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若槻さんのプロフィール

小原先生の注釈
昔語りに何ということもなく涙に袖が濡れて、一人寝る夜も暁の鐘の音は辛く聞こえることである。

小原先生の解説

誰かと昔の物語をして、懐古の情に泣かれたのである。その昔語りは京都時代の物語であろう。そしてその夜は寝難く暁の鐘の声を聞かれることになった。暁の鐘は相思う二人が、別れの辛さに聞くものであるが、今は、一人で聞いても辛い思いをさせられる鐘の音であることだ、と多くは恋の暁の鐘を、懐旧の思いの暁の鐘の音に聞いていられるところに一入の感の深いものがある。

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