あご、とはトビウオのこと。日本海で5月から9月にかけて豊富にとれるトビウオのすり身を炭火で焼きあげたものが「あごのやき」。暖かい季節に火の側でする作業なので屋外で行うことが多く、それが「野焼き」の名の由来と言う。野焼きの香ばしいにおいは松江の初夏の風物詩だった、と土地の古老は言う。焼きたてを包丁で切らず手でちぎって食べるのがいい。総菜としてよりは酒の肴として珍重される。
作り方は、トビウオのすり身を長い金の棒に直径5㎝ほどに練りつけ、くるくると回しながら焼く。この時、板に針をうちつけた「針山」で小さい穴をたくさんあける。皮の剥離防止と、火の通りをよくするため。
トビウオのすり身は黒っぽく、太い野焼きの外観は決して洗練されたものではないが、口一杯にほおばると酒とみりんの香りが鼻にぬけ、トビウオ自体のかすかな甘味がひろがる。しこしことした歯ごたえと、ほどよく焦げた皮のうまみが合わさり、いわゆる竹輪とは全く別物の趣がある。
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