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月の輪神事

太鼓と笛の音が街中に響き渡る安来の夏の風物詩

毎年8月14日から17日の4日間行われる神事です。起源は『出雲国風土記』意宇(おう)郡安来郷の条に記述される毘売崎(ひめざき)伝承に由来します。天武3年(674年)7月13日に、語臣猪麻呂(かたりのおみいまろ)の娘が、中海にのぞむ毘売崎の浜辺で遊んでいるとき、一匹の大きなワニに食い殺されました。娘のいたましい死を悲しんだ猪麻呂は、娘の遺骸を毘売塚山に葬り、敵討ちを誓って海岸で神々に祈りました。すると無数のワニにかこまれた大ワニがあらわれ、猪麻呂は手にした鉾(ほこ)で大ワニを刺し殺しました。そして腹をさいてみたところ、かみ切られた娘の足が出てきたといいます。
里人は娘の霊を慰めるため、ワニを殺した月の輪(鉾型の武器)をつくり、毎年8月14日から4日間、昼夜を問わず踊り続けたといわれます。この故事による風習が月の輪神事と称され、今日まで継承されています。
元禄12年(1699)ごろから乗相院(じょうそういん)別当が大念仏と称して大々的に神事を興行し、華麗な行列がくり出されるようになりました。この行列にそえる御神体が月の輪の型をした灯籠となりました。
神事の山車(だし)を先頭に笛、太鼓で練り歩き、子供たちが大声で「エンヤ・エンヤ・デゴ・デットーヤー」と掛け声をかけます。神事が行われる4日間に合わせ、やすぎ月の輪まつりや安来節全国優勝大会なども催され、安来は大いに賑わい、観光客も多数押し寄せます。

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