2022年12月21日 公開
19の市町村がある島根県。それぞれの市町村には、地域の魅力を県内外に発信する「観光協会」があります。地元の良いところを余すことなく知り尽くした観光協会スタッフは、いわば“地元案内のプロ”。そんなプロ達がおすすめする『現地を訪れたらぜひ食べてほしい!』ご当地グルメをご紹介します。
自然の幸が豊富な島根でしか食べられない名物グルメのほか、隠れたローカルフード、新たに登場したニューフェイスグルメなど、選りすぐりの絶品グルメが大集合。気軽にランチをしたり、ドライブの目的として現地へ足を運ぶのもおすすめです。
洋食店「西洋軒」が発祥と言われる「カツライス」は、ライスの上に揚げたトンカツ、その上にたっぷりのデミグラスソースをかけた料理。長年継ぎ足されたデミグラスソースは濃厚でコクがあり、サクサクのカツやご飯との相性は抜群。松江の喫茶店や洋食店に広まり、今では地元を代表するB級グルメとして市民に愛されています。
日本海で獲れた鮮度抜群のサバを酒と醤油の黒い出汁で軽く火を通し、たっぷりの白髪ネギと一緒に味わう「鯖しゃぶ」は、「漁師小屋 麦穂」のオリジナルメニュー。島根半島の漁師が食べていた食文化がベースの料理です。サッと熱々の醤油出汁にくぐらせる食べ方は、新鮮なサバだからこそ。シンプルな料理ゆえにサバの本来の濃厚な旨味をしっかりと楽しめます。
「どじょうすくい踊り」でよく知られている ”安来節” 発祥の地である安来市。全国屈指のどじょうの養殖地でもあり、市内のお食事処で柳川鍋や天ぷらなどで味わうことができます。安来産どじょうは臭みがなく、食べやすい小さめのサイズを使用しているので、骨が気にならず、年齢を問わず楽しめるのも魅力です。
一つひとつ丁寧に愛情込めて焼き上げる手作りベーカリー専門店「ぱんのやまきち」。もともとはうどん屋さんも兼業していた職人が小麦粉に惚れ込み、パンに専念してオープンした店です。ハード系のパン、ふわふわ食パン、ベーグルなど、小麦の風味豊かなパンにはファンが多数。売り切れ次第営業を終了するため、訪れる際には事前に確認を。
出雲日御碕灯台のある日御碕エリアでは、日本海で獲れた新鮮なネタをてんこ盛りにした「海鮮丼」を味わうことができます。港町だからこそ食べたい海の幸。新鮮な魚は身が引き締まっており、魚本来の美味しさを堪能できます。季節によって獲れる魚介類は変わるので、訪れるごとに旬の味に出合えるのも楽しみの一つです。
出雲が発祥の地と言われている「ぜんざい」。出雲大社周辺の甘味処を中心に、市内には味わえるお店が多数あります。小豆を砂糖で煮て餅や白玉を入れる定番のほか、焼き餅入りぜんざいや抹茶ぜんざい、冷やしぜんざいなどオリジナルのぜんざいが楽しめるお店も。優しい甘さが年代を問わず好まれるご当地スイーツです。
さばを1匹丸ごと焼いた「焼きさば」は、雲南市で昔から親しまれている名物グルメ。鮮魚店などでは丸ごと串刺しで販売されています。カリカリに焼いた皮は香ばしく、身はふっくら。さばの上質な脂が噛みしめるたびにジュワッと口の中に広がります。焼きさばの身をほぐし、ちらし寿司に混ぜ込んだ「焼きさば寿司」も人気です。
JR加茂中駅前から徒歩すぐのところにある隠れ家的ビストロ。木次ファームの卵や、地元雲南市の食材を中心に使用した料理を提供しています。観光協会スタッフの一押しは「オーブランチ」。メインを肉と魚から選べ、自家製パンも絶品。美しい彩りの料理は目でも楽しめると評判です。人気店なので予約がおすすめです。
しまね和牛100%のパティや地元食材を生かしたバーガーが味わえる「バーガーハウスピコピコ」。ジューシーで肉の旨味が詰まったパティを引き立てるのは、奥出雲産のトマトや自家菜園トマトで作られている酸味あるトマトソース。とろけるチーズとの相性も抜群です。評判を聞きつけ、遠方からわざわざ訪れる人も多いお店です。
アットホームな雰囲気で、通い続けたくなる中国料理の店「一番館」。一番人気の「から揚げ」はサイズが大きく、食べ応え抜群。「衣はパリパリ、肉はふっくらとした食感で脂っこくなく、ご飯が進みます」と観光協会スタッフも太鼓判のメニュー。定食には野菜炒めやサラダが付き、お米は地元産ブランド米「仁多米」を使用しています。
道の駅とんばら内にある「レストハウスやまなみ」。ここでは「ワニ料理」が食べられます。中国地方の中山間地域では「サメ」のことを「ワニ」と呼び、古くから地元の人に食材として親しまれてきました。ワニフライ定食はクセのない味わい、もちもち食感のワニを味わえます。また、ブランド肉 ”飯南ポーク” を使った料理もおすすめです。
地元JA雲南直営のクラシックなレストラン「ステーキハウス 萠美野」。現地JA雲南の肥育センターで飼育されたブランド牛「奥出雲和牛」を味わうことができます。肉はやわらかく、噛みしめると肉の甘さが口いっぱいに広がり、まさに絶品。飼育地でいただくからこその安心感と、リーズナブルな価格設定も人気です。
ご当地食材の「大田の大あなご」。あなごの漁獲量は島根県が3年連続日本一を誇り、その約半分が大田市で水揚げされています。大田市では50cmを超える大きなあなごが獲れることから「大あなご」と呼ばれ、肉厚で食べ応え満点。あなご丼や寿司、天ぷらなどの和食から、ハンバーガーやトルティーヤなどの洋食まで市内の多くの飲食店で独自のメニューが提供されています。
三瓶山麓で古くから栽培されている在来種のそば「三瓶そば」。香り高く濃厚な味わいはそば通にも人気で、三瓶山周辺やJR大田駅周辺に三瓶そばが食べられる食事処が点在しています。中には、食事とあわせて三瓶温泉が楽しめるスポットも。三瓶山麓の土地・気候だからこそ育ち味わえるそばはぜひ現地で食べてほしい逸品です。
野菜のかまぼこに、江津市のブランド肉「まる姫ポーク」の豚バラスライスを巻き、香ばしく焼き上げた一品。串焼きにしてあるので、片手で手軽に食べられるのが特徴です。あっさりとしたかまぼこにジュワッとあふれる肉汁が絡み、相性は抜群。道の駅「サンピコごうつ」内にある「揚げ物茶屋住京」で購入できます。
地元産の有機栽培ほうれん草がベースのグリーンカレー。ブランド豚「まる姫ポーク」のロースカツや、地元産の野菜をトッピングした、見た目にも鮮やかな料理です。ほうれん草のほのかな甘さ、ポークの旨味が辛さをまろやかに包み込み、スパイシーでありながら辛すぎず食べやすい味わい。JR江津駅から徒歩すぐの「Dining Barわかひろや」で食べられます。
地元産野菜をふんだんに使ったランチなどが楽しめる店「そら豆」の人気メニュー「山くじらハンバーグ定食」。”おおち山くじら” は美郷町で獲れたイノシシ肉のこと。イノシシ肉のミンチで作るハンバーグは独特の臭みやクセはなく、ふんわり柔らかな食感。アツアツ焼きたてで食べるハンバーグは、ジビエ初心者でも食べやすい一品です。
正式名称は「マジカルオムライス」。チキンライスの上に、ごろっと大きなからあげ、ウインナー、ハムを乗せ、たまごをかぶせたボリューム満点のオムライスです。誰もが大好きなおかずとオムライスの夢のコラボは、ここでしか味わえないスペシャルメニュー。旧石見川本駅から徒歩3分の場所にある「ふくむら食堂」で味わえます。
「川本食堂」が地元高校生と共同で開発した「えごま塩だれ丼」。川本町の特産品であるえごま油と石見ポークをふんだんに使用しています。えごま油で作った塩だれはあっさりとした味わいで、コクのある旨味の石見ポークとベストマッチ。ご飯の上には肉と一緒にたっぷりの生野菜も盛り付けてあり、ヘルシーさも嬉しいメニューです。
豊かな自然で育まれた食材を地産地消で味わう “A級グルメ” のまち・邑南町。「里山イタリアンAJIKURA」は、栄養豊富な田畑、清らかな川、雄大な日本海でとれた魚介など旬の厳選素材を、一番おいしい調理法で提供してくれるレストランです。歴史ある蔵を改装した心地よい店内は、落ち着いて食事が楽しめます。
古民家の雰囲気をそのまま活かした「手打ちそば千蓼庵」。邑南町の気候風土の中で守り育てられてきた地元産の三瓶在来そば、邑南町日貫そば(東屋在来種)を使ったA級グルメ「邑南そば」が味わえます。素材にこだわって丁寧に作られる手打ち十割そばは風味も香りも豊か。千蓼庵では、そば道場を兼ねた施設として次世代のそば職人も育てています。
「バトウ」の正式名称はマトウダイ。太平洋側ではめったに食べられない魚ですが、浜田では主にフライとして家庭の食卓にも並ぶソウルフードです。脂が少なめで淡泊な味わいですが、柔らかい白身は、サクサク衣との相性抜群。パンに挟んで食べるのもおすすめです。浜田市内の飲食店などで味わうことができます。
地元で「ぼべ貝」と呼ばれる貝のみを使ったシンプルな炊き込みご飯「ぼべめし」。口の中で磯の香りがふわりと広がり、貝のコリコリとした歯ごたえや旨味をたっぷり吸ったご飯は絶品。地元の人は、子どもの磯遊びで採集したぼべ貝でご飯を炊くこともあり、馴染みのある味として愛されています。
「MASCOS HOTEL」は、温泉や益田の魅力あるクラフト文化がつまった新感覚クラフトホテル。1階にあるレストランでは、「贅沢をカジュアルに」をコンセプトに、近海で獲れた魚介や肉、野菜など選び抜かれた食材を使った料理がいただけます。島根の地酒やクラフトビールなどのドリンクも種類豊富。宿泊者以外も気軽に利用できます。
JR益田駅から車で10分ほどののどかな環境にある「後藤商店」。全国でも残り少なく希少な、うどんやそば、ラーメンを自動調理して提供する自販機があります。ラーメンは本格チャーシューも入っていてどこか懐かしい味わい。すぐ近くには、同じくうどん自販機が稼働する「自販機コーナー オアシス」もあり。自販機目当てに訪れる人も多いスポットです。
お問合せ先:後藤商店 TEL:0856-25-2603
JR津和野駅から歩いて5分の場所にあるうどん屋「つるべ」。手打ちならではのコシがあるうどんは、丁寧に注文を受けてからゆで上げます。看板メニューの「カレーうどん」は、たくさんの肉とコクが出たカレー汁がやみつきになる味わいで、箸が止まらない美味しさ。地元の人はもちろん、県外からも多くのファンが訪れる人気の味です。
古民家カフェ「みずとき」で味わえるのが有機野菜をたっぷりと使ったビーガン料理。お米や調味料、油に至るまで産地が表記してあり、安心して口にすることができます。目にも鮮やかな料理の数々、中でも大豆が主原料の植物性食材「ソイミート」の満足感には観光協会スタッフも太鼓判。冬季休業があるので確認の上で来店しましょう。
山奥にひっそりと佇む「山cafe Heaven」ではオーナー夫妻手作りの地元食材を活かした自家製メニューや自家焙煎コーヒー、スイーツが味わえます。料理の味はもちろん、情緒溢れる空間に通いつめるファンもいるほど。モーニングは旅人にも人気。自然の中で時間を忘れてほっとひと息できる場所です。
岩海苔をさっと炙り、醤油をまとわせ、丸くて大きいおにぎりに巻いたこの料理は、真っ黒で丸い見た目から「ばくだんおにぎり」と呼ばれ、ローカルフードとして地元の人に愛され続けています。ご飯を岩海苔で巻いたシンプルな料理だからこそ、岩海苔の旨味や磯の香りがしっかりと感じられるのが魅力。島料理をぜひご賞味あれ!
もともとは隠岐の冠婚葬祭に欠かせない郷土料理として長く親しまれていましたが、今では隠岐の島町を代表するご当地グルメとして観光客にも人気の「隠岐そば」。つなぎを使わない十割そばで、そばの風味を強く感じられるのが特徴です。出汁は焼いた鯖やあご(トビウオ)を使った独自のもの。素朴な味わいを楽しめます。
隠岐の特産品であるサザエ。隠岐4島で食べられる人気のご当地丼「さざえ丼」の元祖が「コンセーユ」。ご飯の上にアラメ、メカブといった海藻を敷き詰め、その上に醤油で煮たサザエの身や肝を盛り付けていただきます。半熟の温泉卵を絡めて食べるのがオススメ。サザエのコリコリ食感、海藻の旨味、卵の甘みは奇跡のコラボ。
3~6月に旬を迎える隠岐の岩ガキ。西ノ島町は全国で最も早く養殖に成功した “養殖発祥の地” です。隠岐のきれいな海で育つ岩ガキは、栄養価が高く、大きくてクリーミー。徹底した品質管理で生でも安心して食べられますが、地元民のおすすめは、焼いてレモン汁をかける食べ方。旬の季節は町内の飲食店で、それ以外の時期は事前予約でホテルの食事などでいただけます。
「寒シマメ」とは冬の寒い時期に獲れるスルメイカの隠岐諸島での呼び名です。この時期のシマメは身がプリプリに引き締まり、肝は旨味がたっぷり。イカを肝醤油で漬けた「寒シマメ肝醤油漬け」は、食感と味が絶妙なバランスでご飯との相性もぴったり。独自の凍結技術で、菱浦港フェリーターミナルの食事処などで一年中楽しめます。
島の豊かな自然の中で潮風を受けながらのびのびと育った極上の黒毛和牛。市場にほとんど出回らないため「幻の黒毛和牛」と言われています。サシが美しい良質な肉質で、上品な甘みととろけるような舌触り、素材の持つ旨味は最高ランク。菱浦港近くの「島生まれ島育ち 隠岐牛店」で焼肉や丼などで味わえます。
知夫里島産のサザエとジャガイモを使用した手作りコロッケ。さざえのコリっとした食感を楽しめるようにと試行錯誤して開発されたメニューです。知夫里島の海の幸と山の幸が、絶妙なバランスの味わいを作り出しています。民宿としても営業している「ダイニングカフェDONA」で食べられます。