益田水郷祭

夏の夜を彩る益田水郷祭は、8月第1土曜日、高津新大橋下流で繰り広げられる。水郷祭は高津浜の十七夜管弦祭が転じたもので、その昔、高津河口が貿易港として栄えたころ、安芸宮島の厳島神社の神幸式に参加し、神迎えの行事として始まったと伝えられる。管弦祭の神事は御神体を乗せた御座船を引いて、提灯や大漁旗で飾った擢伝馬（かいてんま）船を若者が漕ぎ、「ホーランエー」の掛け声とともに川面をパレードするというものである。

昭和の初めの不漁期に次第にすたれていったが、近年水郷祭として復活した。夏の祭りにふさわしい勇壮な郷土行事として受け継がれている。