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若槻さんのプロフィール

小原先生の注釈
美保の浦を月の出とともに出立したのであろうか。夜の更けた隠岐の外山のあたりに鳴いている雁は。

小原先生の解説

夜更けた時刻に(いつものように院は寝難くいられたのであろう)、雁の声を聞かれ、あの雁は、美保の浦を、月の出る時に出発して夜の更けた今、この隠岐の外山の空を飛んでいるのか、と思いを隠岐から美保の浦へ馳せられた構想の大きい歌である。「みほのうらを月とともにやいでぬらむ」と詠み出された時、隠岐への船出は、美保の浦からであったことが思い出されていたことであろう。自分も美保の浦から船出して、ここ隠岐に渡ったのであるが、あの雁もそうであろうか、としみじみと哀れ深く思われたことであろう。

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