に国境のない
時代―中世。

山陰地方の西端のまち益田は、その地理と地域資源を活かして、
大きな輝きを放っていました。
人々は、中国や朝鮮半島に近い地理と、
中国山地がもたらす材木や鉱物などの地域資源を活かして、
日本海交易を進めました。
領主益田氏は、自らも交易に積極的に関与し、
優れた政治手腕を発揮して平和を実現しました。
経済的繁栄と政治的安定のもと、東アジアの影響も受け、
どこにもない文化が花開きました。
現在の益田にはその歴史を物語る、港、城、館の遺跡と景観、
寺院や神社、町並み、庭園、絵画、仏像などの
一級品がまとまって残っています。
このように、時代と地域の特性を活かして輝いた益田は、
中世日本の傑作と言え、全国でも希有な
中世日本を味わうことのできるまちです。