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今市大念寺古墳

 出雲平野が一望できる大念寺裏山に位置する全長約92mの前方後円墳である。

 内部構造は奥行き約13mを有する割石造りの壮大な横穴式石室で、出雲地方最大の規模をもつ。石室は奥室、前室、羨道から構成され、奥室には全国最大級の巨大なくりぬきの横口式家形石棺を、また、前室にも組合わせ式の石棺(底部のみ現存)を置く。この古墳の発見は文政9年(1826)といい、当時の記録によれば全国的にも珍しい金銅製履(くつ)、大刀、槍、斧、馬具、土器等が出土しており、現在その一部が大念寺に保管されている。時期はおよそ6世紀後半に属する。

 このように、巨石を使用した石室や大形の石棺および豊富な副葬品は葬られた人物の強大な勢力を如実に物語っている。

 なお、最近の調査で墳丘が版築(はんちく)という極めて進んだ工法で作られていることが分かった。版築工法は、従来7世紀ごろ畿内の古墳や寺院の造立に初めて用いられたものとされていたが、この工法が6世紀の大念寺古墳に採用されていることにより、古代出雲文化の水準の高さが改めて注目されている。国指定史跡。

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