平成17年度島根県観光動態調査結果
II 調査結果の概要

1.観光客の入り込み数と動向

 平成17年の島根県の観光客入り込み延べ数は26,058千人で、これは前年と比べると、入り込み延べ数で873千人(3.47%)の増となった。

区分 総数 内訳
県内客 県外客
観光客入り込み延べ数(千人) 26,058 6,775 19,283
  構成比(%) 100.0 26.0 74.0
対前年増減(%) +3.47 +7.18 +2.22
※ 県内客・県外客の別は、観光地点アンケート調査で得られた県内入り込み客率・県外入り込み客率を入り込み延べ数に乗じて算出。

【入り込み客数の増加要因】
(1)島根県芸術文化センターグラントワ等新規施設のオープン及び周辺施設への波及効果
(2)調査対象の修正・追加(松江市市民参加分、道の駅シルクウェイにちはら、道の駅かきのきむら等)
(3)積雪増によるスキー客の増加
(4)世界遺産人気による石見銀山(登録予定)関係施設の入り込みの増加

【入り込み客数の減少要因】

(1)「愛・地球博」の影響
(2)12月の記録的な大雪による観光施設等の入場者の減少
(3)雪による正月三が日の初詣客、観光施設等の入場者の減少
(4)高速船(レインボー)長期欠航の影響

〈観光客入り込み延べ数の推移〉


2.観光客入り込み実数

 観光客入り込み延べ数を基に観光地点アンケート調査で得られた数値を基に算定した観光客入り込み実数は10,099千人で、うち県内は3,777千人、県外は6,322千人と推計される。

〈平成17年観光客入り込み実数〉
区分
 
総数
 
県内客・県外客別 宿泊・日帰り別
県内客 県外客 宿泊客 日帰り客
観光客入り込み実数(千人) 10,099 3,777 6,322 1,988 8,111
  構成比(%) 100.0 37.4 62.6 19.7 80.3
対前年増減(%) −0.95 +1.45 −2.33 +13.73 −3.99

3.観光消費額

 平成17年の県全体の観光消費額は1,122億円と推測される。

〈平成17年観光消費額〉
区分 一人当たり消費額
A(円)
入り込み実数
B(千人)  
年間消費額
A×B(千円)
対前年増減
(%)
県内客・宿泊 18,525 94 1,741,350
県外客・宿泊 32,284 1,894 61,145,896
県内客・日帰り 3,445 3,683 12,687,935
県外客・日帰り 8,266 4,428 36,601,848
合計 10,099 112,177,029 −5.01

4.県内宿泊客数

 平成17年の島根県内宿泊施設への宿泊客泊延べ数は3,101千人で、これは前年と比べると、278千人(9.81%)の増となった。

区分 ホテル・
旅館
民宿・
ペンション
ユースホテル 社会教育
施設
公共宿泊
施設
キャンプ場 合計
宿泊延べ数 2,492,112 121,635 4,108 77,832 336,003 69,677 3,101,367
構成比(%) 80.4 3.9 0.1 2.5 10.8 2.2 100

〈宿泊客泊延べ数の推移〉

5.外国人宿泊客数

 平成17年の島根県の外国人宿泊客泊延べ数は20,575人で、前年と比べ、2,373人(13.04%)の増となった。
 平成15年度から始まった政府の「ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)」により、全国的に官民あげての外国人観光客誘致に取り組んでいるが、県内でも台湾人観光客が急増するなど、着実な成果が見られる。

〈平成17年訪日外国人宿泊客泊述べ数〉
国籍 宿泊客泊延べ数
(人泊)
対前年増減
(%)  
米国 3,672 −8.41
カナダ 63 −60.13
中南米 58 −84.15
ヨーロッパ 1,111 −76.79
韓国 902 −66.80
台湾 9,018 +205.38
香港 87 +45.00
中国 5,127 +339.33
その他アジア 180 −76.74
オセアニア 20 −89.74
アフリカ 2 −99.08
その他 102 −69.82
不明 232 −49.57
合計 20,575 +13.04

6.主要観光地観光客入り込み数

 市町村及び観光地・観光施設ごとの入り込み延べ数の上位10箇所は以下のとおりである。

〈市町村〉   〈観光地・観光施設〉
市町村名 入り込み延べ数(人) 対前年増減
(%) 


 
観光地・観光施設名 入り込み延べ数(人) 対前年増減
(%)
松江市 8,080,329
+4.72
  出雲大社(出雲市) 2,088,000
−0.29
出雲市 7,447,504 +4.42   島根ワイナリー(出雲市) 1,051,262 −0.49
浜田市 1,833,233 −3.92   日御碕(出雲市) 1,016,000 −0.78
安来市 1,401,493 +6.60   太皷谷稲成神社(津和野町) 702,197 −16.44
津和野町 1,252,821 +13.90   石見海浜公園(浜田市) 665,158 −7.92
大田市 1,190,509 +2.82   一畑薬師(出雲市) 658,000 +3.13
益田市 865,035 +35.26   玉造温泉(松江市) 635,070 −8.91
斐川町 744,340 −6.09
  三瓶山(大田市) 600,000 ±0.00
雲南市 673,341 −12.40   道の駅キララ多伎(出雲市) 519,365 +22.30
奥出雲町 585,888 −11.50   足立美術館(安来市) 447,530 +2.54

7.主要観光地観光客入り込み数

 地域別に観光客入り込み延べ数を比べると、最も多いのが出雲地域で8,192千人、次いで松江地域の8,080千人、益田地域の2,369千人、浜田地域の2,135千人、大田地域の1,922千人、雲南地域の1,525千人、安来地域の1,401千人、隠岐地域の433千人の順となった。
 前年と比較して、松江地域、出雲地域、益田地域、隠岐地域が増加したのに対し、雲南地域、大田地域、浜田地域は減少した。

〈地域別月別観光客入り込み延べ数〉
















8.県外観光客入り込み状況

(1)発地別入り込み割合
 平成17年に本県を訪れた県外客の発地別入り込み割合は、中国4県からが全体の52.8%を占め(広島は27.2%)、次いで近畿18.0%、関東9.9%、九州6.7%、北陸・東海7.2%、四国4.2%、東北・北海道1.1%の順となっている。

〈県外観光客発地別入り込み割合の推移〉
発地 鳥取 岡山 広島 山口 九州 四国 近畿 北陸・東海 関東 東北・北海道
H16 8.3 8.4 27.6 8.5 7.0 5.2 17.9 5.7 10.3 1.2
H17 8.3 9.5 27.2 7.8 6.7 4.2 18.0 7.2 9.9 1.1


注)率の合計については、端数処理の関係により100%にならない場合がある。
※ 平成16年から、現在の方法による観光地点アンケートを実施。


(2)利用交通機関別入り込み割合
利用交通機関別にみると、自家用車が最も多く68.2%、次いで貸切バスの12.0%、以下航空機7.5%、鉄道7.0%、高速バス3.8%、船舶1.4%の順となっている。

〈県外観光客利用交通機関別入り込み割合の推移〉
利用交通機関 自家用車 貸切バス 航空機 鉄道 高速バス 船舶
H16 68.8 15.6 6.1 5.9 2.2 1.4
H17 68.2 12.0 7.5 7.0 3.8 1.4


注)率の合計については、端数処理の関係により100%にならない場合がある。
※ 平成16年から、現在の方法による観光地点アンケートを実施。



〈平成17年 発地別、利用交通機関別入り込み割合〉
注)率の合計については、端数処理の関係により100%にならない場合がある。

9.行動目的別入り込み状況

 市町村から報告のあった観光地点(施設等)を観光客の行動目的別に分類、集計の上、比較すると、最も多いのが「神社・仏閣」で全体の20.0%、次いで「温泉」が19.4%、「博物館・美術館」が12.3%で、この3つで全体の51.7%を占める。

〈行動目的別入り込み数〉
行動目的 神社・仏閣 温泉 博物館・美術館 海水浴 釣り スキー ゴルフ キャンプ
入り込み数(人) 5,211,166 5,053,085 3,211,699 608,854 497,234 302,521 179,426 128,817

〈行動目的別入り込み数〉

10.観光地点アンケート(宿泊客)の調査結果

 調査対象施設におけるアンケート調査(宿泊客)によると、旅行の日数は、「1泊2日」が全体の57.5%を占めた。
 本県への旅行回数をたずねたところ、「5回目以上」が全体の33.5%と最も多く、次いで「初めて」が28.8%であった。
 本県を訪れた動機では、「新聞・雑誌・TV等のPRを見て」が19.3%で最も多く、次に「家族・友人から勧められて」が16.4%、「インターネットホームページ」が9.3%であった。
 また、旅行の人数については「2、3人で」が全体の52.1%を占め、最も多かった。


注)率の合計については、端数処理の関係により100%にならない場合がある。


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