前船寄港地・
船主集落

日本海や瀬戸内海沿岸には、
山を風景の一部に取り込む港町が
点々とみられます。
そこには、港に通じる小路が随所に走り、
通りには広大な商家や豪壮な
船主屋敷が建っています。
また、社寺には奉納された船の絵馬や模型が残り、
京など遠方に起源がある祭礼が行われ、
節回しの似た民謡が唄われています。
これらの港町は、荒波を越え、
動く総合商社として巨万の富を生み、
各地に繁栄をもたらした北前船の
寄港地・船主集落で、
時を重ねて彩られた異空間として
今も人々を惹きつけてやみません。