2026年03月01日 公開

2026年、国立公園指定90周年を迎えた大山隠岐国立公園。島根県内では、島根半島、三瓶山、隠岐諸島が含まれています。このエリアには山・島・海があり、多彩な自然が広がる、まさに絶景の宝庫。クルージングやまち歩き、登山など、このエリアの自然と文化を間近で満喫できるアクティビティも充実しています。訪れて体験したくなる、魅力にあふれる大山隠岐国立公園へ出かけてみませんか。

国立公園は、“日本を代表する自然の風景地”として国が指定する地域です。全国に35か所あり、年間3億人が訪れています。自然や景観を大切に守りながら、多くの動植物が暮らす豊かな環境が育まれています。山や海、森などの絶景だけでなく、歴史文化や集落、農地など人々の暮らしと共に築かれてきた景観も含まれ、自然と人の営みが織り成す地域の魅力に触れられます。

三瓶山
大山隠岐国立公園は、鳥取県の大山、三徳山、岡山県の蒜山、島根県の隠岐諸島、三瓶山、島根半島など3県にまたがる広大なエリアで、山・島・海を含む、全国的にも珍しい国立公園です。

島根県の自然公園
島根県内には、島根半島東部・西部、三瓶山、隠岐と、自然の表情が異なる4つのエリアがあります。山々に広がる森林や草原、海岸や島々の多彩な景観、独特の生物環境など、変化に富んだ自然の魅力に出会えます。

日御碕神社の神幸神事(みゆきしんじ)
島根半島、三瓶山、そして隠岐諸島は、いずれも「出雲国風土記」に描かれる「国引き神話」の舞台。八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)が土地を引き寄せて現在の島根半島を形作ったと伝えられています。出雲大社をはじめ、日御碕神社や加賀の潜戸(かかのくけど)といった神話ゆかりの史跡が点在し、古くから自然と人々の暮らし、そして信仰が深く結びついてきました。また、大山は山岳信仰の歴史を持つ山としても知られています。
大山隠岐国立公園には、クルージングやまち歩き、登山など、自然や神話を間近で感じることのできるアクティビティが盛りだくさん。自分の目で見て体験すれば、魅力をぐっと身近に感じられるでしょう。

美保関灯台
日本海に面した島根半島東部は、断崖や入り組んだ海岸線が続く、ダイナミックな景観が広がるエリアです。太古の火山活動や地殻変動によって形づくられた海岸では、荒々しい岩肌と青い海が織りなす多彩な表情が見られます。加賀の潜戸や多古の七ツ穴といった海食洞門、島根半島東端の地蔵崎に見られるリアス式の海岸と迫力ある断崖の風景も見どころです。

加賀の潜戸
「国引き神話」の舞台として語り継がれてきた島根半島には、神話ゆかりの地も点在。なかでも東部に位置する美保神社は事代主神(えびす様)の総本宮として広く知られています。シーカヤックやSUP、遊覧船など、海のアクティビティも充実しており、自然と文化の両方を楽しめるエリアです。
海の近さを全身で感じられるアクティブな体験が充実。SUPやウォーターパーク、観光船クルージングに加え、風を感じて走る爽快な海沿いサイクリングもおすすめです。新鮮な海の幸も楽しめます。

ハワイ生まれのマリンスポーツ「SUP(スタンドアップパドルボード)」は、海の上を進みながら景色を楽しめる人気のアクティビティ。リアス式海岸が広がる島根半島北側では、桂島海水浴場や北浦海水浴場でSUP体験が楽しめます。透明度の高いエメラルドグリーンの海は遠浅で波も穏やか。パドルを漕ぎながら海面をすべるように進む爽快感や、自然と一体になる感覚を味わえます。

日本海の潮風を受けながら、島根半島屈指の景勝地を楽しめる50分のクルージング。亡くなった幼子の魂が集まるとされる賽の磧(さいのかわら)のある「旧潜戸」と、佐太大神(猿田彦大神)の誕生地と伝わる約200mの海食洞「新潜戸」をめぐります。切り立つ断崖が迫る海上を進み、洞窟の奥深くへ入り込む体験はまさに冒険気分。海と岩が生み出すダイナミックな景色を全身で味わえます。
表情豊かな海の風景が広がり、神話の舞台が点在する島根半島東部。荒々しい断崖や透明度抜群の海が織りなす風景や、海で楽しむアクティビティやサイクリング、キャンプ、美保神社での体験などを、臨場感あふれる映像で紹介しています。

出雲平野を流れる斐伊川
出雲大社や日御碕(ひのみさき)を中心とする島根半島西部は、神話と信仰が今も人々の暮らしの中に息づくエリア。縁結びの神として知られる大国主神を祀る出雲大社には、全国から多くの参拝客が訪れ、祈りの風景が日常の一部として溶け込んでいます。

日御碕神社
朱色が印象的な日御碕神社や、日本一高い石積み灯台・出雲日御碕灯台から望む夕日は、この地ならではの特別な景色。小さな漁村・鷺浦では、赤瓦が続くどこか懐かしい街並みや海辺の風景に出会えます。神話、信仰、自然が重なり合う、穏やかな時間を感じられるエリアです。
神話が息づく地で、自然や歴史、文化、食の魅力が凝縮された体験が充実。日本神話の世界観に触れながら、この土地ならではの時間を楽しめます。

日御碕・経島エリアでは、荒々しい岩肌が続く海岸美と神話の世界を体感できます。日御碕では、ガイドと歩くまち歩きがおすすめ。灯台や日御碕神社をめぐり、天然記念物の経島を対岸から望むコースや、地質や歴史の解説を聞きながら歩くコースがあります。なかでも、日本遺産に指定された夕景を特等席で楽しめる夕日鑑賞コースは格別。日御碕ならではの夕日の美しさを堪能しながら、心癒やされるひとときを過ごせます。

殻のついたそばの実をそのまま挽く「出雲そば」は、黒みがかった色合いと、噛むほどに広がる香りと風味が特徴。つゆをかけて味わう「割子そば」や、ゆで汁ごと楽しむ「釜あげそば」など、食べ方も多彩です。また出雲は、旧暦十月に執り行われる神在祭(かみありさい)で振る舞われた「神在餅(じんざいもち)」を起源とする「出雲ぜんざい」の発祥地。食文化を通して、出雲の地に根付く神話の物語に触れられます。
神話と祈りが息づく出雲大社や、日本遺産の夕日、海と岩が織り成す風景、鷺浦の街並みなど、このエリアならではの景色をご紹介。日本海を望む山歩きの魅力や、祈りの場に流れる静かな時間を、ぜひ動画で感じてみてください。

浮布の池
島根県のほぼ中央にそびえる三瓶山は、大山とともに中国地方を代表する名山として親しまれ、「国引き神話」にもその名が登場します。約10万年前から活動を続けてきた活火山で、現在の姿はおよそ4000年前の噴火によって形づくられたといわれています。山頂部には火口である「室の内」を中心に、標高1126mの男三瓶をはじめ、女三瓶、子三瓶など6つの峰が環状に連なり、雄大な景色が広がります。

三瓶山頂上
裾野へと続く北の原・西の原・東の原には広大な草原が広がり、火山活動によって生まれた浮布の池や姫逃池(ひめのがいけ)が点在。火山の恵みは、三瓶温泉や湯抱温泉といった天然温泉にも息づいています。山と豊かな自然を活かしたさまざまなアクティビティが楽しめるのも、このエリアならではの魅力です。
雄大な山々の間に草原や窪地が広がる三瓶山は、まさに「自然の遊び場」。変化に富んだ地形を活かした多彩なアクティビティを楽しめます。

レベルや見どころに応じた多彩な登山コースがそろう三瓶山は、初心者にも挑戦しやすい山。四季折々の表情を楽しめる登山道を進み、山頂にたどり着けば、日本海や大山、中国山地を一望する360度の大パノラマが待っています。国の天然記念物「三瓶山自然林」を巡る自然観察コースもあり、森の中を歩きながら、三瓶山ならではの自然の豊かさを体感できます。

三瓶山のふもとから湧き出る三瓶温泉は、毎分約3000リットルと中国地方有数の湧出量を誇ります。鉄分と塩分を含んだ茶褐色の湯は、体をやさしく包み込み、湯上がりは体の芯までぽかぽかとした温もりが続きます。エリア内には気軽に立ち寄れる温泉施設が点在し、三瓶山でアクティビティを楽しんだ後に、ゆったり汗を流してくつろぐのにもぴったりです。
雲海から満天の星空まで、時間や季節で表情を変える三瓶山の景観を映像でご紹介。早朝の山頂で味わう朝ごはんや石見銀山の間歩見学をはじめ、多彩な体験プログラムをダイジェストで見ることができます。動画を通して、このエリアの魅力をのぞいてみてください。

牛の散歩
日本海に浮かぶ隠岐諸島は、海に囲まれた環境と火山活動によって独自の自然が育まれたエリアです。隠岐諸島最大の島「島後(どうご)」(隠岐の島町)では、白島海岸や那久岬など奇岩が連なる海岸線や、大満寺山、鷲ヶ峰周辺など内陸に広がる森林が見どころ。オキシャクナゲやオキサンショウウオなど、隠岐でしか出会えない動植物も見ることができます。

鷲ヶ峰・屏風岩トレッキング
西ノ島(西ノ島町)・中ノ島(海士町)・知夫里島(知夫村)の3島からなる「島前(どうぜん)」は、約600万年前の火山活動によって現在の島々の姿の基礎がつくられ、ダイナミックな風景が広がるエリアです。
中央の火口丘・焼火山(たくひさん)を囲むように島々が連なり、摩天崖や赤壁など雄大で迫力ある海辺の景色が広がります。
こうした地質や生態系が評価され、隠岐諸島はユネスコ世界ジオパークに認定されています。新鮮な魚介や岩ガキなどのグルメ、海を楽しむアクティビティも充実。本土とは少し異なる島ならではのゆったりとした時間の中で、島旅を満喫できます。
他では出会えない隠岐ならではの風景を、間近で体感できるアクティビティが充実。目の前に広がる自然の壮大さや美しさに触れる時間は、心に残る特別な体験になります。

西ノ島の北西部に広がる国賀海岸は、日本海の荒波が削り出した断崖や洞窟が連なるダイナミックな景観が魅力。海面から約257mの高さを誇る摩天崖や、アーチ状の通天橋など、約7kmにわたる絶景が続きます。この国賀海岸はぜひアクティビティで体感しましょう。定期観光船では、海から圧倒的な迫力と美しさを間近に感じることができ、遊歩道でのトレッキングや観光バスでは、陸からスケール感あふれる風景を楽しめます。

隠岐の島町・大満寺山の東峰に佇む乳房杉は、樹齢約800年といわれるスギの巨木。15本に分かれた主幹と、地上約10m付近から垂れ下がる24個の乳房状の根が、他にはない独特の姿をつくり出しています。森の中を進み、鳥居の先に現れるその姿は神聖な空気に包まれ、長い年月を生きてきた自然の力を静かに感じさせてくれます。夏でも涼しく、雨上がりには霧が立ちこめ、幻想的な景色が広がります。
隠岐の雄大な自然をスケール感あふれる映像でご紹介。時間とともに表情を変える景色や、美しい自然の中で楽しめる体験プログラムを動画でのぞいてみてください。
大山隠岐国立公園は、知るだけでなく、訪れて見る・体験することでぐっと魅力が深まります。ぜひ何度も足を運んで、それぞれのエリアの自然や景色、文化を楽しんでください。
島根県環境生活部自然環境課
〒690-8501 松江市殿町1
TEL:0852-22-5724/FAX:0852-26-2142