出雲そばは一目見て分かる通り、麺の色が黒っぽいのが特徴。それは、玄そば(そばの殻つき)の挽きぐるみのそば粉を使っているためです。そば粉は製粉する際に、そばの実の場所によって一番から四番粉に分類されます。しかし、出雲そばでは粉の選別をせず、玄そばのまま製粉(挽きぐるみ)します。そばの外側の黒い部分には、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をはじめ、旨みを作る成分が豊富に含まれています。そのため、出雲そばは極めて香りが高く、栄養価にも優れているのです。一般に、そばはのどごしを楽しみながら食べるものですが、出雲そばに関しては、歯ごたえのある麺をしっかり噛むことで風味を楽しみます。また、「割子そば」「釜揚げそば」も他の地方にはない独特のものです。