御朱印が全国的ブームとなる中、近年、注目を集めているのが「御城印」。御城印とは、ご当地の人気スポットである城郭を訪れた記念に、その城郭に関する情報を記載した印をもらうことができるものです。古戦場をモチーフにした力強いデザインや、城主の逸話を表現した繊細なイラストなど、そのバリエーションは豊かで魅力的です。
戦国時代の歴史に思いを馳せつつ、島根県を代表する名城の御城印を旅の記念に集めてみませんか。
国宝松江城(松江市)
水の都・松江市を見守るように立つ国宝松江城。全国に12城のみ残る現存天守のひとつで、江戸時代初期の1611年に造られ、400年以上にわたり壊れることなく当時のままの姿を残しています。敷地内にある "ぶらっと松江観光案内所" では、「歴代藩主家紋入り」「地元書家・こーた氏の書き下ろし」「しまねっこコラボ」の3種類の御城印を販売しています。さらに、城周辺の6か所に設置されている「武者がしゃべる自動販売機」では、ここでしか手に入らない御将印・忍者印・古城印なども購入可能。なかにはレア物もあるので、どれが出るかわからないワクワク感はまるでおみくじのよう!訪れた際にはぜひ手に入れてくださいね。
御城印 350円。歴代城主の家紋があしらわれ、上から松平家の「三つ葉葵」、堀尾家の「分銅紋」、京極家の「四つ目結」が並びます【販売場所:ぶらっと松江観光案内所】
こーた氏 書き下ろし御城印は出雲民芸紙を使用【販売場所:ぶらっと松江観光案内所 500円/同案内所前の自販機 550円】
しまねっこ御城印 600円【販売場所:ぶらっと松江観光案内所】
古城印 650円【販売場所:堀川遊覧船 大手前乗船場の自販機】
御将印 550円【販売場所:美観地区塩見縄手 武家屋敷付近の自販機】
御将印(忍者印) 600円【販売場所:カラコロ広場の自販機】
藩主御城印 600円【販売場所:松江歴史館の自販機】
縁結び御城印 1,000円【販売場所:カラコロ工房の自販機】
販売場所
【店頭・自販機】
【自動販売機】
- 美観地区塩見縄手 武家屋敷付近(松江市北堀町)
- 堀川遊覧船大手前乗船場(松江市殿町193)
- 松江歴史館(松江市殿町279)
- カラコロ工房(松江市殿町43)
- カラコロ広場(松江市末次本町110)
お問い合わせ
◎ぶらっと松江観光案内所
TEL:0852-23-5470(御城印について)
◎一般社団法人 松江観光協会
TEL:0852-27-5843(こーた氏御城印、しまねっこ御城印、自動販売機について)
≫自販機でも買える !? 松江の「御城印」(松江観光協会サイト)
月山富田城(安来市)
難攻不落の城として知られ、日本100名城にも選ばれている月山富田城(がっさんとだじょう)。歴史ファンをはじめ全国各地から年間約2万5千人が訪れています。この城は戦国時代から江戸時代初期まで、山陰の政治経済の中心地として繁栄しました。御城印は、歴代城主である尼子氏、吉川氏、堀尾氏の3つの家紋と尼子の忠臣である「三日月に祈る山中鹿介のシルエット」をデザイン。また、台紙には島根県ふるさと伝統工芸品に指定されている広瀬和紙を使用しています。自然の地形を活かした山城はハイキングスポットとしても楽しめます。戦国大名も諦めた最大の難所「七曲り」を体感してみてください。
御城印 300円
販売場所
- 広瀬絣センター(安来市広瀬町町帳775-1)
- 安来市立歴史資料館(安来市広瀬町町帳752)
お問い合わせ
一般社団法人 安来市観光協会
TEL:0854-23-7667
赤穴瀬戸山城(飯南町)
島根県の中南部、山々に囲まれた飯南町。この山城は石見・備後・出雲国の国境、交通の要衝に築かれたもので、尼子十旗と称される出雲国の重要な城郭としてもその名が残っています。
1542年には、西国一の大大名として知られた大内氏による尼子征伐(出雲侵攻)を食い止めるべく約2か月の激しい籠城戦が行われました。大内5万に対し赤穴2千の軍勢で奮戦、時をかせぐ事で月山富田城(尼子氏)の迎撃態勢が整えられ、後の勝利につながったと言われています。
登山道は看板やベンチが設置され、来城者にやさしい整備がなされています。本丸までは約30分で、中国山地や江の川の美しい景色が広がります。
御城印 300円。赤穴家に伝わる「丸に並び矢」の家紋に、第27代赤穴家当主による揮毫(きごう)。
販売場所
道の駅 赤来高原(飯石郡飯南町下赤名880-3)
お問い合わせ
一般社団法人 飯南町観光協会
TEL:0854-76-9050
赤穴瀬戸山城
〒690-3511 島根県飯石郡飯南町赤名 [MAP]
賀田城(飯南町)
飯南町下来島の松本山(標高494m)に築かれた中世の山城「賀田城」。
築城年代・築城者は定かではありませんが、1562年に毛利氏が赤穴城に降伏を迫った時、徹底抗戦を唱えた赤穴氏配下の森田氏と烏田氏が籠った「松本山の石城」が賀田城とされています。
御城印には烏田家の「丸に隅立て四つ目」の家紋、また槍を持った少年は烏田家に代々伝わる「烏田権兵衛の槍」を持った第25代当主の少年時代(当時12歳)の姿からオマージュしたものです。登山道は地元有志により整備されており、登山口から本丸まで約20分。出雲国風土記に記される由緒ある「琴引山」の美しい山容と国立公園三瓶山を望むことができます。車で10分の赤穴瀬戸山城と合わせてのご来城もおすすめです。
御城印 300円
販売場所
加田の湯(飯石郡飯南町下来島707-2)
お問い合わせ
加田の湯
TEL:0854-76-3357
賀田城
〒690-3402 島根県飯石郡飯南町下来島 [MAP]
赤城・温湯城・飯ノ山城・丸山城(川本町)
戦国時代、川本町を拠点に石見の地で一大勢力であった石見小笠原氏(いわみおがさわらし)。ゆかりの地をPRとしようと地元有志により、赤城(せきじょう)、温湯城(ぬくゆじょう)、飯ノ山城(いいのやまじょう)、丸山城(まるやまじょう)の4つの御城印を作成しました。各御城印は、デザイン違いで3パターンあり、合計12種ものバリエーションが揃います。石見小笠原氏の家紋である三階菱と12代当主・小笠原長隆が着用して能を舞った「雨乞いの神面」をあしらったデザインは、お土産としても人気。
丸山城跡の展望台からは、天気がいい日に雲海が見られる絶景スポットです。
御城印 各300円
御城印 各300円
御城印 各300円
御城印 各300円
販売場所
道の駅 インフォメーションセンターかわもと(邑智郡川本町因原505-5)
お問い合わせ
◎道の駅インフォメーションセンターかわもと
TEL:0855-72-1111(御城印について)
◎川本の山城を守り活かす会
お問い合わせは、
≫Instagram から
本城(邑南町)
島根県の中心部に位置し、町の86%が森林に覆われた自然豊かな邑南町。田所地区には、1361年に築城された本城(ほんじょう)があります。銀や鋼(はがね)の生産地であり、交通の要衝として重要な出羽郷(いずわごう)支配の拠点として建てられました。1530年に毛利元就に攻略された際には、主郭部をうね状に破壊され、土の城では珍しい「破城」跡が残る山城としても知られています。御城印は、本城氏の家紋「抱き茗荷(みょうが)」が描かれ、文字は地元の習字教室の生徒さんの協力によるものです。この御城印は、道の駅瑞穂で販売されており、この地域ならではの新鮮な食材も揃う人気のスポットです。
御城印 300円
販売場所
道の駅 瑞穂(邑智郡邑南町下田所260-3)
お問い合わせ
◎道の駅 瑞穂
TEL:0855-83-1112
◎田所公民館
TEL:0855-83-0518(本城について)
本城城跡
〒696-0222 島根県邑智郡邑南町下田所 [MAP]
大田市11城の御城印(大田市)
世界遺産・石見銀山を有する大田市には、石見銀山と縁の深い6つの城を含め、併せて11の御城印があります。多くの銀を産出する石見銀山は、戦国大名の間で争奪戦が繰り広げられました。多くの城が築かれた一帯は、長い間戦いの場となります。
御城印は、各々の城の特徴やエピソード、名前の由来などをイメージしたイラストと、歴代城主の家紋を押印。例えば「石見城」は、日本遺産にも認定されている龍巌山(りゅうがんざん)の中腹に築城されているため、岩山と龍が描かれています。さらに、御城印のほかにも武将印や銀山印、合戦印、間歩印、登山印、石見神楽定期公演時のみ会場限定で販売される石見神楽印など多彩なバリエーションの印符が揃っています。
御城印 各300円。石見銀山と縁の深い6城
御城印 各300円
武将印 各300円。武将の家紋や異名、後世に伝わる言葉などをモチーフに文言やイラストで表現
銀山印 各300円。石見銀山を支配した4家の家紋別に4種あり
販売場所
【御城印・武将印・銀山印】
- 大森観光案内所(大田市大森町イ824-3)
- JR大田市駅観光案内所(大田市大田町大田イ664-1 JR大田市駅構内)
- 温泉津観光案内所(大田市温泉津町温泉津イ791-4)
- 楞厳寺(りょうごんじ)(大田市温泉津町福光ハ67)
※不在の場合もございますので、事前に不言城会事務局(0855-65-3372)へご連絡ください。
- 石見銀山世界遺産センター(大田市大森町イ1597-3)
大田市観光協会では、間歩印、登山印、合戦印といった様々な印符を製作しています。詳細は下記をご覧ください。
≫御城印、武将印、銀山印など、オリジナル印符販売中!
お問い合わせ
一般社団法人 大田市観光協会
TEL:0854-88-9950
浜田城(浜田市)
続日本百名城にも選定されている浜田城跡。浜田市街地にあり、浜田城山公園として整備されています。山頂の本丸からは日本海が一望でき、桜の名所としても知られ、春には多くの人で賑わいます。
御城印は2種あり、1つは248年間の藩政を支えた歴代藩主の家紋入りバージョンで国指定の伝統的工芸品・石州和紙を使用。もう1つは、石見神楽で使われた「蛇胴(じゃどう)古紙」を台紙に使った貴重な「石見神楽蛇胴紙」バージョンです。さらに、新しく歴代藩主印も登場!こちらは浜田城跡にあるしゃべる自動販売機限定で販売され、全6種・レア藩主印入りの旅の記念にぴったりな逸品です。
御城印 歴代藩主家紋入りver. 500円
御城印 石見神楽蛇胴紙ver. 400円
歴代藩主印 各330円【販売場所:浜田城山公園の自販機】
販売場所
【店頭】
- 一般社団法人 浜田市観光協会 特産品販売所(浜田市浅井町777-35 JR浜田駅1F)
- 濱田護國神社 社務所(浜田市殿町123-30)
【自動販売機】
お問い合わせ
一般社団法人 浜田市観光協会
TEL:0855-24-1085
三隅城と7つの出城 全8種の御城印(浜田市)
中世の有力者・三隅氏発祥800年を記念して作られた御城印。この節目の年となる2023年を盛り上げるために発足した「三隅氏発祥800年の会」が、様々なイベント開催やオリジナルグッズを作る中で、制作した一品です。御城印は、三隅氏代々の居城であった三隅城とその出城として知られる、針藻城(はりもじょう)や茶臼山城など8種があり。主に三隅氏の家紋「庵に久の字」が描かれていますが、針藻城には城主・大賀氏の家紋が描かれています。また台紙には、地元の伝統工芸品である石州和紙を使用。地元愛を感じられる逸品です。
※『三隅氏発祥800年記念』版は在庫限りとなります。
御城印 各500円
御城印 各500円
販売場所
石州和紙会館(浜田市三隅町古市場589)
お問い合わせ
石州和紙会館
TEL:0855-32-4170
はりも山公園
〒699-3225 島根県浜田市三隅町古市場 [MAP]
七尾城(益田市)
約400年間にわたり、交易で栄え、現在の益田市域を中心に大きな勢力を誇った益田氏。本拠の七尾城(ななおじょう)は、全長600mの大規模な城です。また、益田市は中世を味わえるまちとして、日本遺産に登録されました。御城印には、益田氏の家紋である「九枚笹」と「上り藤に久の字」が描かれています。さらに、2024年の『全国山城サミット益田大会』に合わせて作られた限定版の美しい「切り絵御城印」もお見逃しなく(なくなり次第終了)。この豪華な一枚は、2つの家紋と総門、益田氏の甲冑に用いられたとされる龍が描かれています。
御城印 300円
切り絵御城印 770円(なくなり次第終了)
販売場所
- 一般社団法人 益田市観光協会(益田市駅前町17-2)
- 益田市立歴史文化交流館れきしーな(益田市本町6-8)
お問い合わせ
一般社団法人 益田市観光協会
TEL:0856-22-7120
津和野城(津和野町)
山口県との県境に位置する津和野町は、「山陰の小京都」とも言われる城下町。標高362mの霊亀山上に築かれた津和野城は日本100名城に認定され、鎌倉時代、吉見頼行(よしみよりゆき)公が30年かけて築城しました。御城印は歴代城主とのゆかりが深い、太皷谷稲成神社が制作。ヒノキの薄皮を使用した台紙に、各時代の城主である吉見氏、坂崎氏、亀井氏の家紋が描かれています。津和野城の古名「三本松城」のバージョンもあります。
津和野城跡へのアクセスは観光リフトがあり、見学しやすいスポットです。迫力ある石垣は見どころのひとつ。
御城印 各500円
販売場所
太皷谷稲成神社(鹿足郡津和野町後田409)
お問い合わせ
◎太皷谷稲成神社
TEL:0856-72-0219
◎一般社団法人 津和野町観光協会
TEL:0856-72-1771(津和野城跡について)
【番外編】石見ならでは!? 「石見神楽印」
御城印のほかにも、石見を代表する伝統芸能「石見神楽」が御朱印になった「石見神楽印」もあります。石見ならではの神楽印を集め、石見地域で伝承される神楽の世界に誘われてみませんか。
■ 大田市の石見神楽印

大田市観光協会オリジナルグッズで、石見神楽の夜神楽印や定期公演印があります。
■ 益田市の石見神楽印

益田市の夜神楽公演では、希望される方にその日の公演社中オリジナル御朱印を無料で押印してもらうことができます。また専用の「石見神楽御朱印帳」も販売中です。