高津川の水源にあたる吉賀町「大蛇が池」。ここでは、水不足の年に雨乞いのため古来より行われていた神事『水源祭り』が、現在も6月中旬に人々が楽しみに心待ちにする行事として伝承されています。龍がうねり激しい水しぶき飛び交う、迫力の祭りの様子をインタビューと共にレポートします。
会場の様子
よさこいが祭りを盛り上げる(イベント広場)
よさこいが祭りを盛り上げる(イベント広場)
地元有志の皆さんのバザー
中国自動車道・六日市ICから車で約10分、鹿足郡吉賀町田野原にある水源公園。
ここで毎年6月の第3日曜日に開催される『水源祭り』に行ってきました。
当日は抜けるような青空で、会場の水源公園は菖蒲の花が緑に映え美しく、よさこいの音が祭を活気づけ盛り上げます。(出演団体:紅蝶連(吉賀町))
地元有志の若杉会のみなさんがバザーを出店されていました。
迫力の龍蛇 吉賀町水源祭り
神事の様子
勢いよく龍が池に飛び込みました
激しく御神体を水に潜らせます
一連の儀式が終了すると、一本杉に龍(御神体)をかかげます
龍に手を噛んでもらう子ども達
若杉会代表・大庭次男さん(2014当時)
まず、雨乞い神事では社の前で祝詞(のりと)があり、龍が酒を飲み暴れ始めます。会場を何周もする大サービスで観光客を楽しませています。祭の見どころは島根を代表する一級河川・高津川の水源『大蛇が池』への龍の飛び込みです。池にもぐり、水を滴らせながら水上に姿を現す龍の迫力は圧巻です。
池に入った龍はこの後どうなるのか?
大蛇が池で暴れた後、龍は天に昇るように、池のほとりにそびえる一本杉へかかげられます。ここで雨乞い神事は終了。
観客からは伝統の神事を見届けた感嘆の声が漏れていました。
しばらくして、龍が一本杉から降ろされ、水源公園内の折れた神代杉へ巻き付けられました。龍に噛まれたところがよくなると言われており、子どもたちは龍の歯に触ります。この龍はこの後1年間、水源公園のこの場所に巻き付いたままなので、龍の歯を触ってご利益をあやかることができるそうです。
水源祭り動画
周辺のスポット紹介
水源会館
水源会館には迫力の神楽衣裳も展示
道の駅 かきのきむら
水質日本一の高津川
水源祭りで訪れた吉賀町。水源公園にある水源会館では、吉賀町における龍の存在や歴史を知ることができます。吉賀町に伝わる抜月(ぬくつき)神楽についても伝承されています。
一通り見た後、道の駅にも立ち寄りました。
1つ目は温泉施設が併設されている『道の駅むいかいち温泉ゆ・ら・ら』。ここには24時間開いている観光情報コーナーがあります。2つ目は高津川のせせらぎを楽しめる風光明媚な『道の駅かきのきむら』。無農薬野菜を買うことが出来ます。 吉賀町から日本海方面へ向かう道中、ぜひお立ち寄りください。