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大田市石見神楽公演 邇摩高校石見神楽部レポ

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2024年03月25日 公開

大田市石見神楽公演(令和2年9月12日開催)の、邇摩(にま)高校石見神楽部の公演を鑑賞させていただきました。若さ溢れるフレッシュな舞と、コロナへの対策などを取材。

会場は仁摩サンドミュージアム前広場

ピラミッド型の建物が一際目を惹く、大田市仁摩町の観光スポット『仁摩サンドミュージアム』。一年をかけて時を刻む大きな『砂時計』が有名です。その前にある仁摩町健康公園の敷地内野外広場で公演は開催されました。開演は19時半から。空が暗くなってくるに従い、観客が少しずつ集まり始めました。

仁摩サンドミュージアム

世界最大の砂時計がある砂の博物館

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主催者による万全のコロナ対策

家族以外とは席を離し、マナー良く観覧

この公演の主催は『大田旅館組合』によるもの。コロナ感染の影響でイベントが中止される中、どうにか地元を繋ぐものを・・・と考える中、屋外会場での開催や、検温・署名・手指消毒を万全に行い、特設会場を作るための照明などの準備等、石見神楽を支える様々な方々の手で公演を開催することができたそうです。

邇摩高校石見神楽部

平成28年に同好会から始まり意欲的に活動を重ね、2年後の平成30年に『邇摩高校石見神楽部』として正式にスタート。地元の神楽団体へ入っている経験者はもちろん、初心者も入部しており、様々な公演を全員で舞台に立てるよう取り組んでいます。また部員全員の力により、令和2年度全国高等学校総合文化祭では『優秀賞』に輝きました。今回は卒業生OBの協力のもと、メンバーを揃え公演を行います。

上演の様子│天神(てんじん)・恵比須(えびす)

この日の公演は3演目の上演。始まりは『天神』でした。
右大臣 菅原道真と、左大臣 藤原時平との決戦をテーマにした演目。ゆったりとした神舞から始まり、一番の盛り上がりを見せる合戦。道真と時平との隙のない激しい太刀さばきに息をのみました。天神の見どころの一つは“片切り”といわれる衣裳の早変わり。合戦の激しい舞の最中、一瞬のうちに衣裳が変わります。舞が進むにつれ衣裳も派手になり、最後は鎧姿で戦います。若々しい演舞に拍手喝采でした!

 

換気のための小休憩をはさみ、軽快なお囃子と共に始まったのは「恵比須」。
ユーモアあふれる釣り姿に、会場からどっと笑いがおこります。釣り上げた鯛はまるで生きているかのように舞台を跳ね回ります! やっと捕まえた鯛を観客に高々と見せ、会場からは歓喜の拍手が巻き起こります。子ども達も大喜び! コロナ感染により見ることができなかった生の神楽に、会場が一体となって盛り上がりをみせました。

天神

天神(てんじん)

学問の神として全国に知られる菅原道真の神楽。左大臣藤原時平…

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恵比須(えびす)

商売繁盛・豊漁の神として日本全国で知られる恵比須様の松江市…

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上演の様子│石見神楽の花形「大蛇」(おろち)

最後は須佐之男命の大蛇退治の演目、観客のお待ちかねの「大蛇」。
4頭の大蛇は17メートルにもなる長い蛇胴をうねらせ、数々のパフォーマンスを披露します。睨みをきかせ、口からは火を噴き煙幕で須佐之男命を翻弄し、4頭の大蛇が須佐之男に覆いかぶさるシーンは圧巻! 思わず「スサノオ!負けるな〜!!」と応援したくなります。酒を飲んだ大蛇を一頭ずつ倒し、いよいよ最後の1頭を残し戦いはピークを迎えます。 須佐之男命の最後の一太刀でついに大蛇を退治! 子ども達も息を呑んで観覧!! 今夜一番の拍手が会場に響きました。
若い気持ちと伝統を大切にする『邇摩高校石見神楽部』。今後ますますの飛躍を期待します!

大蛇(おろち)

古代神話の英雄、須佐之男命(すさのおのみこと)の八岐大蛇退…

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