温泉にはさまざまな成分が含まれており、美肌の素のカクテルともいえます。
カクテルのレシピは温泉によってそれぞれ違っており、カクテルの名前が泉質名で、温泉の主な成分をからつけられています。
泉質の分類は10種類で、島根県にはそのうちの8種類の泉質を含む温泉があります。
泉質によって特徴もさまざまですので、その時の肌の悩みや好みにあった温泉を選んで、賢く美肌になりましょう。
【単純温泉】
成分含有量が少なく、日本で最も多い温泉。マイルドな泉質は肌や体にやさしく働くマイルドな泉質でリラックス!
【炭酸水素塩泉】
美肌泉質の代表。肌表面の古い角質や汚れを落とす作用があり、スベスベのなめらかな肌へ整えます。
【硫酸塩泉】
温泉の水分を肌へと運び、しっとりとした肌へ。古くは武将の傷をいやしたといわれる湯も多くみられる泉質で、肌が元来持つチカラを高めます。
【塩化物泉】
温泉に含まれる塩の成分がベールのように肌を包み込むことで、保温・保湿が期待できます。湯あがり後も、しっとり・ぽかぽかが持続します。
【含鉄泉】
鉄を含む茶褐色の湯「含鉄泉」は、温熱作用で体を温めて血のめぐりを促します。ぽかぽかと温まって発汗し、ツヤ肌へ導きます。
【放射能泉】
体をじんわり温める癒し系の放射能泉。自律神経のバランスを整えて活力をもたらし、肌の自然治癒力をサポートします。
【二酸化炭素泉】
天然の二酸化炭素ガスを1,000mg/kg以上含有する稀少な温泉が「二酸化炭素泉」。炭酸ガスの働きで血行が促進されれば、肌の代謝もアップして内側から輝くツヤ肌に。
【酸性泉】
程よい刺激で肌や体に喝を与えて殺菌、肌の活性をサポートします。作用が強いので、ぴりぴりと刺激を感じたらこすらないように注意して、湯あがりは真湯で流しましょう。
…クレンジング(汚れを落とす)
…化粧水(潤す)
…乳液(保湿)
…その他
pH値によっても肌への働きの違いがあります。温泉の場合は、pH7の中性を基本として酸性、中性、アルカリ性に数値で分類しています。pH値が8.5以上と高くなればアルカリ性、pH値が3未満と低くなると酸性です。アルカリ性だと肌の汚れや古い角質を落とすクレンジング作用があり、スベスベの肌に。中性から弱酸性は、肌のpH値に近く刺激が少ない温泉です。酸性の湯は、肌を殺菌したり程よい刺激で活性化を促す作用が期待できます。
温泉の特徴を知るには主成分である泉質が最も重要ですが、泉質名にはでてこない成分も美肌の大切なサポート役を担っています。「メタけい酸」は、温泉の中の水分をせっせと集めて肌を整え、温泉の主成分副成分の働きがスムーズに届くように助ける美肌のサポーターです。化粧品用語では「ブースター」と呼びますが、成分が浸透しやすくなるように肌を整える名脇役を担っています。
メタけい酸は50mg/kgあれば温泉として認められる数値で、100mg/kg以上あれば、石井的指標としては美肌サポーター役を担えると考えて、島根県の約60ヵ所の温泉のメタけい酸の数値もピックアップしてみました。
監修:石井宏子(温泉ビューティ®研究家)