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電車で旅に行こう!島根の観光列車ガイド

瑞風

登場以来、大人気の豪華寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風(みずかぜ)」に続き、2018年7月から新たに観光列車「あめつち」が運行スタート!

またトロッコ列車やSL、人気キャラクターのラッピング列車など、鉄道ファンならずとも、ユニークでバラエティ豊かな列車の旅はとても魅力的です。

今回は飛行機や車では味わえない、鉄道で楽しむ島根の旅をピックアップします。

JRの観光列車

あめつち(JR西日本)

あめつち
山陰の美しい空や海、山並み、日本刀などをイメージしたデザイン

古事記の書き出し「天地(あめつち)の初発(はじめ)のとき」を名前の由来とする、新しい観光列車「あめつち」。日本の神話や歴史・文化のルーツとされる山陰にちなんで「ネィティブ・ジャパニーズ」というコンセプトでデザインされました。

JR山陰本線の鳥取駅から出雲市駅を結んで1日1往復し、雄大な日本海や大山、古代からの歴史・文化を育んできた宍道湖、斐伊川など、日本の原風景・山陰の魅力を堪能できるルートとなっています。特に見どころの区間では速度を下げて走行するので、悠久の歴史に思いを馳せながら山陰の絶景をじっくり楽しむことができます。

あめつち
地元素材を活用し落ち着いた和の空間を演出

車両監修・デザインは、映画「RAILWAYS」の監督で知られる出雲市出身の錦織良成氏や、スタジオジブリのアニメ「崖の上のポニョ」などで美術監督を務めた、松江市出身の吉田昇氏の協力で実現。

外装は、山陰の美しい空や海を表わす「紺碧(こんぺき)色」を基調に、たたら製鉄による日本刀や山陰の山並みをイメージした銀色の模様が施されています。また内装は、鳥取県の智頭杉や島根県の黒松、石州瓦、因州和紙などの地元の工芸品が彩り、木目調のパネルを多用し、白木の質感を表現した落ち着いた空間となっています。

あめつち 食の楽しみ
山陰の恵みが満載の食

あめつちの旅のもう一つの楽しみは、食材の宝庫である山陰の海の幸・山の幸を味わえる食事です。山陰や神話をテーマに、島根牛や大山鶏、地魚のアゴ(飛魚)といった地元食材を用いて作られた食事をはじめ、人気のご当地スイーツ、お茶、地酒を通して、山陰の味覚を楽しむことができます。(要事前予約)

あめつち

【お問い合わせ】JR西日本お客様センター
TEL:0570-00-2486(受付時間 6:00~23:00)
【関連リンク】≫ 「JRおでかけネット」観光列車の旅時間

【運行終了】トロッコ列車「奥出雲おろち号」(JR西日本)

奥出雲おろち号

※トロッコ列車「奥出雲おろち号」は2023年11月23日をもって、運行を終了いたしました。

出雲神話のオロチ伝説が息づく奥出雲の山あいを走る、絶景トロッコ列車「奥出雲おろち号」。JR木次線の木次駅~備後落合駅間を、4月から11月までの金・土・日・祝日を基本に、1日1往復運行しています。(ゴールデンウィーク・夏休み・紅葉期間は平日も運行。)

ガラス窓のないトロッコ列車はとても解放的で、外から流れ込む自然の風がとてもさわやか。窓の外には町並みや田園、緑豊かな森など、山あり谷ありの変化に富んだ風景が次々と流れて行き、抜群の爽快感です。

奥出雲おろち号

沿線の出雲坂根駅構内には延命水と名づけられた湧き水があり、地元では長寿の霊水として長く親しまれてきました。停車時間には延命水を求めて乗客の列ができるほど人気です。

出雲坂根駅を出発すると、急勾配の山をジグザグに登って行く全国でも珍しい三段式スイッチバックがあり、さらにその先には一番の見どころといえる、日本最大級の二重ループ橋「奥出雲おろちループ」が続き、見どころ満載。新緑や紅葉の時期は特に人気があります。

奥出雲おろち号

駅や車内販売で、奥出雲和牛や仁多米など地元素材たっぷりの弁当や笹ずし、全国的にも有名な木次乳業の牛乳やプリン、天然素材100%のスーパープレミアムアイスクリームなど、木次線沿線ならではのご当地グルメを購入できます。また亀嵩駅や八川駅で窓越しに奥出雲そばを購入する乗客の姿も、トロッコ列車ならではの風景。絶景を眺めながら地元グルメに舌鼓を打つ、鉄道の旅ならではの楽しみが満喫できます。

トロッコ列車「奥出雲おろち号」

【お問い合わせ】JR西日本お客様センター
TEL:0570-00-2486(受付時間 6:00~23:00)
【関連リンク】≫ 「JRおでかけネット」観光列車の旅時間
【特集ページ】≫ 「奥出雲おろち号で行く、絶景!トロッコ列車の旅」

SL「やまぐち」号(JR西日本)

SLやまぐち号

旧国鉄の近代化・合理化のために全国で蒸気機関車が廃止される中、山口線のSLも一旦は姿を消しましたが、熱心なファンの声に後押しされ、1979年にSL「やまぐち号」として復活しました。新山口を出発して湯田温泉や山口市、長門峡などを通過し、山陰の小京都・津和野までの62.9kmを約2時間かけて走ります。

現在、「貴婦人」の愛称で親しまれているC57形と、機関車の代名詞ともいえる「デゴイチ」の名で呼ばれるD51形の、2種類のSLが運行しています。

SLやまぐち号

客車は2017年にリニューアルされ、SL全盛期に活躍した旧型客車を復刻したレトロな車両です。1号車は、東京と下関を結ぶ特急「富士」の1等展望車として、1938年に製造された車両の復刻モデル。展望室と展望デッキを備えたグリーン車です。2~5号車は普通指定の列車で、戦前や戦後を代表する懐かしさ漂う客車となっています。

SLやまぐち号

乗車して旅する楽しみもあれば、走るSLを眺める楽しみ、撮影する楽しみもあります。田園風景を走る姿や津和野大橋を渡る姿、太皷谷稲成神社の境内から見下ろすやまぐち号など、鉄道ファンにはたまらないスポットがたくさんあります。煙を吐きながら美しい津和野の風景の中を走るやまぐち号の姿は、まるで1枚の絵葉書のようです。

SLやまぐち号

【お問い合わせ】JR西日本お客様センター
TEL:0570-00-2486(受付時間 6:00~23:00)
【関連リンク】≫ 「JRおでかけネット」観光列車の旅時間
【特集ページ】≫ 「SLやまぐち号が夢を乗せて走る」

一畑電車の観光列車

ご縁電車しまねっこ号Ⅱ(一畑電車)

ご縁電車しまねっこ号2
「しまねっこ」のデザインが可愛いラッピング

松江しんじ湖温泉駅と電鉄出雲市駅や出雲大社前駅を結ぶ私鉄「一畑電車」。いくつかある車両の中でも人気があるのが、島根県観光キャラクター「しまねっこ」で彩られた「ご縁電車しまねっこ号Ⅱ」です。

ご縁電車しまねっこ号2

「ご縁の国しまね」をイメージしたラッピングで、しまねっこファンや縁結びに関心がある人なら一度は乗ってみたい、楽しい電車です。車内にはしまねっこが座っているシートがあり、隣に座って記念撮影するのが人気です。

ご縁電車しまねっこ号2

また2両編成のしまねっこ号Ⅱの中に1つだけハート形の吊り輪があり、見つけると幸せが訪れると言われています。床には「ご縁あみだくじ」が描かれていて、たどっていくと運命の人に出会えるかも?乗っているだけで楽しい時間を過ごすことができます。

ご縁電車しまねっこ号Ⅱ

【お問い合わせ】一畑電車株式会社 総務部 営業課
TEL:0853-62-3383(平日9:00~17:00)
【関連記事】≫ 一畑電車車両運用

楯縫号(一畑電車)

一畑電車「楯号縫」

2013年に観光列車として登場した一畑電車の「楯縫(たてぬい)号」。風土記時代の旧出雲國の楯縫郡が名前の由来で、現在の出雲市の北東部にあたる地域です。「出雲国風土記」によれば、この地で出雲大社の飾り用祭器として、楯を造り始めたことから「楯縫」の名が付けられたとされています。

一畑電車「楯縫号」

宍道湖の北岸沿いを走る一畑電車。車窓からは朝日や夕日に輝く湖の景色を望むことができます。春は菜の花や桜、秋は紅葉など、四季折々の美しい風景を眺めながら旅を楽しめる貴重な路線です。楯縫号は、宍道湖を中心に広がる眺望を満喫できるよう、座席を宍道湖側に向けて設置してあります。

一畑電車「楯縫号」

イベント電車としても活躍する楯縫号。座席にはテーブルが設置されており、車内で抹茶や和菓子が味わえる「和スイーツ電車」や、夏季限定で宍道湖の夕景と共にビールを楽しめる、ビール電車「酔電」としても運行されます。

一畑電車「楯縫号」

【お問い合わせ】一畑電車株式会社 総務部 営業課
TEL:0853-62-3383(平日9:00~17:00)
【関連リンク】≫ 一畑電車公式サイト
【特集ページ】≫ 「一畑電車 de サイクリング」

デハニ50形(一畑電車)

一畑電車 デハニ50形

錦織良成監督によって、中井貴一主演で制作された映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」は一畑電車が舞台でした。この映画に登場したオレンジ色の電車が、一畑電車を代表する「デハニ50形」車両です。

一畑電車 デハニ50形

1928年から1929年に製造された日本最古級の電車で、手動式の扉や木製の車体、鎧戸の日除けなどレトロな雰囲気が味わい深く、今もファンに人気です。残念ながら既に現役は引退しましたが、出雲大社前駅で車両の一般公開展示が行われています。車両の中も見学することができ、写真スポットとしても人気です。

一畑電車 デハニ50形

また出雲市の雲州平田駅では、毎週金・土・日と祝日にデハニ50形の体験運転が行われています。講習を受け、お手本を見せてもらった後は実際に運転することができます。その後スタッフのガイドによる駅構内の見学や記念撮影もあります。またゴールデンウィークや夏休みなどには、子供電車体験教室が開催されています。デハニの運転以外に、軌道自転車・鉄道模型など4種類の体験ができます。

一畑電車 デハニ50形

【お問い合わせ】一畑電車株式会社 総務部 営業課
TEL:0853-62-3383(平日9:00~17:00)
【関連リンク】≫ 一畑電車デハニ50形 体験運転
【特集ページ】≫ 映画「RAILWAYS」特集

JRのラッピング列車

石見神楽(JR西日本)

石見神楽

米子から浜田・益田間を結ぶ快速アクアライナーを、島根県西部で盛んな伝統芸能である石見神楽のデザインでラッピングした列車「石見神楽(いわみかぐら)」。石見神楽の演目に登場する鬼など、大変インパクトあるビジュアルで、迫力のラッピングとなっています。


石見地方の海岸線を走る快速アクアライナー

島根県西部は海岸沿いを走るルートも多く、真っ青な日本海を背景に走る列車の姿はフォトジェニック。変化にとんだ海岸線や赤瓦の集落など、石見地方の独特な風景を車窓から楽しむことができます。

石見神楽

【お問い合わせ】JR西日本お客様センター
TEL:0570-00-2486(受付時間 6:00~23:00)
【関連リンク】≫ 「JRおでかけネット」観光列車の旅時間

JRの寝台列車

サンライズ出雲(JR西日本)

サンライズ出雲

出雲市と東京を結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」。東京駅の発車時刻が22時なので仕事帰りにも利用できます。個室寝台なので落ち着いて過ごすことができ、親しい仲間とアルコール片手に語り合ったり女子会にもぴったりと人気が高く、特に週末の便は予約もすぐ埋まるほどです。

サンライズ出雲

車内はシティホテルをイメージして住宅メーカーと共同設計、木の温もりを感じるインテリアに心落ち着きます。寝台は基本全て個室で、シングルデラックスやツイン、ソロなどバリエーションも豊富。室内にはコンセントもあり、パソコンでの仕事やスマートフォンの充電などに重宝します。

サンライズ出雲

リーズナブルな価格がうれしい「ノビノビ座席」もあります。個室ではないものの横になって休むことができます。頭側には読書灯やドリンクホルダー、仕切りもあり便利です。食堂車はありませんが、ミニラウンジで飲食を楽しむことができます。シャワールームもあり東京から出雲までの約12時間、快適な旅を楽しめます。

サンライズ出雲

【お問い合わせ】JR西日本お客様センター
TEL:0570-00-2486(受付時間 6:00~23:00)
【関連リンク】≫ 「JRおでかけネット」観光列車の旅時間
【特集ページ】≫ 「豪華寝台特急でオシャレ&ロマンの旅」

TWILIGHT EXPRESS 瑞風(JR西日本)

瑞風
アール・デコ調の美しいデザイン

「美しい日本をホテルが走る」をコンセプトに開発された、JR西日本の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は、10両編成の豪華寝台列車です。スイートからシングルまで全室トイレ・シャワー付きの個室寝台、食堂車、ラウンジカー、展望車が連結された、まさに走る高級ホテル。

山陰コースと山陽コースの各上り・下り、そして山陽・山陰周遊コースの計5コースを運行します。また沿線の観光地を巡る「立ち寄り観光」もあり、島根県内では、たたら製鉄の遺構見学や松江・明々庵で茶の湯体験、出雲大社参拝などを楽しめます。

瑞風
ホテルのような上質さと心休まるしつらえ

車両や客室は、洗練された上質さと心休まる懐かしさを感じる「ノスタルジック・モダン」デザインで統一されています。内装の一部には島根県産のカシをはじめとした天然木材を使用。その他、島根特産の石州和紙を用いた照明器具など、インテリアも沿線各地の素材を活用し、ラグジュアリーな空間で最上級のサービスを堪能できます。

瑞風

食堂車では、フードコラムニスト・門上武司氏プロデュースのもと、一流の食の匠が監修した沿線の多彩な食材を使った料理が提供されます。

展望車の壁面はガラス張りで、空まで見渡せる開放的でくつろげる空間。最後尾の展望デッキにも出ることができるので、沿線の風を感じながら山陰・山陽の絶景を楽しみ、一生の思い出に残る特別な旅を満喫することができます。

TWILIGHT EXPRESS 瑞風

【お問い合わせ】TWILIGHT EXPRESS 瑞風 ツアーデスク
TEL:0570-00-3250(受付時間 10:00~17:30 ※休業日:水曜・日曜・祝日・年末年始)
【関連リンク】≫ 「瑞風」公式サイト


移り行く景色を眺め、ご当地の食を味わい、心休まる時間を過ごせる列車の旅はかけがいのないひと時を与えてくれます。ぜひ、島根で列車の旅をお楽しみください。


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