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サギマイ

鷺舞神事(祗園祭)

国の重要無形文化財に指定されている古典芸能神事

高さ85cm重さは約3kgの鷺頭と、大中小の3種の羽39枚を1点に集めて扇形にした重さ12kgある鷺羽を身に着けて舞う「鷺舞」。
津和野の弥栄神社に伝わる古典芸能神事で、昭和36年(1961)に県の無形民俗文化財に指定、平成6年には国の重要無形民俗文化財に指定されています。毎年7月20日には町内11か所、27日には町内9か所の昔から定められた場所を廻り、舞を披露します。

 

近年、津和野の夏の風物詩としてなくてはならないものとなり、毎年多くの観光客を集めています。もとは京都祗園会の風流であったもので、大内氏によって山口に伝えられました。これを、天文11年(1542)津和野の吉見氏がこの地に招来したことに始まるといわれています。一時中断していましが、亀井氏の入城とともに、再び京都から伝習して諸式の復興に努め、今日に至ったものです。古式をそのまま伝え、清楚な格調があり、近年京都、山口に逆輸出したといいいます。

7月20日、弥栄神社の御神体が津和野川を渡御(とぎょ)する午後3時ごろからはじまります。鐘、太鼓、横笛などのはやしにあわせて、白の単衣に緋縮緬の袴、頭に鷺頭をかぶり、木製の白い羽根をつけた2人の舞い手は、まず神社の境内で典雅な仕草の舞いを奉納します。その後、狂言の足どりで素朴に端麗に踊りながら町内を練り歩きます。舞い手にはほかに棒振り、羯鼓(かつこ)と呼ばれるお供がつきます。笛、鼓、太鼓の囃子方、歌い手など総勢数十名が裃(かみしも)に威儀を正してこれに加わります。「橋の上におりた鳥はなに鳥かわささぎのかわささぎのヤーかわささぎ鷺が橋を渡した時雨の雨にぬれとりとり」という歌にあわせて舞い手が進み、離れ、回わり、向かいあって羽根を開くなどの所作をくり返します。その外側を棒振りが棒をつかいながら互いに逆に2周し、後方で羯鼓が上体を屈しながら鼓をうちます。以上の動作を町内の決められた11か所でくり返し演じます。7日後の27日還幸祭の日には、この逆のコースで同様の舞いを披露します。

鷺が羽根を開き互いに寄り添う光景には典雅な恋情があふれ、見ている人を夢幻の世界に魅(ひ)き入れてしまいます。昭和33年(1958)からは子どもたちによる子さぎおどりも始められ、そのかわいらしさにも人気があり、祭りを一段と華やかなものにしています。

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