1. HOME
  2. 特集記事
  3. 「日本遺産 伝統工芸に触れるワーケーションモデルツアー」体験記

「日本遺産 伝統工芸に触れる
ワーケーションモデルツアー」
体験記

「島根県」と聞くと多くの人が出雲大社を思い浮かべると思いますが、島根県は横に幅が広く、見どころが多く点在しています。ワーケーションを推進している地域も多く、仕事しながら観光がとてもしやすいです。今回は日本遺産の町と言われている島根県西部に位置する益田市・津和野町を巡るワーケーションツアーをご紹介します。

今回のスケジュール

(集合)萩・石見空港
(昼食)日本一の居酒屋 田吾作のランチ
(仕事&観光)島根県芸術文化センター「グラントワ」/益田市立歴史文化交流館「れきしーな」・萬福寺/コワーキングスペースNALU
(宿泊&夕食)宿泊先MASCOS HOTEL
(朝活)妙義寺にて座禅と真砂豆腐の朝ご飯
(観光)津和野町観光
(観光)石見神楽鑑賞

DAY1 豊かな食と自然が目の前に広がるコワーキングスペースでゆったり仕事に集中

(到着)
萩・石見空港

羽田空港から90分。遠いようで近い萩・石見空港に到着。ここからワーケーションツアーがスタートしました。

(昼食)
日本一の居酒屋 田吾作のランチ

まずは、日本一の居酒屋ともいわれる田吾作で昼食。
始めましてのご挨拶や自己紹介と乾杯ではじまり、ほっこり美味しい田吾作定食と新鮮で透明な水イカは絶品。

(観光&仕事)
島根県芸術文化センター「グラントワ」

グラントワは「島根県立石見美術館」と「島根県立いわみ芸術劇場」からなる芸術文化複合施設で、日本を代表する建築家内藤廣氏が設計を手掛けました。島根の石州瓦を28万枚とふんだんに利用した建物は光によって色が変化しとても美しいです。この日も曇から晴れと変化が多い天気で、その度に変わる色合いが本当に美しかった…。石州瓦は酸性雨や汚れ強く、開館してから18年間一度も改修してないとのことで、びっくり!

常時展示もあるので展示を楽しんだり、カフェで珈琲を買って中庭の椅子でぼーっとしたり、1日滞在できる素敵な空間です。

館内にはFreeWi-fiもあるので、ゆっくり珈琲を飲みながら仕事がすることも可能。この日はあまりにも居心地良すぎて、仕事もとてもはかどり、あっという間に2時間過ぎていました。

益田市立歴史文化交流館「れきしーな」

「グラントワ」から車で5分、中世益田の日本遺産や益田市の歴史文化等が学べる「れきしーな」。益田市を訪れる観光客の周遊拠点として情報収集に訪ねるといいですね。

萬福寺

「れきしーな」から歩いて徒歩5分。歌聖・雪舟を招いて造られたお庭を眺めていると、時間が経つのを忘れてしまいます。

COMMUNITY OFFICE NALU

益田市内から10分ほどで日本海沿いにあるシェアオフィス「SEASIDE COMMUNITY NALU」がオススメです。

短時間でも利用でき、個室もあるのでオンライン会議のある方にも良いです。共有スペースの目の前は日本海なので、夕日がとても美しく見えます。宿泊施設やサウナも併設されているので、仕事に集中してゆっくり滞在するのによいです。

(宿泊&夕食)
宿泊施設MASCOS HOTEL

今回は益田駅から徒歩5分のMASCOS HOTELにお世話になりました。ホテルのデザイン、インタリア、家具など細部まで一つ一つこだわりをもって作られた空間は本当に居心地がいい。温泉はホテルの敷地内の地下に流れる源泉を汲み取った天然温泉で、肌に優しい美人の湯と言われているそうです。朝夜欠かさず入らせていただきました!

夜は1階のレストランでホテルオーナーをゲストに、伝統を受け継ぎ地域の文化や人の繋がりについてみんなでワイワイ美味しい夕飯を楽しみ、ディナーが終わるころにはみんなすっかりお友達に。最後にケーキと珈琲までいただきホテルを大満喫!徒歩5分のところに飲み屋街もあるので、ホテルご飯のあとに足を伸ばしてみても。

DAY2 津和野ならではの独自の文化に五感で楽しむ

(朝活)
妙義寺にて座禅と真砂豆腐の朝ご飯

ワーケーション中は朝早く起床し、時間を有効活用します。この日は益田市の妙義寺で座禅体験と益田市の名産である真砂豆腐で使用されている豆乳とにがりで手作り豆腐を作った朝ごはんを堪能。

7時から妙義寺で始まった座禅。早朝の清々しい空気の中、専用の座布団に座り、住職による説明を聞きながら、ゆっくり座禅を行いました。『雨のザーという音は「雨の音」と解釈するのではなく、「ザー」という音をそのまま受け止める』。忙しない生活の中で、常に脳で情報処理していることが多く休まることがないので、感じたものを解釈せずにそのまま感じるという五感を使う時間は大切だなと感じました。30分という短い時間でしたが、頭がすっきりし、とても良い時間に。

座禅のあとは、手作りの豆腐体験開始。手作り豆腐を始める前に、まず食がどれだけ我々にとって大事であるか、そして体調を整える知識についてたくさんお話いただきました。忙しいとどうしても食事を愚かにしがちなので、少しでも食生活の中に取り入れたいなと思いました。

そして、いよいよ待ちに待った豆腐作り!益田市の名産である真砂豆腐で使用されている豆乳とにがりを使って自分たちで豆腐を作ります。この豆乳は個人では購入ができないのでとても貴重なもの!火をつけて、豆乳を入れて、温度が適温まであがったらにがりを投入し、ゆっくりかき混ぜて火を止めます。一見簡単そうですが、気温によって豆腐の固まり具合が変わるとのことで、とっても奥深い。私はにがりが足りなくしっかり固まらず、火にかけて再調整することになってしましました(笑)そんなハプニングもとっても良い思い出です。

この日の献立は手作り豆腐、けんちん汁、寝かせ玄米、豆腐の薬味各種ととても豪華。どれも体に優しく、体に入れると体がとても喜んでいる感覚がしました。豆腐は薬味で味の変化をつけることで、いろんな味を楽しむ事ができます。豆腐の量は少し多いかなと思いましたが、ぺろっと食べてしまいました。

(観光)
津和野観光

フリータイムには、車で40分ほどの津和野へ。電車でも50分ほどでアクセスが可能です。日本遺産にも登録されている「津和野百景図」がそのまま見られる津和野の城下町は、160年もの時が止まったようで町歩きするだけでとても楽しいです。

毎年祇園祭のある7月20、21日には400年もの歴史をもつユネスコ無形文化遺産にも認定されている「鷺舞」を見ることができます。今回は11月に訪れたのですが、去年の(2022年)ユネスコ無形文化遺産認定を記念して特別に披露され、見ることができました!

城下町散策後は高台にある太皷谷稲成神社に。ここからの津和野の町並みが本当に絶景!そして、太鼓谷稲荷神社に続く鳥居の道が本当に美しいのでぜひゆっくり歩いてほしいです。鳥居といえば、京都の伏見稲荷神社が有名だと思いますが、人も多く写真を取るのも一苦労。ここはゆっくり写真が撮り放題!!

(観光)
石見神楽鑑賞

今回一番楽しみにしていた石見神楽鑑賞へ。石見神楽は島根県西部の石見地域で演じられる神楽のことで、神に奉納する歌舞とのことです。石見神楽を演じる団体は130余りあり、今回は石見神楽保存会久城社中の舞いを鑑賞しました。後継者不足に悩まされる伝統芸能が多いですが、石見神楽はその中でも珍しく後継者不足に悩まされることがないそうです。小さい頃から地域のお祭として親しまれており、若い人が自ら手を上げて神楽をやりたいと言うことが多く、しっかりと文化が受け継がれているとのこと。

演目は30数種あるそうですが、今回は石見神楽の代名詞とのなっている「大蛇」を見ました。写真では全く伝わらないかもしれないですが、距離感が本当に近く、躍動感が本当にすごかったです!始終目が話せず1時間あっという間に時間が過ぎていきました。

今回の演者は一番下が小学生から、主役の方は高校生と、本当に若い方が多く、しっかりと文化は受け継がれていると感じました。衣装、お面、大蛇もすべて石見地方でつくられているもので、どれも本当に素晴らしかった!実際衣装を着てみたのですが、ずっしりとても重くて、よくこれを着て機敏に動いていたのと感心です。

今回の石見ワーケーションで感じたのは、

移動時間が少なく効率的に回れるのはワーケーションではとても大事なポイントだと思っています。仕事の合間の隙間時間にリフレッシュがてら散策することができるので、コンパクトさは本当に魅力だと感じました。まだまだ行きたい魅力的なスポットが沢山あったので、次回もっとゆっくり滞在したいなと思いました。

島根県では、はじめての石見(益田・津和野)ワーケーションモデルツアーは、関東エリアのIT企業や旅行関連事業などの多様な業種や職種の方々10名、フランス在住の方や韓国・台湾ご出身の方なども交わりグローバルなワーケーションツアー。

普段の旅では味わえない特別な神楽鑑賞や地域との交流、非日常な空間での仕事や一味違う観光や地域の人との触れあいや一緒に参加した皆さんとの出会いと繋がりを堪能した3日間。これこそ地域ならではのワーケーションの醍醐味ですね。

神楽だけではない石見の魅力やスポットもたくさん!ワーケーションでも観光でも また訪れたい場所ですね。

■企画コーディネート&現地サポート:
ワークアット株式会社 https://www.workat.co.jp/
■企画協力:
公益社団法人 島根県観光連盟、島根県、石見観光振興協議会、
津和野町、一般社団法人益田市観光協会
デクスター合同会社(世界仮想旅行社)  https://dexterjapan.com/
■photo+取材:
張 鈴嵐 ©︎2023LinglanChang.

その他の特集記事Feature