まだ夜も明けきらぬ時間に集合し、朝日の時間を目指して山頂へ。
大田市の霊峰三瓶山「天空の朝ごはん」は、現在第一・第三木曜日の朝に開催されています。
早起きして清々しい山頂の空気を味わい、朝日を拝んで美味しい朝ごはんを食べる。
朝ごはんとして用意されるものは、コーヒーやパン、スープだけでなく、はちみつやジャムなどのトッピングに至るまで大田市内の飲食店のものを使用。特にコーヒーは、三瓶の湧き水で淹れる至極の一杯。
山頂で行う企画と聞くと、長時間の山登りを想像します。しかし、この「天空の朝ごはんin三瓶」はリフトで登って数分歩くだけ。とてもお手軽に参加できるイベントです。
体力や年齢を問わず、誰もが参加しやすいのも魅力です。
「朝起きて朝日を見る」ということは、人間の生活にとってはとても大切なことです。
それまで眠っていた体の目覚めは、朝日によって呼び起こされます。これにより体内時計がリセットされ、自律神経が整えられます。朝の目覚めを良くすることは、その日の夜の眠りを良くすることにもつながり、睡眠のリズムがバランス良くなります。この「夜の睡眠」と「朝の覚醒」の感覚をきちんと整えることは、巡り巡って体の隅々まで健康を行き渡らせることにもなるのです。
まだ明けきらないうちから暗闇の山の中で朝日を待ち、少しずつ明るくなってゆく世界。
そんな絶景を見、語り合ったり写真を撮ったりすることで、心満たされ、爽快な一日をスタートさせることができます。利己的に行動しがちな現代人にとって、“日が昇る時間に合わせて行動する“という、自然に身を任せて時間を過ごすことは、最高の気分転換になります。
三瓶山が近いエリアでお勤めの方にとっては、”早朝から出社までの時間に様々なアクティビティを楽しんだり観光したりレジャーをする“究極の朝活「エクストリーム出社」も可能となりますね。
自然から得られるリラックス効果、山のひんやりしっとりとした空気を全身で感じ、明るさを帯びはじめた空の下で過ごす貴重な時間。
都会では絶対にできないこの健康的で感動的な体験は、自然の大切さや健康への意識、日々の振り返りなど、多くのことに気づかせてくれるものかもしれません。
2020年は11月中、2021年は4月からの開催となります。
文:西村 愛
監修:島根県立大学 看護栄養学部 今中美栄 教授
天空の朝ごはんin三瓶
問い合わせ先 | 国民宿舎さんべ荘
0854-83-2011 |
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