出雲そばは一目見て分かる通り、麺の色が黒っぽいのが特徴。それは、玄そば(そばの殻つき)の挽きぐるみのそば粉を使っているためです。そば粉は製粉する際に、そばの実の場所によって一番から四番粉に分類されます。しかし、出雲そばでは粉の選別をせず、玄そばのまま製粉(挽きぐるみ)します。そばの外側の黒い部分には、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をはじめ、旨みを作る成分が豊富に含まれています。そのため、出雲そばは極めて香りが高く、栄養価にも優れているのです。一般に、そばはのどごしを楽しみながら食べるものですが、出雲そばに関しては、歯ごたえのある麺をしっかり噛むことで風味を楽しみます。また、「割子そば」「釜揚げそば」も他の地方にはない独特のものです。

山県そばのお店のすぐ隣には「そば打ち体験工房」があります。ここでは、お店の方の指導のもと、地域の栽培農家が丹誠込めて育て収穫した「香り」「甘み」が豊かな奥出雲産の「そば」を使った本物のそば打ちを体験することができます。出来上がったそばは、お店で茹でて器に盛りつけてもらえるので、打ちたてを食べることができます。バンダナとエプロンを身に付け、手をきれいに洗ったら準備完了!それでは体験してみましょう。
数回に分けてそば粉に水を加え、素早く混ぜます。ぼろぼろとかたまりができてきたら、まとめてひとかたまりにし、生地全体に水分が行き渡るまでしっかりとこねます。
こねた生地を円錐型にし、ある程度手でのばしたら、次は麺棒を使って平たくのばします。外側から内側へ滑らせるようにして転がします。
正方形にのばした生地の表面に半面ずつ打ち粉をかけて、折った生地をこま板で押さえ、「玉鋼(たまはがね)」で作られた麺切り包丁で切っていきます。
1時間ほどかけて5人前のそばが完成します。出来上がったそばを割子にしていただきます。自分で作ったそばは格別な味です。
こちらが出来上がった「割子そば」。薬味に鰹節、刻み海苔、ねぎ、大根おろしをのせ、山県そば特製のつゆをかけていただきます。甘めでコクのあるつゆと風味豊かなそばが絡んでとても美味しいです。しっかりとコシのある麺を噛みしめると、そばの香りと甘味が口いっぱいに広がります。あっさりとした甘みの餡がかかった「そばがき」もデザート感覚で食べられるので、特に女性には嬉しい一品です。休日には、のどかな自然の中で親しい仲間やご家族で、そば打ち体験に挑戦してみてはいかがでしょうか。
■山県そば「そば打ち体験」※要予約
[島根県在住者限定][1日1組(土日祝のみ・3名様まで)]
【所要時間】約60分 ※体験時間は14:00~のみです
【体験料金】一練り約5人前:3500円
【お問い合わせ】(一社)奥出雲町観光協会
TEL 0854-54-2260
【住所】島根県仁多郡奥出雲町大呂515
【営業】10:30〜15:00 (Lo.14:30)
【定休】水曜日、第三火曜日
【電話/FAX】0854-52-1149
【駐車場】有
【詳細】
山県そば
[体験について]
下記の点にご注意の上、お申込みください。
・ワクチン接種証明書のご提示をお願いしております
・体験後、ご自身で打ったそばはお待ち帰りをお願いしております
・お持ち帰り用に保冷バッグなどをご準備ください
・1日1組限定のため、ご希望に添えない場合がございます。詳細は店舗へお問い合わせください。