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美肌たび 研究日記diary

隠岐諸島・島後
(隠岐の島町)で
自然のパワーをもらう旅

隠岐諸島の島後は、島根半島(本土)から約80キロ、日本海に浮かぶ島です。七類港と境港2つの港、伊丹空港及び出雲縁結び空港からの空路で結ばれています。
隠岐諸島は、地殻変動などにより形成された大地とそこで培われた独特な生態系、その上に成り立つ人の営みなどが評価され、「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されました。
離島の大自然と向き合うことで、旅をしながら叶える“心のリトリート”体験。
島時間を楽しむ、隠岐諸島・島後(隠岐の島町)の旅です。

山奥で出会う、圧倒的な存在感。
「岩倉の乳房ちちすぎ

隠岐の島町には、古からの大地のパワーを集積させたような巨木がいくつもあるといいます。
途中車がすれ違うのも難しいほどの細い山道を抜け、その森の主に会いに行きます。

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『午前中に見に行くといいよ。』と地元の人から教わって、早い時間に到着。
たどり着いた先には、空に無数の枝を伸ばし、また土をつかもうとせんばかりに乳根を垂れ下がらせる杉の木「岩倉の乳房杉」。
周囲には霧が立ち込めしっとりと濡れた森の中、ひんやりとした空気に取り囲まれます。
精霊宿る巨木からは、人を寄せ付けないような畏怖を感じました。

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毎年春には神木として祭りが行われているといいます。
隠岐のこのパワーを持って帰れたら…。
そんなことを考えながら次の目的地へ向かいます。

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隠岐の島旅「岩倉の乳房杉」
https://e-oki.net/spot/detail.php?spot_id=26

鳥居をくぐり神社と滝まで
水辺のライトトレッキング
だんぎょうの滝」

鏡の伝説を持つという「壇鏡神社」。慶安和尚が夢のお告げを受け2つの滝を見つけ、そして「神鏡」を発見し祀ったのが始まりです。
駐車場に着くと鳥居が立っており、すぐにそこが入口だとわかります。神社と滝までは沢伝いに参道を行くため、まずは一礼して鳥居をくぐります。

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するとそこで、ガラッと空気が変わるのを感じます。
木々が頭上に生い茂り、太陽の光を遮ります。鳥の声と水の音、時折風が木々を揺らす音。肌にあたる湿気を含んだ風。<人工物がない>という、ここでは当たり前のことが非日常の世界となって私の感性が呼び起こされるような感覚です。

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滝に至る岩場に神社が建てられ、さらにその上から降り注ぐかのような雄滝が流れ落ちています。その落差40メートル。水量が少ない日は風にそよぐレースカーテンのような儚い美しさ。水量が多い時は雄々しく迫力ある滝へと姿を変えます。

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名水百選にも選ばれる水は、地元で開催される神事や勝負事の「勝ち水」としても使われています。
みずみずしい世界を体感する、清涼感あふれるスポットです。

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隠岐の島旅「壇鏡の滝」
https://e-oki.net/spot/detail.php?spot_id=21

ぷりぷりの歯ごたえ、
磯の香りの丼「海音里のさざえ丼」

隠岐の味覚の代表格といえば「さざえ」。
隠岐諸島のそれぞれの飲食店では、様々な工夫を凝らして独創的な「さざえ丼」を提供しています。

隠岐諸島周辺の日本海で育った海藻を食べて大きくなったさざえは、荒波にもまれてぎゅっと引き締まった肉質に育ちます。
さざえなどの貝類には、「タウリン」という栄養素が含まれていることが知られています。
タウリンとは、からだのアンバランスを正常に整えようとする働きがあります。この働きをホメオスタシス(恒常性)といい、この働きに一役かっているのがタウリンです。無理をしがちな肝臓の働きを整え、疲れを癒す効果があるともいえるでしょう。しかしながら、無理は禁物。栄養ドリンクなどに頼りすぎることなく、日常から自然の食材を楽しむことで、からだの健康を維持することこそ、美肌への近道といえるでしょう。
身のぷりぷりとした食感のさざえは、肝も美味しいのが特徴です。実は、ここにも美肌の秘密が隠されています。
肌の保湿効果のあるビタミンAや、貧血を予防してピンクの肌をつくる鉄分やビタミンB12 、代謝をサポートするビタミンB群など、爪や髪、肌を美しく保つ魅力的な栄養素がたっぷり!美肌を期待する女性にとって、見逃せない嬉しい食材です。

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ホテル海音里は、ホテル11室、ログハウス5棟、その他テニスコート施設も併設するリゾートホテル。
館内のレストランは宿泊者でなくとも利用することが可能で、ここでも地元産さざえを使った丼が食べられます。
殻ごと乗った豪快な丼で、蓋を開けた時の驚きがあります。柔らかく茹でた身を食べやすくスライスし、特製だし醤油に付けて食べる海鮮丼。磯の香りが豊かな贅沢で隠岐の思い出となる一食になります。

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ホテル海音里公式サイト
https://gokanosato.jp/

海上のろうそくに火が灯る
神秘の瞬間を見る「ローソク島」

日が傾く前に出発する遊覧船に乗り、ローソク島を見に行きます。
ローソク島は高さ20メートル、海に立つ巨大な奇岩です。岩の先に夕日が重なるとローソクの灯がともったように見えることからその名前が付いています。
「ローソク島遊覧船」に乗り込み、夕日に合わせて出発です。出発港、福浦は透明度も高く泳いでいる魚が岸から見えることもあります。

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このローソク島遊覧船には何度か乗船しているのですが、本当に美しく太陽が重なるのは奇跡なのです。
しかしこのクルーズ、単にローソク島を見に行くだけではありません。
隠岐の島町の海岸線に見られる柱状節理や洞窟、波に削られた奇岩や溶岩が流れ出した跡など、隠岐で起こった地殻変動による大地の足跡をひとつずつ解説してもらえます。
手彫りのトンネル「福浦トンネル」も海側から見えました。

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ローソク島が見えてきました。
船長さんが太陽の重なる角度を見て、ゆっくりと近づいてくれます。
エンジンを停めて海の揺らぎに任せながら、ゆらゆらと太陽と奇岩とが重なる時を待ちます。
感動の時はもうすぐです。

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ローソク島は海の浸食の偶然が重なってこのような形になりました。
隠岐諸島では他にも似たような形の岩はあるのですが、ローソク島ほど絶妙な形で残されたものは珍しく、ここは隠岐で人気スポットのひとつとなっています。

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心を動かされるような自然が創り出すシーンに明日の活力をもらい、感性も活性化しました。
隠岐の島町には他にも圧倒されるような大自然があります。
隠岐の大地と海からたくさんのエネルギーをもらうことができました。

隠岐の島旅「ローソク島遊覧船」
https://e-oki.net/experience/detail.php?eid=4

隠岐の海の青さを実感できる
オーシャンビューの宿「羽衣荘」

羽衣荘は隠岐の島町の西郷港から車で20分ほどのところにある宿。海に近いオーシャンビューのロケーションで、ロビーからの日本海は絶景です。

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すぐ近くには「舟小屋群」があります。
舟小屋とはつまり、船のガレージ。干満差が50cmほどと少ない日本海ならではの光景です。
静かな漁村の趣を感じさせる、いつまでも残しておきたい風景ですね。

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羽衣荘は11室の客室と海が一望できる大浴場、宴会場などを備えています。
お風呂の壁には隠岐黒曜石が埋め込まれています。隠岐は旧石器時代から良質な黒曜石が取れる産地として、重要な拠点でした。

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お部屋からも海がすぐ近くに見えます。
羽衣荘は海の際に立っていて、島後では最も海に近い宿です。

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お料理は地物の新鮮な魚介類を中心とした豪華なコース。
隠岐のさざえやバイ貝、コース内容ではしまね和牛やアワビが付くことも。

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静かな海が目の前で、島のゆったりとした時間を過ごすことができます。

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隠岐の島旅「羽衣荘」
https://e-oki.net/hotel/detail.php?eid=12

文:西村 愛 
監修:島根県立大学 看護栄養学部 今中美栄 教授

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