2019年04月22日 公開
370年の歴史を受け継ぐ日本三大船神事の一つ「ホーランエンヤ」が、10年ぶりに松江の初夏を彩ります。今回は開催を目前に控えるホーランエンヤの見どころや観覧を楽しむポイントをピックアップします!
10年に一度、約100隻の船が大橋川と意宇川を舞台に一大絵巻を繰り広げる、絢爛豪華大船行列「ホーランエンヤ」。 370年の歴史を有す「松江城山稲荷神社 式年神幸祭」の通称で、水の都松江が誇る日本最大級の船神事です。
9日間にわたって執り行われる神幸祭の見所は、何と言っても「渡御祭(とぎょさい)」・「中日祭(ちゅうにちさい)」・「還御祭(かんぎょさい)」の3祭日。
五大地と呼ばれる地域の人々が色とりどりに装飾した櫂伝馬船(かいでんません)に乗り組み、松江市指定無形民俗文化財「櫂伝馬踊り」を勇壮に披露。さらに中日祭では陸船の上でも披露されます。
城山稲荷神社での祭典後、御神霊を厳かな陸行列で大橋川河畔へとお運びします。神輿船に移し、静寂のなか清目船による御祓がすむと、煙火を合図に絢爛豪華な櫂伝馬一大船行列の幕開けです。
豊かで幸多き年であるようにと願いながら勇壮かつ華麗な櫂伝馬踊りを奉納し、約100隻、約1kmにも及ぶ大船団は約10km離れた隣町の阿太加夜神社まで向かいます。
【開催日程】2019年5月18日(土)
[祭典全体]8:30~17:30 [大橋川沿い櫂伝馬踊り]10:05~ [出雲郷橋付近櫂伝馬踊り]15:10~
櫂伝馬船による櫂伝馬踊りを披露した後、色とりどりに装飾された5隻の陸船に乗り換えます。ホーランエンヤの掛け声とともに櫂掻きたちが力強く陸船を曳き、船上では役者達が勇壮かつ華麗に踊り上げ、道中の観衆を魅了します。
神社境内にたどり着くと、五大地がそれぞれ順番に櫂伝馬踊りを奉納し、安置された御神霊をお慰めします。
【開催日程】2019年5月22日(水)
[祭典全体]10:00~16:00 [陸船櫂伝馬踊り]13:10~
阿太加夜神社に安置されていた御神霊が、渡御祭とは逆の経路をたどって、城山稲荷神社にお還りになります。五大地の人々は再び櫂伝馬船を繰り出し、絢爛豪華な船行列でお供をします。
やがて松江に入ると、全船団が威勢よく一糸乱れぬ櫂伝馬踊りを披露。そして、陸路で城山稲荷神社境内を目指します。厳かに祭礼をすませると、再び櫂伝馬踊りを奉納し、9日間の大祭が幕を閉じます。
【開催日程】2019年5月26日(日)
[祭典全体]8:00~18:00 [出雲郷橋付近櫂伝馬踊り]9:35~ [大橋川沿い櫂伝馬踊り]12:20~
水の都松江の象徴のひとつ「大橋川」を舞台に、100隻もの船団が描く圧巻の光景。ホーランエンヤは多彩な演出と芸により大きな感動を生みます。続いてホーランエンヤの観覧をより楽しむ4つのポイントをご紹介します。
人々の幸せと五穀豊穣への熱い願いが込められた船唄。五大地それぞれに独自の唄を持ち、独自の節回しで唄います。各地区を代表する音頭取りの喉の競い合いも見どころです。
舳先(へさき)には、勇壮に舞いながら天を指す剣櫂(けんがい)の姿。艫(とも)では、采振(ざいふり)が四斗樽の上で上半身をそり返し、天空へ華麗に采を振ります。船の上で美しく踊る役者達の誇り高い姿は人々を魅了します。
役者や漕ぎ手など櫂伝馬船乗組員の役割によって、衣装が変わります。地区ごとによってもそれぞれ特徴があり、色とりどりの華麗な衣装も楽しみの一つです。
誘導船を先頭に約100隻が連なり、延々1kmに及ぶ大船団となって進みます。装飾は五大地で競い合い、目映いばかりの色彩は一大錦絵巻の様相を呈します。
威勢のいいホーランエンヤの唄声に整然と揃う櫂さばき。舳先では歌舞伎風衣装の剣櫂が威風堂々見得を切り、女姿の采振りは艫で艶めかしく身をくねらす。
数えきれないほどの大観衆が見守る中、空前絶後の一大錦絵巻が繰り広げられるホーランエンヤ。今年を見逃すと次は10年後となります。是非この機会に島根にお越しください。
ホーランエンヤについて詳しくはこちら
≫ ホーランエンヤ2019 公式ホームページ