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平田一式飾り

平田一式飾り(ひらたいっしきかざり)は、身近な生活用品である陶器や金物、茶器、仏具などの一式一種類を自在に使い分け歴史上の人物や場面、動物など奇抜な構想、技巧を凝らして飾り競う民俗芸術です。毎年、平田天満宮の夏祭り7月20日から3日間は、各町内・団体の飾り宿に飾られます。

平田天神は、出雲三大天神のひとつで、菅原道真公(すがわらみちざねこう)と少彦名命(すくなひこなのみこと)を合祀(ごうし)してありますが、宝暦2年(1752)平田地方に疫病が流行した際、神主が社殿にこもり祈祷すると「天神の御神幸(おたび)をすれば悪疫が直ちに退散するだろう」とお告げがあり、翌年2月例祭と同時に御神幸(おたび)を行い、以後悪疫が流行するたびに御神栽(ごしんさい)を仰ぎ御神幸(おたび)を行ったといいます。

その後、平田寺町の住民で表具師であった桔梗屋重兵衛(ききょうやじゅうべえ)が悪疫の有無にかかわらず天神の御神幸(おたび)を祭典の恒例とすること、また寺町においても神輿(みこし)の駐御(ちゅうぎょ)(御腰懸:おこしかけといい休憩のこと)を賜るよう神に祈り、遂に寛政5年(1793)に祈願が全て叶ったため、大変喜び獅子で神輿をお迎えすると同時に茶器一式の飾りを考案し奉納しました。茶臼を米俵に見立てその上に大黒天立像を飾って神の心をなぐさめ奉(たてまつ)ったのです。これが「平田一式飾り」の起源であるといいます。

このように、一式飾はもともと神に奉り、神をお慰めしようという素朴な信仰心から発生したもので、平田天満宮祭になくてはならない景物として継承されています。

平成元年(1989)3月、平田市無形民俗文化財(現在合併により出雲市無形民俗文化財)に指定されました。

この全国的にも珍しい平田一式飾りを平田天満宮祭のときだけでなくいつでもご覧いただくための施設、平田一式飾り常設館(一畑電車雲州平田駅東100m)があります。
(常設館は、作業場兼倉庫のため、外からの見学のみになります。)

また、ショッピングセンターVIVA(ビバ)2階に多数の作品が展示してあり、店舗の開店中はいつでも無料で見学ができます。そして、木綿街道交流館では、体験会を行っております。(要予約)

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