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石見で本格アートを楽しめる美術館

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2024年08月09日 公開

じっくりとアートを楽しみたい。そんな、アートファンの皆様に、島根県西部石見地方のおすすめ美術館をピックアップしました。様々なテーマに沿ったギャラリーで、巡回展や石見ならではの展示をお楽しみください。

①島根県立石見美術館(益田市)

島根県芸術文化センター「グラントワ」の中にある美術館。設計を内藤廣がおこない、澄川喜一や森英恵など石見出身の巨匠が密接に関わった、随一の美術館。ヨーロッパの建築物の中にいるような、アーチ型ドームのロビー空間は美しく、たっぷりと芸術の世界に浸ることができます。
趣向の異なる4つの展示室では、全国級の巡回展や、学芸員の構想による秀逸な企画展、地元画家による展示など、アートを存分に堪能できます。また、ファッションをテーマにした展示は全国的にも群を抜いています。 石州瓦や、木を大切にした温かい館内空間や、泉のある中庭で鑑賞後はゆったりと時を過ごすことができます。本格フレンチの楽しめるカフェ・レストランもおすすめです。

②浜田市世界こども美術館(浜田市)

日本でも珍しい子どもをテーマにした「みること」と「つくること」の両方が楽しめる美術館です。有名な芸術家や現代美術などの作品を、クイズに答えながら鑑賞していくといったような楽しい「仕掛け」を使って分かりやすく子どもの目線で紹介しているので、大人も一緒に楽しめる企画展が毎回人気となっています。週末や祝日には、展示に合わせた創作教室が開かれており工夫を凝らした作品を持って帰ることができるので、夏休みシーズンはあっという間に定員に達してしまうこともある人気ぶりです。3階の多目的ホールから眺める日本海は、四季折々の表情を楽しむことのできるおすすめスポットです。

③浜田市立石正美術館(浜田市)

浜田市三隅町出身の日本画家、石本正の作品を展示している美術館です。 イタリアの教会をイメージして造られた美術館の中庭には、四季を通じて多くの野鳥が集まるしだれ桜があり、海外のような雰囲気の中で日本の穏やかな光景を目にすることができます。 石正美術館のシンボルでもある「塔」には、石本氏が下絵を描き、石本氏が指導していた大学の学生をはじめ、地域住民や全国から集まったボランティアが筆を取り、きらびやかな天井画が描かれています。 塔は通常は施錠されていますので、見学希望者は事前にご予約ください。 2017年4月には、「石本正のアトリエ」が完成。 石本氏が実際に使用していた家具や画材、書籍等、絵に向かう画家の姿を想像していただけるよう可能な限り再現していますので、どうぞごらんください。

④石見安達美術館(浜田市)

しまね海洋館アクアスの向かい側にある個人美術館。石見地方を中心とした刀剣類、陶磁器など5~6世紀から大正時代のものまで、安達啓二氏の個人コレクション約950点を核に約4,000点を収蔵・展示しています。いつ来館しても石見地方の古美術・民芸等の文化的歴史が分かるように工夫しており、なかでも、浜田市西部の長浜に伝わる素朴で温もりのある石見長浜人形(博多人形の絵付け技法を取り入れた土人形)の収蔵数には定評があります。土曜日は学生が無料で入館できます。

⑤安野光雅美術館(津和野町)

「ふしぎなえ」や「旅の絵本」シリーズなどの絵本をはじめ、風景画、装丁画、エッセイなど幅広い分野で活躍する世界の絵本作家、安野光雅の作品を展示している美術館です。館内では様々な安野作品を楽しむことができるほか、昭和初期の木造の教室を再現した「昔の教室」があり、大人も童心に返れる空間が広がります。安野作品をはじめ、世界の絵本や美術書などが自由に閲覧できる図書室のほか、プラネタリウムも併設されており、安野作品を取り入れた美術館独自の番組を見ることができます。空想を育む大切さを伝えたいという安野の特別な想いが詰まった美術館で親子で懐かしい雰囲気に浸ってください。

⑥杜塾美術館(津和野町)

かつて津和野藩の筆頭庄屋の屋敷を、当時の雰囲気を残しつつ改装した美術館です。館内には津和野出身の洋画家で詩人でもある中尾彰と、その夫人で洋画家の吉浦摩耶のやわらかな風合いの作品が展示されています。土間の天井には、黒光りする太い梁や大黒柱があり、2人のなつかしさを感じる絵画とマッチして、心落ち着く空間となっています。ほかにもスペインの宮廷画家「ゴヤ」の版画「闘牛士」シリーズや茶器の展示もあり、2階の奥では雨戸のふし穴から差し込む光で庭園が逆さに写る「針穴写真」を見ることができます。天気の良い日は青空もはっきり映って幻想的です。美術館の周囲は庭園となっており、そちらも見どころの1つ。日本家屋の持つ素晴らしさと、美術作品の展示に心を動かされる時間をお楽しみください。

⑦桑原史成写真美術館(津和野町)

津和野駅を出て右手にある建物で、「写真を通じて日々刻々と変化する国内外の様々な出来事を身近に紹介する場」をコンセプトに、津和野町出身の報道写真家・桑原史成氏の撮影した写真を常設展示しています。作品は、3か月に一度展示替えが行われ、水俣病に苦しむ人々やソ連崩壊後の様子など、激動の時代や忘れてはいけない歴史の痕跡が、写真を通じて語りかけてきます。

⑧今井美術館(江津市)

春には桜が咲き、秋には紅葉に包まれる周囲の風景も贅沢な、趣がある佇まいの美術館です。島根ゆかりの作家の絵画作品から韓国を代表する陶芸家まで多彩なコレクションを展示しています。その折々に応じて、日本画、洋画、屏風絵、掛け軸などの作品を展示しています。中でも、院展からのセレクト展は毎回好評で、なんと会期中には、作家自ら作品解説をしてくれる貴重な機会に恵まれることもあるそうです。落ち着いた空間の中で、芸術に触れることが出来る贅沢な時間をお過ごしください。

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