2023年01月30日 公開
江戸時代初期に完成し、今もその当時の形を残す ”国宝” 松江城。城を中心に、城下町の風情が今でも残る町並みは、松江の歴史と美しい景観が感じられるエリアとして人気のスポットです。
城の周りにはお堀がめぐらされており、その景色を船上から体感できる遊覧船が「ぐるっと松江堀川めぐり(堀川遊覧船)」です。ゆったりと進む小船からは、江戸時代から変わらない姿、豊かな自然、地上では見ることのできない水上風景が広がります。また、遊覧船は四季を通して楽しめ、冬季には「こたつ船」が運航されていて松江の冬の風物詩となっています。
「水の都」と言われる松江。美しい夕日が見られる宍道湖、その宍道湖に向かって街中を流れる大橋川など、印象的な水景が数多くあります。松江城をぐるりと囲むお堀もその一つ。「ぐるっと松江堀川めぐり(堀川遊覧船)」では、全長約8m、幅約2mの屋根付きの小船に乗って、船頭さんの案内をお供に江戸時代から残るお堀(内堀・外堀)を約50分めぐります。
船を操縦しながら案内をしてくれる船頭さんは皆、個性豊か。松江の歴史や道中のスポット紹介のほか、船頭さんお気に入りの見どころを教えてくれたり、美しい民謡まで聴けます。船頭さんによっておすすめポイントや民謡も変わるので、乗るたびに違った松江の魅力に出会えることも。気軽にどんどん話しかけてみましょう。
堀川遊覧船は、大きく分けて3つのエリアを運航します。1周の船旅では、過去と現在の松江の魅力が交錯、時代を超えた景色に出合えます。
国宝松江城や石垣、武家屋敷など、江戸時代の面影をそのまま残すエリア。年輪を重ねた松が続く並木道などが見られ、タイムスリップ気分を味わえます。
レトロモダンな「カラコロ工房」や、石畳の通りにはさまざまなショップが立ち並びます。洗練された「今」の松江が感じられる現代的なエリア。
松江城内に植えられた木々と光が織り成す、静けさに包まれたロケーションのエリア。水鳥や亀など水辺の生き物たちがくつろぐ様子にも心和みます。
一日乗船券は、何度でも、どの乗船場でも、途中下船・途中乗船OK!船と徒歩を組み合わせて松江城周辺散策が楽しめます。
国宝松江城のメインの入り口「大手門跡」のすぐ近くにある乗船場。松江歴史館や塩見縄手からも近く、松江城周辺観光の前後に乗るならこちらがおすすめ。
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乗船場の近くに大きな駐車場(城山西駐車場)があり、車でのアクセスが便利。塩見縄手エリアにも徒歩約5分。
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グルメスポットやショップが点在する市街地区の中にある乗船場。「カラコロ工房」や京店商店街などからはこちらが便利。
※カラコロ広場乗船場発の定期便はありません。
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乗船中は、船頭さんが親しみやすい語り口調で松江の魅力をご案内。ときには、観光ガイドブックでは知ることができないディープな情報を知ることも。多いときに1日に4~5回乗るという、運航コースを知り尽くした船頭さんがおすすめする見どころをご紹介します。
松江城の北 ”歴史地区” にあたる場所にあり、武家屋敷や小泉八雲旧居などが軒を連ねる通り「塩見縄手」。江戸時代の面影を残す趣ある町並みが続き、城下町・松江らしい景色が見られます。水上からは舗装された道路が見えないため、車が通っていないと、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう!
【船頭さんのおすすめコメント】
通りには電柱や信号機がなく、美しい松並木が楽しめます。時代劇の撮影に使われたこともある松江が誇る「伝統美観地区」です。
松江城西堀 ”自然地区” にある、木々が生い茂る緑豊かなスポット「椿谷」。初夏は新緑、冬は椿など季節によって異なる表情を見せる自然が何といっても最大の見どころ。ここでは船頭さんの案内もマイクオフ。静けさの中、水面の揺らめき、木々が風にざわめく音に心癒やされます。木陰でひと休みする水鳥や亀に出合えることも。
【船頭さんのおすすめコメント】
木々が水面に反射して、写真映え抜群な綺麗な景色も楽しめます。夏には、ほんの短い期間ですが、親鳥の後ろをついて泳ぐカルガモのヒナが見られることもありますよ。
堀川遊覧船の航路には、17の橋が架かっています。味わいのある木製の橋やトンネル状の橋、屋根を下げないと通れない低い橋など形も色もさまざま。こんなに多彩な橋をいくつもくぐれるのも水上ならでは!どの橋も松江の人々の生活に欠かせないものです。橋の上にいる人や道行く人と手を振り合ったり、地元の方とのふれあいも楽しめます。
暗くて狭いスリル満点の「うべや橋」
最も水面と橋の間が近い橋「普門院橋」
17の橋の中には、低い橋が4つあり、これらの橋をくぐるときには船の屋根がぐっと下がり、橋の天井すれすれを移動。もちろん乗客も屋根に合わせて体をかがめてくぐり抜けます。自然地区を抜けたところにある「うべや橋」は水路の入り口が狭く、船と壁の間はわずか数cm!頭上も左右もギリギリの水路に入っていく瞬間はドキドキのアドベンチャー気分。
【船頭さんのおすすめコメント】
最も低い橋は「普門院橋」。船の屋根がかなり下がるので、床に顔を近づけるくらい思いっきりかがみます。うまく通り抜けられたときには思わず拍手が起こることも!
小泉八雲の怪談に登場する「普門院」の目の前にある普門院橋から北堀橋・宇賀橋の間は、松江城山公園の森の上に松江城天守を望む抜群のロケーションが楽しめます。ここは、松江城と堀川、趣のある木製の橋・宇賀橋を一緒に写真に収められる撮影スポット。航路屈指の絵になる風景をぜひ写真に残しましょう。
【船頭さんのおすすめコメント】
前を行く船がいる場合は、松江城・堀川・橋に加えて船も一緒に収まるので、より風情ある写真が撮影できますよ!
石垣にも注目!
築城当時のまま残っている松江城の石垣。形がバラバラの石が絶妙なバランスで積まれています。当時の卓越した建築技術がうかがえます。
また、大手前広場乗船場を出発してすぐ、内堀の石垣をよくよく見てみると、「星型」の刻印があるものが!これは、当時、安全祈願に掘られたものと言われています。
寒さが感じられる冬に、水上観光なんて!と思った方もご安心を。11月中旬~4月上旬の期間、船の中にやぐらこたつを設置。寒い冬でも暖かく快適に、体と足元を温めならがらゆったりとした船旅が体験できます。
電源のない船上では、こたつを温めるために「豆炭」が使われます。温かく楽しんでもらいたいというおもてなしの心を持って、船頭さんが火起こしから準備まで行います。
また、秋は木々が色づき、冬は雪景色が見られることも。この季節ならではの情緒ある城下町の風景をこたつ船で満喫しましょう。
自然の中を運航する堀川遊覧船は、季節の移り変わりに合わせ美しい景色に出合えるのも魅力。季節限定の船だけではなく、その季節にしか見られない風景を目指して乗船するのもおすすめです。
乗船の記念に「御船印」を!
全国各地の船会社や海洋博物館が独自のデザインで発行している「御船印」。「ぐるっと松江堀川めぐり」では、和紙を使用した上質な御船印を各乗船場窓口で販売しています。公式船印帳に貼って保管するのもおすすめ。
松江の主要観光スポットを巡るなら、下記のサービスがおすすめ。今回ご紹介した「堀川遊覧船」も団体割引として利用可能です。ぜひご活用ください。
松江市街地の観光スポットをめぐる周遊バス。共通二日乗車券・レイクライン1日乗車券をご利用の方は、松江市内の観光施設で利用料金の割引を受けることができます。
≫ レイクライン 1 日乗車券販売箇所一覧
ぐるっと松江堀川めぐり(堀川遊覧船)
[運航時間]
3月1日~7月31日・8月18日~9月30日 / 9:00~17:00(最終)
8月1日~8月17日 / 9:00~18:00(最終)
10月1日~2月末日 / 9:00~16:00(最終)
[運航間隔]随時
[料金]1日乗船券/大人1600円 中学・高校生1300円、小学生800円
※小学生未満は大人1名につき1名無料
-松江堀川ふれあい広場乗船場近く-
松江堀川地ビール館
地ビール工場を併設した、島根の名産を取り扱う特産館。老舗の和菓子がずらりと揃うほか、松江の名水で仕込んだ地ビールが味わえるコーナーもあります。
〒690-0876 松江市黒田町509-1
TEL:0852-55-8877
≫公式サイト
-カラコロ広場乗船場近く-
京店商店街
和菓子店や飲食店、工芸を扱う店舗などが立ち並ぶ石畳の通りが美しい商店街。カラコロ大黒やハートの石畳などのご縁スポットも人気。
松江市末次本町
TEL:0852-26-5610(松江京店商店街協同組合)
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