旧役場庁舎を
リノベーションしたレトロな
ワークスポット「みさとと。ネスト」

島根県のほぼ中央に位置し、中国地方最長の雄大な江の川が貫く自然豊かな美郷町。かつては、舟運の要地として、また日本最大の銀山であった石見銀山で採掘された銀の輸送路として栄えました。


その江の川のすぐそばにあるワークスポット「みさとと。ネスト」は、1928年に旧粕淵村役場の庁舎として建設された和洋折衷式の建物。66年まで役場庁舎として使われました。その後、縫製工場として2018年まで利用された後、空き家になっていたのを町が改修し、ワーケーションスポットに生まれ変わりました。

「昭和レトロ」をコンセプトにシンプルな雰囲気に改修しており、外観は黒い板壁に白い窓枠が映えるデザインになっています。
中に入ると1階には土間が広がり、コワーキングスペースが16席用意されています。利用料金は、仕切りがないスペースは300円、仕切りがあるスペースは400円(いずれも1席1日当たり)です。自由に使えるキッチンもあります。
大型モニターや高感度マイク、スピーカーなどが完備され、オンライン会議にも対応できるミーティングルームもあります。


1階と2階にはレンタルオフィスが計11室用意されていますが、東京都内の設計事務所やIT企業など多彩な企業が契約し、現在は満室になっているということです。

2階に上がると、企業の研修やイベントなども開催できるオープンスペースが広がります。これまでに地域の未来について語り合う会議などで活用されています。さらに、「RELAX(リラックス)」「TALK(トーク)」「THINK(シンク)」「STUDY(スタディー)」という名前を付けた個室があり、気分に合わせて利用できるということで、人気を集めているということです。


コワーキングスペースの利用は、1階の出入り口にある町観光協会で申し込みが必要。オンラインでの申し込みも可能で、スマートフォンからの専用フォームも完備されています。もちろん、空きがあれば飛び込みでも大丈夫だそう。

「みさとと。ネスト」から500メートルほど歩くと、地元の新鮮な野菜や加工品、お弁当などを売っている「みさと市」があるほか、周辺には飲食店などもあります。

「ネスト」は「巣」という意味。山くじら(イノシシ)を生かした地域おこしに取り組み、島根県外の企業も呼び込んでいる同町から、全国へと羽ばたく人たちが生まれることを応援する施設です。
