2022年12月27日 公開
日本最古の温泉地であり、「美肌県しまね」の象徴的な場所のひとつがここ玉造温泉です。古くから美肌の湯として親しまれてきた名湯は、湯上がりにお肌がしっとりツルツルになると評判。
玉湯川沿いに連なる温泉宿に桜並木、そして立ち上る足湯からの湯煙。旅情を感じる町並みも魅力で、週末ともなれば町歩きを楽しむ観光客でにぎわいます。時間の流れがゆっくりと感じられ、ぬくもりに癒される温泉地です。
加えて、松江市の城下町エリアから車で10数分、出雲大社から車で約50分とアクセスも良く、出雲・松江エリアを中心に観光をするなら最適なロケーションです。
温泉以外の楽しみが多いのも玉造温泉の魅力。歩いてめぐれるコンパクトな湯の町には、土産物店や食事処・カフェといったお店から、良縁や美肌のパワースポットまで勢ぞろい。浸かってよし、泊まってよし、願ってよしの玉造温泉の外せない見どころをまとめてご紹介します!
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1300年前、奈良時代に開湯したと伝わる玉造温泉。『出雲国風土記』では「一度入ると美しくなり、再び入ると万病が治る」と記され、合わせて“神の湯”との記述も。そのことを裏付けるかのように、泉質調査では高級化粧水レベルの温泉との評価を得ています。
気軽に温泉を楽しみたい人は、日帰り温泉施設や開放感ある無料の足湯などを散策しながらリフレッシュ。宿泊するなら、チェックイン前後に立ち寄って、思う存分温泉に浸かりパワーチャージしましょう。
三種の神器のひとつとされる勾玉(まがたま)。古くから魔除けの象徴として伝わり、松江市を含む出雲地方は、勾玉の生産が盛んな地域でもあります。「玉造」の名前の通り、ここ玉造温泉でも勾玉作りは継承され、幸福を呼ぶパワーストーンとして人気です。
さらに勾玉の里らしい、縁結びや美肌祈願の社寺、「○○をすると良縁が叶う!」とされる神秘的なパワースポットも点在。「玉作湯神社」と「おしろい地蔵さま」の2大パワスポを中心に、ショップや足湯などでひと息入れつつ、町を散策するのが定番となっています。
町の中心を流れる玉湯川沿いにショップやカフェ、見どころが点在。いずれもコンパクトな範囲に集中しているので、徒歩でも充分にめぐれますよ。車の場合は、温泉街入り口にある利用無料の観光駐車場へ。
鉄道利用の場合、最寄り駅は玉造温泉駅。そこから温泉街へは徒歩約30分と少々かかるので、タクシーまたはバスを利用しましょう。タクシー・バス、いずれも所要5分程度で温泉街へ到着します。
玉造温泉に来たら、まず立ち寄っておきたいのが足湯と温泉持ち帰りスポット。旅の疲れを癒しつつ、美肌も手に入れましょう。
玉造温泉にある3ヶ所の利用無料の足湯のうち唯一、屋根付きの足湯スポット。温泉街の中心にあり、広場に鎮座する姫神様のブロンズ像が目印です。足湯用のタオルも販売されているほか、観光案内パンフレットも設置。源泉100%かけ流しの温泉で足元を温めることで全身の血流が良くなり、ポカポカと体の芯から温まります。
玉湯川沿いに2ヶ所、足湯が設置されています。1つは町中心部のウッドステージ内(写真左)、もうひとつは「勾玉橋」のすぐ南側(写真右)。ウッドステージ付近の足湯は「ぬるめ」、「あつめ」と温度ごとに分かれています。どちらの足湯からも、目の前には水面穏やかな玉湯川の景色が広がり、のんびりとした時間を過ごせますよ。
「湯薬師橋」近くの手湯スポットで、源泉かけ流しの温泉水をテイクアウト。すぐ隣で販売されている温泉水ボトル(1本200円)を購入して注ぎ入れれば、天然の化粧水をお土産にできます。気温・季節によって温度が変化するため、やけどにもご注意を。なお、汲んだ温泉水はその日のうちに早めに使い切りましょう。
三種の神器のひとつ「八坂瓊勾玉(やさかにのまがたま)」を作ったとされる玉作りの神様、櫛明玉命(くしあかるだまのみこと)とともに、玉造温泉を発見した大名持命(おおなもちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)の三柱を祀る古社。温泉街の守り神として、古くから崇敬を集めてきた場所です。
厳かな空気に包まれる境内、神秘的な雰囲気が漂う真玉(まだま)「願い石」はマストスポット。古くから祀られてきたこの「願い石」にふれて願えば御神徳を授かると、全国から参拝客が訪れます。「願い石」からパワーをおすそ分けしてもらい、お守りのように持つことができる「叶い石」も人気。
このほか境内には、摂社・末社も複数あり、それぞれに異なるご利益も。中でも地元で“姫神様”と呼ばれ親しまれている湯姫大明神(ゆひめだいみょうじん)を祀る祠は、容姿端麗、安産助産など、女性にうれしいご利益が。拝殿から願い石、そして摂社・末社とめぐっていけば、心穏やかにパワーをいただけるはずです。
■ オリジナルお守り「叶い石」の作り方
※右のスライドボタンをクリックしてください
「玉作湯神社」の近く、温泉街の南側にある「清巌寺」には、美肌祈願のお地蔵さまが祀られています。その名も「おしろい地蔵さま」。おしろいをお地蔵さまに塗ったところ、肌がキレイになった、痛めた体の箇所に塗ると治ったなどの逸話が残るパワースポットです。
ここでは「おしろい祈願札」を納め、お地蔵さまにおしろいを塗りお願いをするという少し変わった参拝方法が特徴です。また、出雲国七福神「布袋尊(ほていそん)」を祀る寺として知られ、布袋尊は夫婦円満や子宝の神などでもあることから、訪れる人も多くなっています。美肌祈願と合わせて、本堂へのお参りもお忘れなく。
祈願済みのおしろいが封入された「おしろい地蔵さまお守り」や、お土産に喜ばれそうなかわいいせんべいも合わせてチェックしてみてくださいね。
■ おしろい地蔵さまの参拝手順
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恋叶いの素(鯉のエサ)で恋(鯉)を呼び寄せ、自分の恋も叶えちゃいましょう。恋叶いの素はお社の形をした無人販売所で購入可。
真っ赤な太鼓橋。橋と「玉作湯神社」の鳥居が映り込むように撮影すると、恋が叶うとか。場所を変えつつ、ベストポジションを探してみましょう。
川底に設置された青めのう石。これにふれるとお願い事か成就すると言います。雨天時は水没することもしばしばなため、見つけられただけでラッキーかも。
お店や観光スポット、足湯だけでなく、町の中にはささやかな発見がいっぱいの温泉地。神話モチーフのブロンズ像やアートな橋、夜間の影絵など、歩いて回るだけでも新しい発見があります。
旅の楽しみのひとつ、お土産探し。玉造温泉では何が人気?何を買うべき?と、地元観光スタッフにリサーチ。数ある中からおすすめを教えてもらいました。
やはりマストで抑えておきたい勾玉のアクセサリー。手ごろな価格から揃うので自分土産にもピッタリ。
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ただ買うだけでなく、作る楽しみも欲しい旅先。温泉街のレザーショップ「kuore」では刻印体験が人気です。
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玉湯川沿いは桜並木となっており、春ともなれば満開の桜が視界いっぱいに。玉湯川の両岸約2kmにわたって桜並木が続き、例年の見ごろは3月下旬~4月上旬。開花に合わせてぼんぼり点灯、ライトアップも。春風に舞う桜吹雪を受けながらの散策も心地いいです。
夏にはウッドステージ付近で夏祭りも開催。例年、夏休み期間に合わせて1ヶ月以上開催される松江市でも屈指の人気イベントのひとつ。ステージイベントを中心に、さまざまな催しが行われます。