EDITOR'S PICKS 編集部のおすすめ

寄り道してテイクアウト
石見・揚げ物クルージング【海鮮編】

旅の移動中、小腹が空いちゃう食いしん坊のみなさん。サクッと立ち寄り、パパッと食べられるテイクアウトグルメはいかが? スイーツもいいけど、石見は海の幸を使ったローカルグルメが見逃せない。現地ならではの、出来たて揚げたてアッツアツを求めて、レッツフラーイ!

次の目的地まで、ちょっぴり距離がある。そんな時こそ、グルメスポットで小休憩。「石見に行ったらアレが食べたい!」そんな推しを見つけておけば、移動時間も旅の醍醐味に。魚介のおいしい食べ方を知り尽くした、地元の人が作るソウルフード。これはウマイに違いない!

なうなう赤てん

石見を代表するソウルフードの最上級においしい食べ方

おすすめのお土産といえばコレ!と、石見の人が口を揃える揚げかまぼこをご紹介。赤い色をつけた国産の魚のすり身にパン粉をまぶして揚げてあり、唐辛子のピリッとした辛さがやみつきになる、江木蒲鉾店の「なうなう赤てん」です。戦後に誕生し、おつまみやおかずとして長く親しまれている、石見を代表するソウルフード。なうなうという名前は、昭和62年に全国放送のテレビ番組『なうNOWスタジオ』で紹介されたことが由来。土産物売り場はもちろん、街のスーパーなどでも買えますが……「当店に来てもらえれば、工場で揚げたばかりのアツアツ赤てんが食べられますよ」と江木功平専務。衣はカリカリ、生地のモチモチ感がより感じられるたまらない仕上がり! 家で食べ慣れている地元の人も、出来たては格別と太鼓判。本店でのみ味わえる、ベストコンディションの赤てん。わざわざ立ち寄る価値アリです。

「久々に新卒の社員が入った」と嬉しそうに語る江木専務(右)。噂の新人、大峠さん(左)は、赤天にマヨネーズと一味をかけて食べるのが好きだそう。

JR浜田駅から車で2分。看板の赤い文字がよく映える、赤てんの元祖のお店。後ろには練り物工場が併設。

INFORMATION

江木蒲鉾店

住所:島根県浜田市朝日町1426-4
TEL:0855-22-1538
ホームページ:https://egi-kamaboko.jp

バトウフライ

浜田産「バトウ」と「藻塩」の見事なマリアージュ

萩・石見空港から東へ30分。国道9号線をのんびりドライブしていると、ポップでカラフルな道の駅、ゆうひパーク三隅が視界に飛び込んできます。この一角にある「ORI’S cafe」で、小腹を満たすのに絶妙なのが「バトウフライ」。バトウとは地元で人気の魚の名前。一般的にはマトウダイと呼ばれる白身魚で、石見地方ではこう呼ばれているそう。浜田で獲れたバトウを、注文を受けてからフライに。「地元でつくられている『浜守の藻塩』がかけてありますよ」と、笑顔で渡してくれたスタッフの齋藤ななこさん。ふっくらとした身はクセがなく、ソースよりも塩が合う〜と納得! フライなのにあっさりペロっと食べられちゃいます。骨が取ってあるので大人も子どもも思い切りかぶりついてOK。かわいいラベルが目を引く『みすみサイダー』も一緒にいかが? ここでしか買えないオリジナルで、お土産にもぴったりです。

オリジナル商品『みすみサイダー』のラベルはカラーが豊富。推し色をゲットして、裏の広場で山陰ブルーの海をバックに写真撮影!

丁寧な商品説明と笑顔が光る、スタッフの齋藤ななこさん。

旅の目的地になるような、日本一ポップでアートな道の駅を目指しているそう。

INFORMATION

ORI’S cafe(道の駅ゆうひパーク三隅)

住所:島根県浜田市三隅町折居220−1
TEL:0855-32-2880
Instagram:https://www.instagram.com/yuhi_misumi/

あなごフライバーガー

老舗の干物屋さんが本気で作ったあなごフライバーガー

肉厚で脂のり抜群なあなごが獲れて、全国でも有数の漁獲量を誇る大田市。そんな大田市を拠点に、大正時代から水産加工品をつくってきた「和田珍味本店」。2020年に店内をリニューアルし、日本海の絶景が眺められる「VIEW&CAFE Shinwa」をオープン。そこには、若い世代にも干物を身近に感じてほしいとの想いが。だからこそ、あなごフライバーガーのあなごは、ただのフライではありません。大田で獲れた地あなごを一夜干しにして、そのあとにパン粉をつけて揚げるという、ひと手間がかかっているんです。干すことで余計な水分が抜け、旨みがギュッと凝縮。さらに、香味野菜のさわやかな香りがする自家製タルタルソースが横からはみ出るくらいたっぷりなのも食欲をそそります。お店のカフェスペースやテラス席も間違いなく最高。だけど、石見の白い砂浜で、海を目の前に食べてみたい……! せっかくだからテイクアウトにして、ちょっと寄り道。豊かな漁場に感謝しながらガブリといただきます!

日本海を一望できるカフェスペースと、奥にはテラス席もある。白い砂浜が広がるビーチまでは車で3分。

海に行ってみたいと話したら、案内図を渡してくださった、優しいスタッフの立脇さん(左)と足立さん(右)。

萩・石見空港から車で1時間半。干物を中心とする土産物や、島根の作家さんがつくった焼き物などを取り揃え。

INFORMATION

VIEW&CAFE Shinwa(和田珍味本店)

住所:島根県大田市五十猛町1550-1
TEL:0854-87-0030
Instagram:https://www.instagram.com/viewandcafe.shinwa/

【番外編】エンドレス!いかロール!

揚げ物ではないけれど、「あなごフライバーガー」をテイクアウトした和田珍味本店で、こんなワンハンドグルメを発見。キュートなパッケージに、一見するとチョコレートでも入っている!? いえいえ、中身はケンサキイカの干物。くるりと丸めた「いかロール」は、和田珍味のロングセラー商品。キャンディみたいに、ひとつずつ可愛く包んであり、ドライブしながら手を汚さず食べられるのも嬉しい! 噛めば噛むほど溢れてくる旨味と甘味。かじっているうちに、だんだんと裂ける向きが分かってきます。その頃にはすっかりハマり、やめられなくなっている可能性も……。

可愛いパッケージの焼き白いかといかロール。味は同じで、個包装になっているのがいかロール。お土産としてもきっと喜ばれる。

旅の途中で出会える石見のテイクアウトグルメは、移動時間をちょっぴり幸せにしてくれます。ただし、外で食べる時はトンビに取られないようご注意を。石見の食べ物がおいしいことを、トンビもよく知っています……!

Photo /Yuichiro Iwatani
Text / Megumi Tsukuba

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