊さまがお地蔵さまにおしろいを塗って祈願したところ、そのあざが綺麗に治ったことから、信仰されるようになったということです。
お地蔵さまはこの場所で100年以上、人々を見守ってきました。穏やかな顔で手を合わせる姿がありました。
美肌祈願だけでなく、体の悪いところや健康を願う病気平癒のご利益もあるとされているので、ぜひお願いしていきましょう。

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地元の女性たちは今のようにおしろいではなく、米の粉を練ったものをお地蔵さまの顔に塗って、祈願をしていたといいます。その他にもおしろい地蔵にまつわるエピソードは数あるそうです。

お参り方法はちょっと独特です。
まず、おしろい札所で祈願札を授けていただきます。これには顔用とからだ用があり、治したい方をいただきます。

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色えんぴつで治したい部位、気になる場所を塗ります。

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箱の中にあるおしろいを筆で取り、自分の気になる部分をお地蔵さんに塗っていきます。
頬やおでこといった顔の部位だけでなく、腰、内臓といったからだの部分も、気になる場所があればおしろいを塗ります。筆でぬりぬり、ちょっと童心に返ったような気持ちになります。
最後に、お寺に祈願札を納めて帰ります。

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“美肌”は昔から誰もが憧れるもの。美肌を手に入れて帰りたい方、肌トラブルに悩んでいる方にもオススメしたいスポットです。
美肌温泉・玉造で、しっかりと願掛けして帰りましょう。

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清厳寺
https://www.kankou-shimane.com/destination/20316

温泉街でおいしいコーヒー片手にコッペパンにかぶりつく
「珈琲屋Yori荘」

玉造に2018年、新たなカフェスポットがオープンし、そのほっこりするような可愛らしさからすぐに人気に火が付いたのがここ「珈琲屋Yori荘」。
こだわりのコーヒーは京都にある珈琲焙煎所”タビノネ”を中心に取り扱いしています。タビノネは毎年現地を訪問し、厳選された生豆だけを買い付けています。Yori荘では焙煎された豆を仕入れ、その豆にあった抽出方法でドリップしたコーヒーの提供を行っています。
使用している豆は、ミャンマー、ラオス、タイなどのアジア諸国の豆。製造工程のすべてが一貫して管理されているコーヒー豆だけを使用した特別な一杯です。

“カスカラシロップ”を使った、珍しいドリンクも体験できます。
カスカラシロップはコーヒー豆の殻や皮の部分を乾燥させたもので、近年ではその栄養素にも注目が集まるコーヒーシロップです。肌にも嬉しい成分、抗酸化作用のあるポリフェノールを豊富に含んでいます。また、フルーツのような酸味、ほのかな甘みを感じる今までに出会ったことがない風味豊かなフレーバーです。
ホット、アイスどちらでも頼めるので、気分によって選べるのも嬉しいです。

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カフェラテソフトクリームは、滑らかでミルキーなくちどけとコーヒーの香りが楽しめます。店内で抽出した濃厚なエスプレッソを使用していながらもマイルドな仕上がりで、老若男女に人気があります。
写真は自家製の出雲抹茶を使った勾玉クッキーが添えられた「まがたまカフェラテソフトクリーム」。ボリュームたっぷり、カップとコーンが選べます。
温泉街の食べ歩きにもいいですし、フォトジェニックなスイーツですね。

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こちらのお店にはまだまだ人気のメニューがあります。
それが「ネコッペ」。
なんとも可愛らしい猫の顔のコッペパンは、松江市内のパン屋さんに焼いてもらう珈琲屋Yori荘のためだけの特注品。誰もがにっこり笑顔になってしまうような、キュートな見た目で大人気です。「生ハム&チーズ」「あんこと大山バター」の2種類があります。ワンハンドグルメで食べやすく、カジュアルに楽しめるのもいいところ。
食べるのがもったいないくらいの可愛らしさと本格的な味わいで、お腹も心も満たされるグルメです。

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島根県西部の江津市に醸造所がある石見麦酒のクラフトビールもあり、お風呂上りに軽く一杯、という方にもぜひ訪れてほしいです。
優しいフレーバーとホップの香り、キンキンに冷えたビールをぜひどうぞ。

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コーヒースタンド的に気軽に立ち寄れるお店で、ウッドデッキが気持ちいいお洒落な雰囲気。他にも求肥でアイスを包んだ”氷菓饅(アイスまん)”などのオリジナルアイスもあります。
小さな三輪車や木製のエスプレッソマシンのおもちゃ、絵本などもあり、奥にはキッズスペースも。キッズメニューも揃う、お子さまにも優しいお店です。

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珈琲屋Yori荘
https://yori-cafe.business.site/

文:西村 愛 
監修:島根県立大学 看護栄養学部 今中美栄 教授

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