山陰には、「民藝」の器を作り出す窯元があちらこちらに点在しています。手仕事によって作り出される器は、シンプルでありながら味わい深く、日々の生活での使いやすさも備えています。
山陰各地の窯元を訪ねて、お気に入りの作品を見つけてみましょう。
1日目は、鳥取県の窯元へ。ずらりと並ぶ器から自分の好きな作品を探してみよう。鳥取では、民藝の歴史と魅力に触れられる鳥取民藝美術館に立ち寄ることも忘れずに。隣接の食事処では民藝の器でランチを楽しめる。
鳥取砂丘コナン空港
鳥取
因州・中井窯
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緑・黒・白の3色の釉薬で染め分けたモダンなデザインが特徴。そのスタイリッシュな器は若い世代にも人気で、全国にもファンが多い。登り窯も見学できる。
鳥取
牛ノ戸焼窯元
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起源は江戸末期で、主に食器や日用雑器を作り続けている。「用の美」を追求した作品の数々は日常の食卓で使いやすいのが魅力。緑と黒のコントラストも美しい。
《ランチ》
たくみ割烹
日本で最初の民藝専門ショップ『鳥取たくみ工芸店』に隣接する食事処。鳥取県の食材を中心に使った料理を民藝の器で味わえる。
住所/鳥取県鳥取市栄町652
TEL/0857-26-6355
鳥取
鳥取民藝美術館
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民藝運動のキーマン・吉田璋也が収集した世界中の民藝品約5000点を展示している。民藝の魅力を存分に楽しんだ後は、隣の『鳥取たくみ工芸店』に立ち寄り、お買い物を。
倉吉
福光焼
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「蹴りロクロ」や「登り窯」など、伝統の技法で作陶を行う窯元。持ちやすさや飽きのこないデザインなど、使い勝手の良さを考えた日用食器を作り続けている。
倉吉白壁土蔵群
COCOROSTORE
店主のセレクトによる、鳥取の民芸・工芸のアイテムがメインで並ぶ店。刃物類、木工、陶磁器、染織、皮革、ジュエリーなど、多彩なジャンルの作品を扱っている。
住所/鳥取県倉吉市魚町2516
TEL/0858-22-3526
2日目は、島根県東部の窯元めぐり。民藝運動にルーツを持つ窯元が多く、素朴でありながら美しいシンプルなデザイン、実用性の高さを備えた「用の美」を追求した作品に数多く出会える。一つひとつ手に取って、その温かみに触れてみよう。
倉吉 出発
松江
湯町窯
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大正11年開業の名門窯元。スリップウェアが特徴。手に持ったときになじむ、ぽってりとした肉厚な質感に心が和む。代名詞の「エッグベーカー」はぜひチェックしよう。
松江
袖師窯
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明治10年開窯。さまざまな釉薬を使用した器はシックなものから明るめのものまで多彩で、お気に入りを探すのも楽しい。要予約で素焼きに絵付け体験もできる。
《ランチ》
ル コションドール出西
「出西窯」の敷地にあるベーカリー&カフェ。カフェでは出西窯に盛り付けられたフードメニューやスイーツが楽しめる。ハード系が充実したベーカリーもぜひのぞいてみて。
住所/島根県出雲市斐川町出西3368
TEL/0853-27-9123
出雲
出西窯
◆「出西窯」詳細 >>
素朴で親しみやすい、シンプルなデザインが特徴。日常生活で使いやすく、食卓にもよくなじむ。「出西ブルー」と呼ばれる藍色は全国にファンも多い。工房は無料で見学可能。
松江
玉造温泉街 散策
◆「玉造温泉」詳細 >>
◆「玉造温泉まるわかりTama Navi」詳細 >>
1300年前から湧き出る温泉。保湿効果が高く、「美肌の湯」として名高い。温泉街には、縁結びのパワースポットや美肌スポットがあちらこちらにあり、まち歩きもオススメ。
3日目は島根県江津市の窯元と名所におでかけ。江津市はかつては大きな水がめの産地で、石見焼は大物をつくる技術力で発展してきたが、現代ではその技術は日用品の制作に生かされている。丁寧な手仕事に触れてみよう。5月3日~5月5日は「窯元まつり」を開催。
玉造温泉 出発
《ランチ》江津
蔵庭
築100年以上の古邸をリノベーションしたカフェ。「マクロビオティック」を取り入れたメニューを日本庭園を眺めながら楽しめる。建物内にはベーカリー『tsumugi』もある。
住所/島根県江津市松川町下河戸1-1
TEL/0855-57-0100
江津
石州嶋田窯
◆「石州嶋田窯」(なつかしの国石見)詳細 >>
昭和10年開窯。唯一登り窯を使用する「石見焼」の窯元。温もりを感じられる風合いが魅力。5月3日~5日は「登り窯まつり」があり、登り窯から出てくる作品を間近で見ることができる。
江津
石州宮内窯
◆「石州宮内窯」詳細 >>
「石見焼」の窯元。多彩な釉薬で作られる作品は、シンプルで洗練されたデザイン、使いやすさが特徴。食卓で映える器が揃う。要事前予約で伝統工芸士が指導する陶芸体験もできる。
江津
有福温泉
◆「有福温泉」詳細 >>
1360年以上前に発見されたと言われる。無色透明なアルカリ性単純温泉は「美人の湯」として有名。3つの外湯があるので、レトロ感あふれる情緒ある町並みを散策しながら楽しもう。
江津
アサリハウス
築130年の日本家屋を改装したゲストハウスで、田舎暮らし体験ができる。中庭や縁側を備えたどこか懐かしさのある空間でくつろげば、リフレッシュする時間を過ごせそう。
住所/島根県江津市浅利町166-2
TEL/090-5862-0555(エガミ)
石見地方を旅すると、あちらこちらで見かける赤瓦。4日目は日本海沿いをドライブしながら、この石州瓦に関連するスポットをめぐる。窯元と石州瓦がふんだんに使用された建造物を訪れて、石見瓦の美しさにとことん触れてみよう。
アサリハウス 出発
浜田
亀谷窯業
◆「亀谷窯業」詳細 >>
200年前から受け継ぐ製法で石州瓦を作り続けている窯元。島根県奥出雲で採れる来待石の釉薬を使い、高温で焼き上げる瓦は丈夫で長持ち。その技術を活かした瓦食器やアクセサリーはお土産にオススメ。
《ランチ》
ダイニングカフェ 柿の木
海岸沿いにあるオーシャンビューレストラン。一品一品手作りされる和洋の料理が味わえる。日本海の絶景を眺めながら、ゆったりと食事を楽しもう。
住所/島根県益田市高野町イ-2582-10
TEL/0856-23-7417
益田
島根県芸術文化センター
「グラントワ」
◆「島根県芸術文化センター『グラントワ』」詳細 >>
「島根県立石見美術館」と「島根県立いわみ芸術劇場」からなる巨大な建造物。屋根と壁一面が合計28万枚の石州瓦で覆われている。光の反射で表情を変える瓦の美しさを体感できる。
5日目は、もうひと足のばして萩を訪れる。5月1日~5日は「萩焼まつり」を開催。萩焼窯元や販売店が一堂に会するこの祭りでは、数多くの萩焼が並び、お気に入りの作品が見つかりそう。城下町・萩の観光も楽しんで、旅を締めくくろう。
益田 出発
山口
萩焼
◆「萩焼」(萩焼会館)詳細 >>
約400年の歴史がある萩焼。使うほどに独特の味わいが出るため、茶碗を育てる楽しみがあるのが魅力。萩市内には窯元が点在し、陶芸体験ができるところもあるので事前にチェックしてみよう。
山口
萩焼まつり
◆「萩焼まつり」(ぶらり萩あるき)詳細 >>
毎年5月1日~5日に萩市民体育館で開催される萩焼の祭典。「特別な日の器~祝新元号記念~」と題し、各作家自慢の器を展示販売。また約50の萩焼窯元や販売店による大即売、ろくろ体験や萩焼の器を使ったテーブルコーディネート展などで萩焼の魅力に気軽に触れられる。
山口
城下町・萩 観光
◆「ぶらり萩あるき」詳細 >>
多数の幕末スターを輩出した歴史ある城下町。萩城跡や堀内地区、松下村塾など見どころもいっぱい。城下町風情を楽しみながら、まち歩きを楽しもう。
萩 出発
萩・石見空港