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出雲民芸紙(工房)

松江の東南約12km八雲町東岩板の星上山(ほしかみさん)(標高454m)の山麓谷あいにある別所地区て生産される手すき和紙。

この地は、星上山と明治山からの良質な伏流水と三椏(みつまた)、楮(こうぞ)の生産に適した土地を有しており、江戸時代初期からこの地区の農家で主として冬季に生産されてきた。

大正5年(1916)に製紙伝習所が開設され、また、昭和23年(1948)県製紙工職業補導所〔昭和35年(1960)廃止〕が設置されるなど繁栄を極め、そのころは約20軒が障子紙、中折、端紙(半紙)、傘紙などを漉(す)いていた。この地に生まれた安部栄四郎〔昭和59年(1984)死去〕は、昭和6年(1931)島根工芸診察の旅に訪れた民芸運動の推進者柳宗悦との出あいが機縁となり、手すき和紙の創作活動に力を注ぎ、出雲民芸紙の名声を高めた。

その後、和紙業界の機械化の波に押されて、現在は1軒の業者が繊維を漉(す)き込んだ漉き模様紙など強靱で素朴な味わいの製品を生産している。

昭和57年(1982)3月島根県ふるさと伝統工芸品に指定。

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