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長浜人形

浜田市長浜地区には、江戸時代中ごろから始まった陶器職人によって作られる人形がある。豊臣秀吉が朝鮮に出兵した際、浜田から従軍した永見氏隆が、朝鮮の陶工を2名連れ帰って、陶器を作らせたといわれている。永見氏は陶工の技術を伝承して陶器をつくっていたが、江戸時代の中ごろ、6代永見成助が陶器のほかに人形作りを始め、さらに7代治三郎が津和野城下で彫刻の技を磨いて、人形作りに新境地を開いた。そして治三郎の子房造は、九州の博多や有田へ修業に出かけ、伝統の技法に博多人形の絵つけをとり入れて優雅な人形を完成させた。これが長浜人形と呼ばれた。

 長浜人形にも天神さん、大黒さん、恵比須さん、干支(えと)もの、石見神楽面、子供用のお面など種類は多い。幕末には浜田藩の専売特許を得て、東北方面にまで売り出された。近年制作者が少なくなったが、素朴で郷土色にあふれた人形である。昭和57年(1982)3月島根県ふるさと伝統工芸品に選ばれた。

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