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大満寺山

旧西郷町と旧布施村の境にある標高608mの山である。隠岐諸島の最高峰で、昔から日本海を航行する船の標識とされた。大満寺山は天気がよければ本土からもみえ、「大山お山から隠岐の国見れば、島が四島に大満寺」といわれてきた。この大満寺の北は、鷲ヶ峰、葛尾山など500m級の山々が連なっている。

大満寺山は鐘状の形をした玄武岩からなる溶岩丘である。南腹には、曹洞宗大満寺があって、昔から隠岐島民だけでなく、各地の帆船業者、雲伯地方の商人の信仰を集めてきたが、現在ではハイキングやキャンプに訪れる若者によって賑わっている。

登山コースは有木の集落から有木川を遡るコースと、途中から尾根筋を登るコースの二つがあり、自然観察コースにもなっている。また、大満寺山の北を通り布施村へ通じる峰越林道が開通しており、峠から鷲ヶ峰にかけては自然研究路が整備されている。この歩道沿いにはオキシャクナゲが多くみられ、オキシャクナゲのトンネルをぬけると鷲ヶ峰の雄大な景観を目にすることができる。さらに、布施側に少し下るとスギの天然林が広がり、有名な乳房杉(ちちすぎ)が見られる。

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