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㈱ポーラ・オルビス
ホールディングスの
皆さんに聞く
〝美肌県しまね〞
ワーケーションの魅力

㈱ポーラが主催する「美肌県グランプリ」で過去最多の5回グランプリを受賞している“美肌県しまね”は、㈱ポーラ・オルビスホールディングスと連携協定を締結し、「温泉×肌サイエンス」といった温泉研究や「美肌ウェルネスツーリズム」を推進中。
その“ご縁”もあって、松江ニューアーバンホテル内にあるワーキングスペースenun(縁雲)を拠点に、同社で美肌ウェルネスプロデュース事業プロジェクトを担当する社員の皆さんが、ワーケーションを実施されています。今回、美容スペシャリストの山川弓香さん、プロジェクトリーダーの神谷禎金さん、肌科学研究者の多田明弘さんに、島根でのワーケーションの魅力についてお聞きしました。

島根でのワーケーションの魅力を語り合う3人(左から山川弓香さん、神谷禎金さん、多田明弘さん)

Q 島根でワーケーションに取り組むきっかけは何ですか。

山川さん(以下敬称略)我々のプロジェクトは、島根県、ANAと連携して「美肌ウェルネスツーリズム」を開発することからスタートしました。私たちは美肌を「肌の美しさだけではなく、心身も活き活きとして美しいこと」と捉え、旅行者が肌や体調をケアしながら、その地域ならではの観光資産に出会うことのできるサービスを企画しています。美肌観光に取り組む島根県で観光事業者様と連携を進める中で、内閣府の事業採択を受け、2022年11月からワーケーションを実施しています。

山川弓香さん

Q 島根県を訪問するメリットをどのように感じていますか。

(山川) 島根県には出張で行き来してきましたが、新型コロナの影響もあって長期滞在ができませんでした。観光事業者の皆さんとの打ち合わせはオンラインで実施してきましたが、今回は実際にお会いして話すことができました。旅館の女将さんから「わざわざ来てくれたの」と声を掛けられ、会ってコミュニケーションをとる大切さを改めて感じました。

Q enunを知ったのは何がきっかけですか。

(多田)取り組んでいる業務上、島根県庁の職員さんと協議する機会が多いので、県庁周辺で宿泊先を探していました。インターネットで調べていた時にenunの存在を知り、宿泊者割引もあることを知ってここにしました。

多田明弘さん

(山川)ここは県庁に近く、宍道湖が目の前に見えて見晴らしもよく、周りには飲食店が充実している環境で居心地がいいです。
(多田)本当はもっと長く滞在したいんですけど、東京での業務もあるので仕方なく東京に帰るような感じです。

窓から見える宍道湖

Q 実際にenunでのワーケーションはどうですか。

(山川)2階に会議室、3階のフリースペースがあって活用しやすいと感じています。3階には電話専用のボックスがあって使い勝手がいいですね。2階の会議室は、県庁の皆さんとの協議でも利用しています。
(神谷)3階では飲食が自由にでき、コーヒーなどが自由に飲めるのも便利です。
(多田)都会のオフィスなみにセキュリティーがしっかりしているのがありがたいですね。一方で窓がたくさんあって太陽の光が入ってくる環境が素晴らしいと感じています。都会のオフィスにこういう環境はありません。あと、出雲縁結び空港が近く、東京とのアクセスが抜群にいいのも利点です。羽田と出雲は飛行機で80分ですから。

2階のミーティングスペース

Q ワーケーションでの1日の流れを教えてください。

(神谷)朝は午前6時半ごろに起き、運動不足解消とリフレッシュを兼ねて宍道湖大橋を30分程度ウオーキングしています。7時45分ごろからホテルのバイキングで朝食をとり、9時ごろから午後6時ごろまで仕事をします。松江は夕食を食べる店が比較的早く閉まるので、6時半過ぎには食事しにいったんホテルを出ます。9時ごろに戻って残務をしてから温泉に入り、ゆっくり休むようなリズムです。

神谷禎金さん

(山川)私は毎朝、しじみ汁を味わうのが日課です。毎日飲んでも本当に飽きません。ワーケーションでリフレッシュできています。夕食の時間が午後6時半ごろからになるので、健康的ですし。島根の早寝早起き習慣で体に優しい生き方を体感できていると実感しています。
関東の冬は空気が乾燥しているけど、島根はしっとりしていて雲に覆われた「うるおいのカプセル」の中にいるみたいですね。雲の切れ間から太陽の光が差す光景が神々しいなって思います。

宍道湖でのシジミ漁

Q 精神的な影響はありますか。

(神谷)刺激は確かに少ないけど、その分暮らしのリズムを整え、やさしい時間を過ごすことができるなと思います。研究員のような人がラボ(研究所)を出て体験してみるのもいいですね。場所を変えることで新たなアイデアが出てくるかもしれないので。
(山川)都会でインプットしたものをかみ砕いて、自分のものにする時間を取ることができる感じです。

Q 今後もワーケーションに取り組んでいきますか。

(山川)自分の住居ではない場所でリモートワークするのは、会社としても初めての試みです。メリットと課題を分析しながらどう展開していくかは今後の協議になりますけど、メリットがデメリットを超えていると思うので、推進していきたいです。

Q ワーケーションの推進に必要なものはなんだと思いますか。

(山川)3食とも外食ということになると、飲食店を自力で探すのは大変なので、地元の人に教えてもらえると助かります。病気になったときの医療機関など、暮らしに密着した情報を教えてもらうとうれしいです。
(多田)そのためには、ホットラインのような相談窓口があるといいです。
(神谷)年代や人間性に合わせて、生活情報を提供する必要があると思います。島根に来てみて、思ったより風が強くて寒いところだと感じました。天候など、事前情報が分かると助かります。公共交通や電車、バス、タクシーなどの情報もほしいです。

Q島根の食べ物はいかがでしたか。

(神谷)魚が抜群においしいですね。うまい日本酒と一緒なので余計にそう感じるかもしれませんが。
(多田)雲太(うんた)っていうシイタケ、奥出雲和牛もうまかったですね。
(山川)お米がすごくおいしい。奥出雲町内の食堂で食べた仁多米(にたまい)がすごくおいしかった。家でも仁多米を食べています。お刺身も量が多くて、感動しています。地元のおすすめ情報を教えてもらえると、より楽しい滞在につながると思います。

enunのミーティングルームで島根県職員と協議する3人

enunを拠点にワーケーションしておられる皆さんは、都会の喧騒から離れてゆったりした時間に身を置いて楽しんでおられました。おいしい食事、体の疲れを癒やす温泉、そして美肌を生み出すしっとりとした空気に包 まれ、体に優しい暮らしを体感。心も体も満たされるひとときを過ごされているようです。

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