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小原先生の注釈 ■■
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里遠く夜の神事が行われていて、夜も更けて、神人の奏する神楽の音が澄み冴えて聞こえてくる。窓の灯りそれも更けて来た。 |
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小原先生の解説 ■■
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遠くの里から聞こえてくる神楽の音は、近くのそれとは異なった感じを受けそれが夜が更けては、いかにも荘厳にまた神秘にも響くことであろう。その夜更けの神楽の音に揺れるかのように窓の辺の灯それ自身も更けて通常の夜の灯とは、いささか異なった神秘的な感じを与える。一首、そのような普通の夜更けとは異なった神秘荘厳幽玄の気のする夜更け(むしろ夜明けに近い)を感じさせる歌である。 |
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