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天倫寺

宍道湖畔に建つ 松江藩ゆかりの寺

 慶長16年(1611)松江開府の祖堀尾吉晴が現在の天倫寺の地である洗合山に祈願所として創建した龍翔山瑞応寺(りゅうしょうざんずいおうじ)を、堀尾氏のあと入封した京極氏が宍道湖南の地に移して円成寺としました。この跡地に松平直政が寛永16年(1639)に信州から東愚和尚を招き、神護山天倫寺(臨済宗妙心寺派)を開山、今日に至っています。
 鐘楼にある梵鐘は朝鮮鐘で、もともと今の出雲市多伎町田儀の本願寺にありましたが、堀尾吉晴が「松江城完成記念として、微收したい」と住職に申し込み、松江城内に置きました。しかし松平氏になってから城内に梵鐘は不吉だと、天倫寺に寄進されました。江戸時代中頃の文人画家池大雅(いけのたいが)(1723~76)はこの鐘声を賞(め)でて、当寺に逗留し、大幅赤壁図(せきへきず)の秀作を残しました。この鐘には精密精巧な彫刻がほどこされ、また「高麗国東京内廻真寺(こうらいこくとうけいないかいしんじ)」の鐘銘が刻まれて国の重要文化財となっています。
 現在も歴史を感じさせる場所を残しつつ、永代不動堂、永代供養塔個別壇などを整備し、現代の宗教観にも寄り添ったお寺になっています。

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