2024年08月01日 公開
「石見銀山」の遺構と言えば、常時一般公開されている「龍源寺間歩」が有名ですが、石見銀山最大級の坑道跡「大久保間歩」も見どころがいっぱい。江戸から明治にかけて掘削された坑道跡を巡るガイドツアーが3月~11月に実施されているので、アドベンチャー気分が味わえる迫力満点の探検に出かけてみましょう。
出雲大社から「出雲多伎」インターチェンジまでは、コバルトブルーの海が広がる海岸線に沿った一を走り、山陰道へ。島根の豊かな自然も満喫できる快適なドライブコースです。
※出雲IC~出雲多伎ICは令和6年度開通予定
16~17世紀に大量の銀が採掘されていた石見銀山。自然を破壊することなく、自然と共存した鉱山跡として評価され、2007年7月にユネスコの世界遺産に登録されました。
「間歩(まぶ)」は、銀を採掘するための坑道のことです。壁面にはノミで掘り進んだ跡が残り、手作業で掘られていた当時の姿を体感できます。
大久保間歩は、石見銀山最大級の坑道跡。最大規模の採掘場や、江戸時代と明治時代両方の掘り跡が見られるなど、ここならではの見どころが満載です。
[集合場所]石見銀山世界遺産センター(大田市大森町イ1597-3)
[運行回数]1日4回(3月~11月の金・土・日・祝日・お盆期間)
① 9:45~11:45(9:15集合)
② 11:00~13:00(10:30集合)
③ 12:30~14:30(12:00集合)
④ 13:45~15:45(13:15集合)
※予約制(各回20名限定)です。
※ツアーの最少催行人数:5名
※ご利用日の5日前までに予約をお願いします。(メール or FAX)
[金額]大人4,500円、小中学生3,500円(未就学児不可)
[問合せ](株)石見観光 大久保間歩予約センター TEL:0854-89-9091
≫ 公式サイトはこちら
ツアー出発の30分前に集合し、「石見銀山世界遺産センター」の展示を見ながら、概要をまずはお勉強!ジオラマやVRシアターもあり、石見銀山の歴史や、採掘されていた銀はどのようなものだったかなどを知ることができます。予習をしておくことで、実際に坑道跡を見たときの感動はきっと大きくなるでしょう。
大久保間歩付近(原田駐車場)まで向かい、準備運動をしたら大久保間歩までの山道を歩きます。
「本谷口番所跡」(銀の持ち出しを防ぐための番所)、「金生坑跡」(鉱山から出る水を抜く、鉱石を運ぶための跡地)の説明を聞きながら見学します。ガイドの解説があるから分かりやすい!
大久保間歩坑内は10℃前後とひんやり肌寒いため、長袖、長ズボン、長靴、ヘルメットを装備し、カメラを持って坑内に入ったら探検の始まり!
大小さまざまな間歩が残る石見銀山。調査では、約1000箇所確認されています。「大久保間歩」はその中でも最大級!石見銀山の初代奉行を務めた大久保長安が槍を持ち、馬に乗ったまま入ったと逸話が残っていることからもその大きさがうかがえます。この逸話が「大久保間歩」の名前の由来になったと言われています。
坑道跡を進んでいくと、暗闇の中に突如現れる巨大空間!ここは「福石場(ふくいしば)」と呼ばれる坑内最大級の採掘場です。その大きさは、高さ20m、奥行き30m、幅15m。奈良・東大寺の大仏の高さは約18mなので、それと比べるといかに巨大かが伝わるでしょうか。この巨大空間が人間の手で掘り進められたということに驚き、感動すること間違いなし!
「大久保間歩」の特徴の一つが、江戸時代と明治時代の採掘方法の違いが見学できることです。江戸時代に鉱脈に沿って掘り進んだ縦横に走る手掘りの跡、明治時代に火薬や削岩機を使って岩を削り、坑道を拡幅した跡が並んでいる様子は必見!採掘技術の変遷を見られる貴重な遺跡です。
福石場見学の帰りに、ガイドの案内に従って参加者のヘッドライトを全て消し、当時の坑夫たちが作業していた暗さを体験します。その後、作業灯として使われていた「螺灯(らとう)」のレプリカの明かり体験ができ、坑夫たちが暗闇の中で黙々と銀を掘り続けた様子を追体験できるかもしれません。
ガイドツアーに参加する前に知っておきたいことをまとめました。
大久保間歩予約センター TEL:0854-89-9091
[営業時間]月曜日~木曜日 9:00~17:00、金・土・日・祝日 9:00~16:00
≫ 公式サイトはこちら
石見銀山には、坑道跡や銀を採掘していた時代の遺跡が残る「銀山地区」と、かつて銀で繁栄した時代の面影を残すレトロな「町並み地区」があります。「大森代官所跡」のバス停周辺から、石見銀山公園周辺までの町並み地区には、飲食店&カフェが点在。ガイドツアーの前後には、ランチ&カフェを楽しみましょう。
バス停「大森代官所跡」のすぐ近くにある食事処。手打ちそばが名物で、おすすめの「代官そば定食」では、割子と釜揚げの両方を味わうことができます。
大田市大森町ハ44-1 TEL:0854-89-0106
≫公式サイト
遠方からのリピーターも多く訪れる、人気のパン屋。ドイツ製パンマイスターの店主が焼く本格的なドイツパンが楽しめます。隣接した店舗では、地元産の新鮮な果物や牛乳を使用したジェラートも味わえます。
大田市大森町ハ90-1 TEL:0854-89-0500
≫公式Facebook
ライフスタイルを提案するセレクトショップ。古民家を活かした店構えが素敵です。店内のカフェでは、ランチに「ハヤシライス」や「スパイスカレー」が味わえます。季節のパフェもおすすめ。
大田市大森町ハ183 TEL:0854-89-0077
≫公式サイト
築100年の古民家を改装したカフェ。ランチには、しまね和牛のすじ肉と地元産の玉ねぎをじっくり煮込んだ「牛すじトロトロハヤシ」がおすすめ。どこか懐かしい雰囲気のレトロな空間でゆったり味わいましょう。
大田市大森町ハ206 TEL:0854-89-0866
バス停「大森代官所跡」目の前にある、赤い暖簾が目印のカフェ。「焼うどん」は地元の方にも人気のメニュー。そのほか、地元食材を使用した軽食が揃います。
大田市大森町イ654-4 TEL:090-9063-3126
ガイドツアーの前後には「町並み地区」「銀山地区」の散策をぜひ。のんびり気ままに歩くもよし、観光ガイドと巡るもよし。より楽しく、よりディープな石見銀山の魅力に出会えます。
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≫ 石見銀山ぶらり
≫ 観光ガイドと巡る石見銀山(1) 「龍源寺間歩」前編
≫ 観光ガイドと巡る石見銀山(2) 「龍源寺間歩」後編
≫ 観光ガイドと巡る石見銀山(3) 「大森の町並み」編
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