馬木不動尊と神戸川をはさんだ反対側の山麓に築かれた径十数mの小規模な古墳である。内部主体は切石造りの横穴式石室であり、出土土器から6世紀末に属すると推定される。
この古墳が注目されたのは、玄室内に火葬を物語る石櫃(いしびつ)(火葬骨を入れた蔵骨器を収納する容器)が存在することによる。この石櫃に伴う遺物としては蕨手刀(わらびでとう)(柄が蕨のうずまきの文様。同種の刀は正倉院にも現存する)と須恵器(すえき)があり、時期は奈良時代に属す。
このために前代の古墳を火葬墓として再利用したと推測されるが、このような例は稀である。また、この地方における火葬墓の初源を知る上でも貴重な資料である。県指定史跡。
住所 | 出雲市馬木町 |
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お問合せ先 | 出雲市文化財課 TEL:0853-21-6893 |
営業時間 | 年中見学可能 |
利用料金 | 無料 |
交通アクセス | JR出雲市駅からバス15分、馬木不動尊前下車徒歩10分 |
駐車場 | 無し |