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伝統的工芸品「出雲石燈ろう」

松江市宍道町来待(きまち)を中心に産出する凝灰質砂岩を一般に来待石と呼ぶ。古くは古墳時代の石材として利用されており、松江城築城のころから注目されるようになった。江戸時代には、他藩への輸出を禁じたため、「お留石(とめいし)」の名を残しているが、加工は松江城下の職人だけに許されており、地元では採石するだけであった。しかし大正末ごろから販路拡大に伴い、職人の出入も活発になり、ようやく地元にも加工技術が入るようになった。

出雲石灯ろうは耐火性が強いこと、比較的安価であること、苔(こけ)のつきが早く、古色雅趣に富むことなどから愛好者が多く、国内だけでなく欧米からの需要も増えている。昭和51年(1976)には国の伝統的工芸品に指定され、現在14ほどある業者は雪見型、春日型など伝統的な意匠に、新しい感覚を取り入れるなど芸術品として通用する石灯ろう造りに取り組んでいる。

昭和57年(1982)3月「出雲石灯ろう」として島根県ふるさと伝統工芸品に指定。

また平成8年(1996)には、来待石の採石場跡地を利用した公園「来待ストーン」がオープンした。ここでは、来待石の歴史や文化を紹介しているミュージアム、出雲石灯ろうの実演が見学でき、また加工体験もできる工房、高さ21メートルの石壁が切り立っている採石場跡の石の広場、長さ約65メートルの石のトンネルなど、来待石を実際に見て、触れて、体験することができる。

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